Skip to main content
2025年7月12日10時33分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
ヨハネ福音書を読む

ヨハネ福音書を読む(17)「父がお遣わしになった者」―ベトザトの池のほとりでの説教(2)― 臼田宣弘

2023年8月9日15時43分 コラムニスト : 臼田宣弘
  • ツイート
印刷
関連タグ:ヨハネによる福音書
ホセ・デ・リベーラ「モーセ」
ホセ・デ・リベーラ「モーセ」(イタリア・サンマルティーノ国立博物館所蔵)

今回は、5章31~47節を読みます。ここは、ベトザトの池のほとりにおけるイエス様の説教の第2場面です。そしてその内容は、ここでの説教のきっかけとなった安息日規定を教えているモーセに行き着くことになります。

証しをされる方

31 「もし、私が自分自身について証しをするなら、私の証しは真実ではない。32 私について証しする方は別におられる。そして、その方が私について証しする証しは真実であることを、私は知っている。

ヨハネ福音書は、イエス様とユダヤ人たちを、裁判における告発者と被告者の構図で捉えているように思えます。その頂点が、18~19章のピラトの下での裁判です。実は、今回のイエス様の説教も、裁判の形で進められています。最初はイエス様が告発され、次にユダヤ人たちが告発される形になっています。

聖書を読んでいますと、イスラエルでは古代から裁判の制度が発達していたように思えます。旧約聖書では特に、申命記、ルツ記、箴言などにそれを見ます。町の門の所に長老が集まり、罪を犯した者に対して裁きを下すのです。そこには告発者、被告者の他に、証人も呼ばれます。

申命記19章15節に、「どのような過ちや罪であれ、人が犯した罪は一人の証人によって確定されることはない。人が犯したどのような罪も、二人または三人の証人の証言によって確定されなければならない」とあります。一人の証人(告発者)だけの証言では人を罪に定めることはできず、他の証人の証言が必要であったのです。

31~40節では、被告者はイエス様、告発者はユダヤ人たち、告発内容は前回までにお伝えした、安息日に床を担ぐように指示したこと、自分を神と同等としたことでした。つまり、「安息日を覚えて、これを聖別しなさい」「私をおいてほかに神々があってはならない」という、モーセの律法を破ったことを中心として、裁判が行われているという構成になっているといえます。

イエス様は、この裁判でご自身の側について証人になってくださる方がいると言われます。その方は神様です。それで、神様の側として証しをする証人たちが示されるのですが、ユダヤ人たちの無理解も同時に示されます。証人として示されるのは、1)洗礼者ヨハネ、2)イエス様の業、3)父なる神様の啓示、4)聖書です。

洗礼者ヨハネの証し

33 あなたがたはヨハネのもとへ人を送ったが、彼は真理について証しをした。34 私は人間による証しは受けない。しかし、このことを言うのは、あなたがたが救われるためである。35 ヨハネは燃えて輝く灯(ともしび)であった。あなたがたは、しばらくの間、その光を楽しもうとした。

1番目に証人として示されたのは、洗礼者ヨハネでした。ヨハネ福音書が伝えるイエス様の1回目のエルサレム行きでは、ヨハネはまだ投獄前でした。しかしここでは、ヨハネに関することが全て過去形になっています。恐らく彼が処刑された(マルコ福音書6章14~29節)後であったからでしょう。

ユダヤ人たちは既に洗礼者ヨハネの元に人を遣わしていました(1章19節)。ヨハネは、真理について、つまりイエス様について証しをしていました。それは、イエス様という真の光を指し示す灯であったのです。そしてユダヤ人たちは、ヨハネのその光を、しばしの間楽しもうとしていました。しかし、それ以上のことではなかったのです。つまり、ヨハネが指し示していた真の光、すなわちイエス様を信じるには至らなかったのです。

イエス様の業による証し

36 しかし、私には、ヨハネの証しにまさる証しがある。父が私に成し遂げるようにお与えになった業、つまり、私が行っている業そのものが、父が私をお遣わしになったことを証ししている。

2番目に証人として示されたのは、イエス様のなさった業です。その証しは、洗礼者ヨハネの証しに勝っているものであり、イエス様が父なる神様から遣わされたことを示すものでした。しかしユダヤ人たちは、イエス様が神様から遣わされたことを認めようとせず、イエス様を殺害しようとさえしていました。

父なる神様の啓示による証し

37 また、私をお遣わしになった父が、私について証しをしてくださる。あなたがたは、父の声をまだ聞いたこともなければ、お姿を見たこともない。38 また、あなたがたは、父のお言葉を自分の内にとどめていない。父がお遣わしになった者を、あなたがたは信じないからである。

3番目の証人として示されたのは、父なる神様の啓示です。1章18節に「いまだかつて、神を見た者はいない。父の懐にいる独り子である神、この方が神を示されたのである」とあります。独り子である神、すなわちイエス様だけが父なる神様を啓示されたのです。

ですから、イエス様を信じなければ、神様の声を聞くことはできませんし、その姿を見ることもできませんし、自分の内に神様の言葉をとどめることもできません。イエス様を信じるならば、イエス様の内にそれらのものを確認することができるのです。しかしユダヤ人たちには、それができなかったのです。

ユダヤ人たちは、旧約聖書に示されている神様の啓示は信じていたでしょう。しかし、独り子イエス様による神様の啓示は、信じることができなかったのです。

聖書による証し

39 あなたがたは聖書の中に永遠の命があると考えて、聖書を調べているが、聖書は私について証しをするものだ。40 それなのに、あなたがたは、命を得るために私のもとに来ようとしない。

イエス様について証ししている4番目の証人は旧約聖書です。ユダヤ人たち、特にファリサイ派の人たちは、律法や預言書を一生懸命に調べていました。しかしそれが指し示し、証しをしているのはイエス様なのです。ですから、永遠の命を得るのであれば、聖書が証しをしているイエス様のところに行かねばならなかったのです。けれどもユダヤ人たちは、イエス様のところに行くのではなく、殺そうとさえしていたのです。

イエス様を受け入れないユダヤ人たち

41 私は、人からの栄光は受けない。42 しかし、あなたがたの内には神への愛がないことを、私は知っている。43 私は父の名によって来たのに、あなたがたは私を受け入れない。もし、ほかの人が自分の名によって来れば、その人を受け入れるだろう。44 互いに相手からの栄光は受けるのに、唯一の神からの栄光は求めようとしないあなたがたには、どうして信じることができようか。

これら4つの証人たちの証しによって、イエス様が父なる神様から遣わされたことが明らかにされました。しかしユダヤ人たちは、イエス様を受け入れることをしなかったのです。それは、彼らの内に神様への愛がなかったからです。

ユダヤ人たちは、ヨハネの灯を楽しもうとしましたし、イエス様のなさった業を見て喜んだでしょうし、旧約聖書による神様の啓示は信じていたでしょうし、聖書を調べることはしていたでしょう。しかし、自分自身の誉れのためにそれらのことを行っていたために、神様への愛を持つことができず、神様の業である、独り子イエス様を受け入れることができなかったのです。

モーセによる告発

45 私が父にあなたがたを訴えるなどと考えてはならない。あなたがたを訴えるのは、あなたがたが頼りにしているモーセなのだ。46 もし、あなたがたがモーセを信じているなら、私を信じたはずだ。モーセは、私について書いたからである。47 しかし、モーセの書いたことを信じないなら、どうして私の言葉を信じるだろうか。」

裁判の構図で語られているこの場面ですが、ユダヤ人たちがイエス様を告発していた局面から、今度はユダヤ人たちが告発される局面へと移っていきます。しかし、ユダヤ人たちを告発するのはイエス様ではなく、旧約聖書に示されているモーセです。モーセの律法は、イエス様を指し示し、また書いているのです。ですからイエス様を信じないならば、モーセによって告発されるのだというのです。

ユダヤ人たちは、ベトザタの池のほとりで、病気を癒やされた人が安息日に床を担いだことを、モーセの律法を破ったとして、イエス様を非難しました。しかし、そのモーセの律法というのは、イエス様を指し示しているものであり、そのことから、ユダヤ人たちが逆に告発されることになるのです。(続く)

<<前回へ     次回へ>>

◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:ヨハネによる福音書
  • ツイート

関連記事

  • ヨハネ福音書を読む(16)「命を与えるイエス様」―ベトザトの池のほとりでの説教(1)― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(15)「癒やされた人の告知」―ユダヤ人たちの迫害が始まる― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(14)「ベトザタの池での病者の癒やし」―第3のしるし― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(13)「役人の息子の癒やし」―あなたの息子は生きている― 臼田宣弘

  • ヨハネ福音書を読む(12)「サマリアの女性」(4)―イエス様と弟子たちの会話― 臼田宣弘

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 中国・臨汾で2つの「家の教会」の牧師や信者らに有罪判決 最大拘禁9年2カ月

  • Gゼロ時代の津波石碑(4)芥川を自死に至らしめた「ぼんやりした不安」と2つの遺書 山崎純二

  • 見捨てない神 穂森幸一

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(226)葬儀文化を受け継ぎ、教会がエンディングを支える時代が来る 広田信也

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

  • 初めの愛に戻りなさい 佐々木満男

  • 第一のことを第一にする人生の祝福 菅野直基

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(7)共同体の重視 臼田宣弘

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 紛争地の宗教者らが参加、第3回東京平和円卓会議 赦しの重要性、即時停戦など呼びかけ

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 中国・臨汾で2つの「家の教会」の牧師や信者らに有罪判決 最大拘禁9年2カ月

  • 初めの愛に戻りなさい 佐々木満男

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 紛争地の宗教者らが参加、第3回東京平和円卓会議 赦しの重要性、即時停戦など呼びかけ

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.