阪神大震災で被災のステンドグラス、宮崎教会に移設され20年振りの輝き

2015年10月27日19時14分 記者 : 坂本直子 印刷
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新聖堂の両壁にはめ込まれたステンドグラス(写真:カトリック宮崎教会提供)
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1995年の阪神・淡路大震災で被災し半壊状態となった旧中山手カトリック教会(神戸市)のステンドグラスの一部が、今月初めに完成したカトリック宮崎教会(宮崎市)の新聖堂に移設・設置され、11日には新聖堂で初めてのミサが執り行われた。

宮崎教会は、1891年にフランス人宣教師のエミール・ラゲ神父(1854〜1929)によって創立された古い歴史を持つ教会。昨年、新聖堂を建設するに当たり、旧中山手教会のステンドグラスの一部が使われずに残っていることを知り、再利用することに決めた。

今回、宮崎教会に設置されたステンドグラスは全部で16枚。そのうち6枚は、「イエズスの御受難」と題したマタイによる福音書26~27章の場面を描いた円形のもので、それらが一つにまとまって、直径約2・3メートルの円形の「バラ窓」となり、聖堂の正面入り口の上部に取り付けられている。その他の10枚は、高さ約3・3メートル、幅約65センチのもので、2枚が1対となって「ペトロの信仰告白」(マタイ:16:13)など、それぞれのテーマで構成され、聖堂内の両脇の壁にはめ込まれている。

外の光を取り入れる「ガラスデザイン」という部分については、旧中山手教会の丸窓など余った部分を解体して再利用した。東日本大震災で被災した福島県在住のガラス職人、渡辺真さん(37)にデザインや製作を依頼し、渡辺さんから指導を受けた延べ200人以上のボランティアが協力した。

大阪教区最古の教会だった旧中山手教会のステンドグラスは、1965年にフランス中部の都市シャルトルで、20世紀を代表するステンドグラス作家のガブリエル・ロワール氏(1904〜96)によって同教会のために特別に製作された。震災前、聖堂の中には、聖書に記されている20の物語からなるおよそ40枚のステンドグラスがはめ込まれていた。ロワール氏は、厚いガラスをセメント材で固める「ダル・ド・ベール」と呼ばれる特殊な製法でこのステンドグラスを作ったため非常に頑丈で、震災で聖堂が半壊状態になっても、ステントグラス自体は無事だった。

阪神大震災で被災のステンドグラス、宮崎教会に移設され20年振りの輝き
聖堂の正面入り口上部にある円形の「バラ窓」には、キリストの受難を示す6枚の円形ステンドグラスがはめ込まれている。(写真:カトリック宮崎教会提供)

震災後、旧中山手教会は取り壊され、近隣にあった2教会と統廃合して、2004年にカトリック神戸中央教会が新設された。新教会には、震災前、祭壇の後ろの部分に設置されていたステンドグラスなどが移設されたが、その他のステンドグラスは倉庫に保管されていた。08年には、その中の一部が高松市のカトリック桜町教会に設置されている。

阪神・淡路大震災から20年。長い間眠っていたステンドグラスにようやく光の輝きが通過するようになった。宮崎教会の吉田繁主任司祭は、「神戸での祈りがしみ込んだステンドグラス。これからは宮崎の地で祈りが続けられていきます」と語った。11月3日には、新聖堂の献堂式が行われる。

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