Skip to main content
2026年1月22日10時05分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 文化

言葉、宗教の違いを超えて20カ国からの移民の子どもたちが学ぶ仏の教室の物語 映画「バベルの学校」

2016年3月29日14時53分 記者 : 土門稔
  • ツイート
印刷
「バベルの学校」(2014年フランス)
映画「バベルの学校」 © UNITED PEOPLE

11歳から15歳の24人の子どもたちが学ぶフランスのとある教室。生徒の国籍はエジプト、セネガル、ウクライナ、ブラジル、中国・・・と20カ国にも及ぶ。ここは、フランスに移住してきた子どもたちが、フランス語を集中的に学ぶ「適応クラス」と呼ばれるクラスだ。

国籍も家庭の背景も言語も、そして宗教も異なる子どもたち。

「『こんにちは』は、あなたの国ではなんて言うの?」という先生の問いに子どもたちは、ホワイトボードに自分たちの国のあいさつを書きつけていく。

「ドブリデン」(ウクライナ)、「ニイハオ」(中国)、「アーユーボーワン」(スリランカ)・・・。モーリタニアの少女が「アッサラーム・アライクム」と書くと、エジプトから来た少女が反論する。「エジプトでは、クリスチャンはその言い方はできない。それはイスラム教徒の表現だから」

モーリタニアの少女は言い返す。「でも、こんにちはと同じように使われるの。私の国に来たこともないくせに!」

異なる言葉と背景の子どもたちが学ぶこの教室は、まるで旧約聖書のバベルの塔の物語そのもの。白い肌、黒い肌、黄色い肌、外見すらばらばらな子どもたちの姿を見ていながら、そんなことを思わされる。「バベルの学校」というタイトルもそこから付けられている。

映画「バベルの学校」 20の国籍の子たちが学ぶ一つの教室にある、現代のディアスポラとバベルの物語
アフリカ人の少女 © UNITED PEOPLE

しかし一方で、内気な子、自己主張のしっかりした子、一人一人異なる彼らは、口論をし、夢を語り、プールに入るのを怖がり、忘れ物をして怒られてすね、ほめられればはにかみ、転校する同級生との別れに涙ぐむ。その表情は、日本のどこにでもいる普通の中学生と変わらない、普通のティーンエージャーの子どもたちでもある。

そこがなんだか懐かしく、そしてたまらなくいとおしくて、彼らの時代の倍以上も生きているおじさんは、何度か涙ぐみそうになったのだ。バベルの物語と同時にもう一つ聖書から思い浮かべるのは、旧約の「ディアスポラ」、故国を失った人々の物語だ。

子どもたちの家庭の背景もさまざまだ。政治的な理由からの自主的な移住、亡命、あるいはより良い生活を求めて。そして彼らが全く異なるフランスという国に慣れるのに苦労していることも伝わってくる。

「僕がフランスに来たのは、ユダヤ人の家族がネオナチの標的にされたからです」と語るセルビア人の少年。「将来のためにフランスに来たの。人生を変えたい」と語るルーマニア人の少女。「自由な女性になりたくてこの国に来た」と語るセネガル人の少女。

先生と親子との面談で、親たちは言う。「両親は私を学校に行かせてくれなかったから、読み書きができないんです」「フランス語と英語ができるようになって良い仕事に就けるようになってほしい」「この子が国に帰ったら、女性器を切除される」「国に帰ったら、14歳を過ぎているので結婚しなければならない。フランスで18歳まで学ぶべきよ」「本人が頑張れば、きっと夢もかなうわ」

この教室は、現在移民問題で揺れているヨーロッパ、いや世界の縮図でもあるのだなと考えさせられる。

映画「バベルの学校」 20の国籍の子たちが学ぶ一つの教室にある、現代のディアスポラとバベルの物語
中国人の少女 © UNITED PEOPLE

しかし、この映画は決して深刻なつらい映画ではない。子どもたちを見守る先生とカメラのまなざしは、穏やかで子どもたちを見守るように温かくやさしい。監督のジュリー・ベルトゥチェリは、オタール・イオセリアーニ、クシシュトフ・キシェロフスキなどの世界的な巨匠の元で助監督を務めた後、2003年に「やさしい嘘」でセザール新人監督作品賞をとった実力派の監督でもある。

教室の中では、「宗教」についても率直に熱心な議論が交わされる。教会で従者(サーバー)を務めた思い出を語るセルビアの少年。祖母に買ってもらったコーランを宝物のように取り出して「"神の言葉"に何が書かれていたのか勉強したい」と目を輝かせて語る少年。スカーフを母親に買ってもらった思い出を語り、「大人になったような気分」と語るイスラムの少女。

「アダムとイブが黒人だったか白人だったか知っているのは神様だけ」と語るアフリカの少女。アイルランドから来た少年は、国でのカトリックとプロテスタントの間のテロについて語る。アフリカから来た少女は、父がイスラム教徒だが、母が福音派のキリスト教に改宗したという。「父にはモスク、母には教会に連れて行かれて混乱しちゃったわ」と笑いながら語る。

「自分とは違う宗教に"触るな""違う"と言うから争いがあるのよ。イスラムのおじいちゃんも"同じ神だ"と言っていた」。熱心に議論しながらも、あどけない彼らの顔を見ながら、再び、この教室が世界の縮図であることを思わされるのだ。

映画「バベルの学校」 20の国籍の子たちが学ぶ一つの教室にある、現代のディアスポラとバベルの物語
20カ国の国籍、24人の子どもたち © UNITED PEOPLE

でもやはり普通のティーンエージャー。もう11年間も母親と会っていなくて寂しいと語る中国人の女の子の話を聞きながら涙ぐむアフリカ人の女の子。一つの教室で学ぶうちに、彼らはかけがえのない仲間となっていく。そして、普通学校に移るための試験を受け、それぞれの進路に向けて教室を出て行く。

ショッキングな映像も、感動的に造られた物語もない。彼らの顔と語りを見ているだけで、本当にいろいろなことが頭をよぎる。均一性が極めて高く、移民の受け入れを拒否している日本の社会に生きていると、移民は「海外のニュース」でしかない。しかし、この映画を通して、彼らがどんな存在であり、社会がそれを受け入れるためにヨーロッパでどのように地道で、忍耐強い努力をしているのかを教えられる。国連の統計によると2014年に世界で移動を強いられた人の数は5950万人にも上る。

映画「バベルの学校」 20の国籍の子たちが学ぶ一つの教室にある、現代のディアスポラとバベルの物語
ウクライナの歌に耳を傾ける子どもたち © UNITED PEOPLE

フランスでは昨年大きなテロが発生し、そして先週ベルギーのブリュッセルでもまた悲劇が繰り返された。そのたびに、イスラムと移民がクローズアップされ、「異なる文化・宗教」への恐怖は増幅される。

この映画にも、アフリカからベルギーに移り、そしてフランスに移ってきた親子が登場する。彼らや彼女たちは今週、何を思っているのだろうか。おそらくニュースに胸を痛めながら、それでも新しい人生を築くために、しっかりと学んでいるのだろう。そんなことを思わされた。

映画館での上映は昨年終了してしまったが、配給会社のユナイテッド・ピープルではDVDの販売と同時に、市民上映会などの形で上映できるという。教会や個人的な集まりで、ぜひ一人でも多くの人に見てもらいたい。

問い合わせはユナイテッド・ピープル(ウェブサイト、電話:090・8833・6669、メール:[email protected])。

  • ツイート

関連記事

  • 人間の尊厳とは何かを撮り続ける 映画「先祖になる」監督、池谷薫さん

  • 他者を知ることとは何なのか? 映画「ジェンダー・マリアージュ~全米を揺るがした同性婚裁判~」

  • 息子の死を悼むアウシュビッツのサウルの物語 映画「サウルの息子」

  • 【聖書と映画3】「スター・ウォーズ」―光と闇の戦い― 関智征

  • 聖職者の虐待描いたアカデミー賞受賞作、バチカン紙は評価

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 無料オンライン講座「キリストの基礎知識コース」第11期受講者募集 2月14日開講

  • ドニー・マクラーキン牧師の件で日本の皆さんに伝えたいこと

  • 山上徹也被告に無期懲役の判決 安倍晋三元首相銃撃事件

  • お薦めのボンヘッファー入門書3冊 映画を観て興味を持った人のために

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(37)パンと魚の教会

  • ワールドミッションレポート(1月21日):ブルネイ 豊かなイスラム教国で強いられる信仰の沈黙

  • カトリックとプロテスタントが合同開催 キリスト教一致祈祷週間、18日から

  • 同志社前総長の大谷實氏死去、91歳 犯罪被害者支援に尽力

  • 世界最悪は北朝鮮、死者が最も多いのはナイジェリア 迫害国50カ国まとめた報告書発表

  • 韓国の李在明大統領、国内の宗教指導者らと懇談会 旧統一協会や新天地の問題にも言及

  • ドニー・マクラーキン牧師の件で日本の皆さんに伝えたいこと

  • 世界最悪は北朝鮮、死者が最も多いのはナイジェリア 迫害国50カ国まとめた報告書発表

  • カトリックとプロテスタントが合同開催 キリスト教一致祈祷週間、18日から

  • 「信徒の友」「こころの友」などが休刊へ、日本キリスト教団出版局の事業整理・縮小で

  • 同志社前総長の大谷實氏死去、91歳 犯罪被害者支援に尽力

  • 大きな喜びを引き寄せる御言葉の恵み 万代栄嗣

  • 刑務所伝道プログラム「受刑者の旅」修了生が100万人突破 プリズン・フェローシップ

  • お薦めのボンヘッファー入門書3冊 映画を観て興味を持った人のために

  • ゴスペル歌手で牧師のドニー・マクラーキン氏、元秘書による性的暴行告発を否定

  • 山上徹也被告に無期懲役の判決 安倍晋三元首相銃撃事件

  • いのちのことば社元職員が不適切な会計処理、数千万円規模か 社長は引責辞任へ

  • いのちのことば社、元職員の不適切な会計処理巡る質問・意見への回答を公表

  • 米福音派の著名作家、フィリップ・ヤンシー氏が不倫を告白 執筆・講演活動から引退

  • 米のベネズエラ攻撃・大統領拘束に対する現地の福音派キリスト者の反応

  • 「信徒の友」「こころの友」などが休刊へ、日本キリスト教団出版局の事業整理・縮小で

  • ドニー・マクラーキン牧師の件で日本の皆さんに伝えたいこと

  • 英ポルノ女優リリー・フィリップスさんが受洗 心からの回心?売名行為? 真意巡り議論

  • 世界最悪は北朝鮮、死者が最も多いのはナイジェリア 迫害国50カ国まとめた報告書発表

  • 【クリスマスメッセージ】この世に来られた救い主―イエス・キリスト 渡部信

  • 日本聖書神学校、2026年度から「基礎科」新設

編集部のおすすめ

  • 上智大学キリシタン文庫が初の貴重資料展、キリシタン版や大友宗麟書状など30点を公開

  • 給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」

  • 日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 15人の演者でマルコ福音書を再現、観客をイエスの物語に引き込む「マルコドラマ」

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.