11月26日、27日の両日にわたり、「切迫する再臨とイスラエル聖会&セミナー」が北とぴあ(東京都北区)で開催され、イスラエルのためのヨーロッパ連合(ECI)議長ハロルド・エッグハート氏が来日、講演を行った。
 ハロルド氏は、ユダヤ人が救われることが再臨の条件となることについて、聖書の御言葉に沿って具体的に説明した。
 新約聖書では、イエスは昇天後万物が改まる時まで、天にとどまっていなければならない(使徒3・21)と記されている。 
再臨があって千年王国が訪れる-pre-millennium
ハロルド氏はイエスの再臨について、「万物の更新される時、回復の時であり、ユダヤ人に与えられた希望が完成される時である。聖書に基づくユダヤ人の望みは、救世主による王国が築かれること。エルサレムから御言葉が出て、義と正義が訪れる。メシアなる王とともに贖われたイスラエルが、すべての諸国からの人々とともに平和を祝う(イザヤ2・2、ゼカリヤ8・22~23)。黙示録によると、メシア王国は千年間続く(黙示録20・6)。回復の時には多くの預言が成就する。この段階が使徒の働きにある復活から始まっている。旧約の預言者の預言と同じであり、まず預言のある一部が、イエスの初降臨によって成就した。天がイエス・キリストを受け入れ、聖書が預言しているいくつかの事柄が成就するまでイエスは天にいなければならなかった」と説いた。
イエスの初降臨と再臨の間に成就しなければならない3つの預言
 ハロルド氏は、初降臨と再臨との間に、成就しなければならない預言は3つに分類されると説いた。第一に「福音のメッセージが諸国民に及ぶこと(マタイ24・14)」を挙げ、「すべての人たちにイエス・キリストが証しされた後、千年王国となる。大宣教命令が完了するまで再臨は来ない。すべての諸国民に啓示が及ばなければならない」と説いた。第二に「イエス・キリストの教会が完成すること」が必要であり、「新しいひとりの人が造り上げられて平和が実現し、子羊の血によって贖われたユダヤ人と異邦人の壁が打ち砕かれ(エペソ2・14~15)、イエスのからだが完成し、(エペソ4・12)、神の御言葉によってきよめられたキリストの花嫁(教会)が完成(エペソ5・27)すること、第三にイスラエルが救われる(ローマ11・25~26)預言がなされる必要があることを説いた。
 ハロルド氏は「イスラエルの救い」について「これらの問題について『イエスが語ったことはない』と言っている人もおり、全く何も書かれていないと言っている人もいる。イスラエルの救いについて聖書の中から見つけるのがとても難しく、旧約聖書と結びつけて考えることが難しい」と述べた。
 
 一方、アフリカやマレーシアなどリバイバルが生じている教会では多くの人々がイスラエルに対する啓示について心を開いていることを指摘し、「私達は啓示と真理について、回復の時に生きている。教会が、終わりの時になって、今回復されてきている」と説いた。
 エルサレムと終わりの時の関係については、ルカ21章20節で「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい」と書かれている。ハロルド氏はこの箇所について「イエスは預言者のように語っている。主要な議題は『終わりの日』に関する預言であった。しかし21章24節で『異邦人の時の終わる“まで”』と書かれている。 イエスの復活後二千年が経って、預言が成就する時が来ると、もう一度エルサレムがユダヤ人の支配下に戻る。1948年5月14日(イスラエル独立記念日)にこの預言の一部が成就した。1967年(第三次中東戦争における境界線)で第二回目の成就があった。エルサレムの神殿の丘だけは、今もユダヤ人とイスラム教徒が共同で支配している。エルサレムがユダヤ人の支配下に戻ってくるという預言は完全には成就していない」と説いた。
 ハロルド氏は新約聖書の預言について、「二千年の間、ずっと預言の成就が再臨のときまで続いている」と説き、エルサレムの回復について「『祝福あれ。主の御名によって来られる方に』とあなたがたが言うときまで、あなたがたは今後決してわたしを見ることはありません(マタイ23・39)」とイエスが預言していることを指摘した。
 マタイ23章およびルカ21章の預言のどちらにおいても「あなたがたが言うとき『まで』」、「異邦人の時の終わる『まで』」と「まで」という言葉が使用されていることから、ハロルド氏は「ある時が来るとエルサレムの住民がイエスに向かって『主の御名によって、祝福あれ』と叫ぶようになる。破壊や離散することは避けられないが、その後ユダヤ人の救いが起こる」と説いた。
救いが異邦人に及ぶことでイスラエルにねたみを起こさせる
 ハロルド氏はローマ書11章において、イスラエルの民が福音を受け入れなかったものの、異邦人に救いが及ぶことがイスラエルにねたみを起こさせるようになる(ローマ11・11)」ことから、異邦人への福音宣教命令が完成するときにイスラエルの救いの最後の段階が成就され、イエスの再臨の時が訪れることを説明した。
 またイエスとパウロの預言は、旧約聖書から引用されたものであり、「新約聖書と旧約聖書にはとても親密な関係がある。旧約聖書に始まって、新約聖書の時代まで(預言野成就が成されずに)ずっと続いている御言葉がある」と説いた。
 イスラエルの預言については、キリスト教会史の中で「(イエスを十字架につけてしまったことから)さばきと処罰、悲劇だけが残されているように伝えられてきたため、イスラエルに関する良い教えとパウロの教えが関係していることが見えなくなってしまっていた」と解説した。
 旧約聖書では、申命記28章においてイスラエルの民が主のことばに従うのであれば、祝福されるが、従わないのであればのろわれるという神とモーセの間に交わされた契約の内容が書かれている。
次ページはこちら「アブラハム契約>モーセ契約」
    
    
        
    
            
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