Skip to main content
2025年8月18日12時21分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 社会

聖学院大学「平和の祈り8・15」 姜尚中学長「終戦69年」ではなく「解放69年」に

2014年8月15日21時55分 記者 : 内田周作
  • ツイート
印刷
関連タグ:聖学院大学姜尚中
聖学院大学「平和の祈り8・15」 姜尚中学長「終戦69年」ではなく「解放69年」に+
「ふたつの8・15について—和解への道を閉ざしてはならない」と題して話す姜尚中・聖学院大学学長=15日、同大学(埼玉県上尾市)で

戦後69年目となる15日、聖学院大学(埼玉県上尾市)は「平和の祈り8・15」を、同大学チャペルで行なった。同大学がこのような集会を開催するのはこれが初めて。日中韓3カ国の関係が「戦後最悪の危機的な曲面に立たされている」と語る姜尚中(かん・さんじゅん)学長は、「今年はどうしても、いや、今年からこのような催しを行ないたい」と述べ、集会を開催した思いを明かした。

集会はシンポジウムや討論形式ではなく、キリスト教の礼拝形式で行なわれた。「今日はただひたすら祈り、祈りの中から出てきたこの講話をどうか心のどこかで覚えてくだされば」と姜学長。参加者一同もアッシジの聖フランシスコの「平和の祈り」を共に祈った。

「8・15は少なくとも、あの戦争によって亡くなられた全ての方々の犠牲を悼み、そして平和への祈りを静かにささげる日だった。しかし、今日ではむしろナショナリズムを高揚させ、そして愛国心を世に広げるための日に変わりつつあるという面がないわけではない」「現代の日本、また日本を取り巻く環境は、第一次世界大戦前夜のようだと言っても決して大げさではない」。姜学長は最近の国内の雰囲気をこのように表現した。

約30年前、戦後40年を控えた年に、姜氏は初めて新聞に寄稿を載せた。題は「ふたつの8・15」。日本にとっては「終戦」の日である8月15日。しかし朝鮮半島にとっては「解放」の日である8月15日。このふたつの8月15日が重なり合って初めて、和解の道が開かれるのではないかという内容だった。しかし、それから30年後の現在はどうか。「和解どころではありません。あっちにつくか、こちらにつくか。あれか、これか。このどちらかを迫るような雰囲気がわれわれの社会の中に充満しています」。今やこのような問い掛けは「知人の戯言のように一蹴される」時代となりつつある。

「歴史は決して一つではなかったと思います」と姜氏は言う。最近の研究によれば、1945年6月までに、間違いなく日本の海軍と陸軍は、暗号電文などを通じて、ヤルタ会談(1945年2月)で話し合われたソ連参戦への動き(極東密約)をつかんでいたという。ソ連参戦は、広島・長崎への原爆投下と同じく日本にとっては甚大な打撃になるものだったが、この情報を軍部は6月の時点で知っていたという。しかし、日本の最高指導者らは8月15日まで戦争を終結することができなかった。

「なぜ、8月15日だったのか。6月15日だったかもしれない」。実にこの2カ月の間に、広島・長崎へは原爆が投下され、60〜80万人が亡くなったとされている。沖縄戦もあれほどの惨状を回避できたかもしれない。さらに、8月のソ連参戦がなければ朝鮮半島の分裂もなかった可能性がある。「(終戦工作に従事した海軍少将の)高木惣吉に言わせれば、6月半ばで戦争終結できた」「8月15日以前に戻り、6月15日だったかもしれないと想定することは決して無駄ではない」と姜学長は語った。

高木は、国民を単なる物・資源のように扱っていると国家を厳しく批判したという。戦時中、国民がまるで国家の奴隷のような状態であったと見るのであれば、日本国民にとっても「終戦69年」ではなく「解放69年」と見ることができるのではないかと、姜学長は言う。「そうであるならば、屈辱的な敗北であったとしても、同時にそれは解放の時ではなかったか」

姜学長は、国民を物・資源としか見なさない国家の姿勢を3・11以降はっきりと見ることができたと言う。「原発の被害に遭った人を、まさにそのような(国民を物・資源と見る)視点から見る国家の酷悪さというのをわれわれは嫌と言うほど感じさせられた」「もし高木惣吉が今ここに生きており、3月11日の未曾有の原発事故を経験した国民・国家、そしてそれ(国家)がまた同じように国民を資源として見なし、原発を事実上の国策として遂行していく国の在り方を見たとき、多分同じような考えを持つのではないか」と語った。

聖学院大学「平和の祈り8・15」 姜尚中学長「終戦69年」ではなく「解放69年」に
賛美歌「世界平和」を歌う参加者。この日は約220人が参加した。

歴史修正主義に対しては、極東国際軍事裁判(東京裁判)について触れ、「明らかに大きな不備がありました。それは否めません。確かに勝者による敗者の裁きであることは否めません」と認めるが、しかし「東京裁判を否定するとしたら、日本はどこへ向かっていくのか」と姜学長。日本を国際社会に復帰させたサンフランシスコ平和条約(1951年)では、その第11条に東京裁判の判決を受諾するとある。東京裁判を否定することは、サンフランシスコ平和条約に挑戦することになる。また、東京裁判がその後の国際紛争を裁く国際裁判のひな形として大きな役割を果たしたことは否定できないと、その意義を語った。

その上で姜学長は、「戦争とその歴史・記憶、これをわわわれはどのように明記したら良いのか。もう一度30年前の私のあの(新聞寄稿)『ふたつの8・15』に戻って言えば、私たちは終戦でも敗北でも屈辱でもなく、『解放』という言葉を通じて明記できるのではないか。日本は8月15日で遅まきながら出エジプトを果たした。あの捕囚の民としての苦しみの中から日本は出エジプトを果たした、エキソダス(出エジプト)の日として8月15日を明記するべきではないか」と語った。

一方、現在の国の情勢や3・11以降の国の国民へ対する扱いを見るとき、姜学長は69年前の解放も戦後民主主義も「依然として未完」だと言う。その上で、「私たちは決して政治のプロではありません。政治においてわれわれはアマチュアであり、普通の人々です。しかし、その普通の人々が面倒臭さを置き去って、ある時にアマチュアが政治に加わるということがいかに大切かを歴史は教えています」「私たちは、それぞれの持ち場で、ささやかではありながらも私たちの意思を表現し、そしてあの8月15日をもう一度噛み締め、来年もう一度巡ってくるであろう8月15日に向け、私たちなりに行動を始めていかなければなりません」と語った。

関連タグ:聖学院大学姜尚中
  • ツイート

関連記事

  • 戦後69年、これからも戦争のない日本に  日本ナザレン教団五井教会・松本真平牧師

  • 「世界平和祈りの集い」に宗教者や市民ら千人参加

  • 朝日新聞、慰安婦問題特集で強制連行証言記事を取消 報道姿勢は変えず

  • 「9条世界宗教者会議」 12月に東京で開催へ 海外からも教会代表者らが参加予定

  • キリスト教10団体、日本キリスト教会館に対するヘイトスピーチに抗議声明

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 米韓政府の政策で対北朝鮮ラジオ放送が80%減少、キリスト教迫害監視団体が懸念

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 嫌いと無関心 菅野直基

  • シリア語の世界(30)シリア語新約聖書の和訳(1)マタイ福音書からテサロニケ人への手紙第二まで 川口一彦

  • いのちの書に名を記される幸い 万代栄嗣

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

  • 主は生きておられる(240)黒い雨 平林けい子

  • ワールドミッションレポート(8月18日):オランダ ペルシャ語教会の静かなるリバイバル(2)

  • ワールドミッションレポート(8月17日):オランダ ペルシャ語教会の静かなるリバイバル(1)

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • ドイツで神学生が大幅に減少、5年前の3分の2に

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 立ち向かう勇気 佐々木満男

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(228)宣教は聖霊の働きによって拡大する 広田信也

  • 主キリストの選びに生きよう 万代栄嗣

  • 根田祥一氏の敗訴確定、最高裁が上告棄却 本紙に対する名誉毀損で賠償命令

  • 新約聖書学者の田川建三氏死去、89歳 新約聖書の個人全訳を出版

  • キリスト教徒が人口の過半数を占める国・地域、この10年で減少 米ピュー研究所

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(10)「苦しみ」から「苦しみ」へ 三谷和司

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 日本キリスト教協議会、戦後80年の平和メッセージ キリスト者の戦争加担にも言及

  • N・T・ライト著『わたしの聖書物語』が大賞 キリスト教書店大賞2025

  • メディアに取り上げられるキリスト教のイメージを改善する4つの方法

編集部のおすすめ

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.