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夜明け前

夜明け前(4)結婚 星野ひかり

2023年2月2日20時50分 コラムニスト : 星野ひかり
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夜明け前(1)世界の出口 星野ひかり+

おばあちゃんの容態があまり良くなかったために泊まり込んでいた実家から、明日には帰ることになりました。おばあちゃんの容態が、ずいぶん安定したのです。今日は、午前中には恩師のもとでの学び会に参加して、午後はおばあちゃんにお話を作って聞かせてあげたり、地元の街を散策して過ごしました。

台風14号はゆっくりと北上して列島を抜けている最中。空はまだ薄曇り。明日は夫が迎えに来てくれるので、夫の運転する車に乗って3日ぶりに自宅に帰ります。家で待っているかわいい猫たちに会えることも今から楽しみでなりません。

そして自宅の猫の他にも、私には世話をしている猫たちがいるのです。街の保護猫団体に参加して、病気の猫たちのシェルターで餌やりや掃除を交代制で担当し、もう1年半がたちました。保護猫団体への参加は、地域の人たちとの交流のきっかけにもなりましたし、同じ猫を愛する人たちと共に働く喜びを感じながら、たくさんの社会勉強もさせていただきました。

また、他にも得意のアロマテラピーを用いて、出張マッサージに出ることもあります。神様に奉仕するつもりで始めた出張マッサージですが、今では私のブレンドするオイルがとても心安らぐと、オイルのブレンドの注文もたくさん頂くようになりました。

花や樹木は神秘的なほど多岐にわたった効能も持っています。それはもう、素晴らしい創造主の存在を認めざるを得ないほどです。だからこそ日本ではやおよろずの神々という自然に対する信仰も生まれたのでしょう。

そして、この人体こそなんと神秘的なのでしょうか。私はヨガ体操を少しだけ習い、本で学んで生活に取り入れています。体が整うと、心も整います。体をおざなりにすると、心もどんどんへたっていってしまいます。

私は股関節にも難を持っており、そのせいで膝も弱くなり痛みが出ることもしばしばです。ですから風の気持ちいい夕暮れ時などには、大きな沼の見渡せる高台の公園まで歩き、ヨガ体操をすることを心がけています。

流れる雲を仰ぎ、体をゆっくりと動かしていると、風が吹いて包まれるたびに、神様が抱きしめてくださるように感じます。神様に愛撫されるように、陽が落ちるまでのわずかな時間、ヨガ体操をするのです。

今は夫が頑張って働いてくれているため、私が無理をしてまでがむしゃらに働く必要はなくなりました。そんなことをしようものなら、余計に迷惑をかけることも目に見えています。

夫は喜んで私を支えてくれています。「今まで頑張り過ぎたのだから、もう今は俺に甘えて、のんびりしていればいいんだよ」。そう言って大切にしてくれるのです。

数年ほど前までは、人生への不安と恐怖に歯をガタガタと震わせて、自分の歯の鳴る音で目覚めたものでありました。「いつか安心して眠りたい」それが私の夢でした。その頃の私に、今の私の毎日を教えてあげたいほどです。しかしたとえ「夢がかなう時が来るよ」と教えてあげられたとしても、その頃の私は希望を持つことにすら疲れておりましたから、耳を傾けてはくれないでしょう。

私は長いこといろいろな病院に通って、いろいろな薬を飲みながらも、自分が精神病者であることを受け入れることはできませんでした。それは誰よりも私自身が、精神病者に偏見を持っていたからかもしれません。

しかし何よりも恐ろしかったのです。精神病者と知られたら、人に相手にされなくなるのではなかろうか。何より病を受け入れたとき、私は40歳間近で独身でした。このような病者と結婚してくれる人などいるのだろうかと暗い気持ちになりました。

いくつかお見合いもしましたが、病気のことを打ち明けることはできませんでした。恩師は「打ち明けられないということは、その方は御心ではないのでしょう」ときっぱりと言ってくれました。

結婚の願いを持っている私のために、恩師は祈ってくださり、ついには牧師になる前に通っていた教会で、共に教会生活を送っていた方を紹介してくださいました。バプテスマを受けた1カ月後、2018年5月のことでした。

決してスムーズにお話が進んだわけではなく、彼は当初、牧師先生方に熱心に勧められたこのお話には、あまり乗り気になれなかったと言います。しかし、ある日のコンサートの帰り道の公園で、私は初めて病気のことを打ち明けることができたのです。すると彼はうるうると目を潤ませて、「もう一人で頑張らなくていいですからね」と言ってくれたのです。

「神様が、この人を私に託すと言われたのだ。・・・なんという栄光ある役目に私を任じてくれたのだろう。それほどに自分は神様に信頼されていたのだ」そう彼は喜んだと言います。なんてまっすぐに神様を信じている人でしょうか。私はどれほどにうれしかったことでしょうか。

夫は今でも「この役目が誇らしい」と言ってくれます。そして毎朝6時に「ひかりちゃんと猫たちのために今日も頑張るぞ」と力こぶを作って働きに出てくれます。だから私も頑張れます。決してこの世の目には立派な夫婦ではないでしょう。夫にも不得手なことが多くあり、私も微力ながらにもそれを補おうとしています。そして夫も力いっぱい、私を支えようとしてくれます。

私は40歳のうちに結婚しました。教会で結婚の報告をしたとき、「君は愛されるために生まれた」が兄弟姉妹たちの唇から歌われました。私はこの歌が、いつの間にか大好きになっていました。

結婚当初はお互いの距離感が計れずに、何かとけんかばかりしていました。そのたびにたくさんの先輩方の世話になったことでした。

結婚を機に、私は夫の教会に転籍し、4年近く通い詰めてバプテスマも受けた恩師の教会が母教会(出身教会)となりました。私はこの母教会の恩師、そして兄弟姉妹が大好きでした。この教会での生活で、杖を得たように立ち上がろうと思うことができたのです。ですから教会の転籍は、体がちぎられるほどに痛みを感じる出来事でした。

また、新しい教会は大きな教会でたくさんの人がおりました。そして私が転籍した頃、新しい教会では、牧師交代の時期でもありました。私よりも若い、新しい牧師先生が教会に与えられようとしており、教会はいろいろな感情に揺さぶられておりました。そして新牧師が与えられて間もなくして、コロナが波のようにこの世界に押し寄せて、教会も多様な意見に揺れました。・・・嵐のようにいろいろなことがありました。

新しい教会も、母教会も、同じ連合の教会です。いわば親戚のような関係で、合同キャンプも開かれます。しかし、違いも多くあり、戸惑うこともたくさんありました。牧師先生にはそれぞれに違った賜物が与えられています。私は、新しい牧師先生が神様から与えられている賜物も喜べるようになりたいと願いながらも、母教会への里心を強く持ち続けておりました。

‘変化’ に弱い私です。環境の変化や転籍の騒動もあり、私の心は安定性を欠き、新婚時代はけんかばかりしていました。結婚してからはじめの2年間は、私が独身時代から住んでいた団地に2人で暮らし、その間に、同じ関東圏にある夫の実家の敷地内に、小さなお家を準備していたのです。夫の実家のある街は、同じ関東圏内でもそれは大きな沼があり、自然豊かな所でした。私たち夫婦は、2年間じっくり準備を重ねて引っ越しました。

そして、新しい街、義父母の隣に暮らして、1年と少しがたちました。

義父母は本当の娘のように温かく私を迎えてくれました。心に弱さを持っていることを話したときも、義母は「あら、なんて元気な病人かしら」と笑ってくれました。義母と一緒にピアノやガーデニングを楽しみ、時々食事を共にして、たくさんのことを話します。

義父母はまだイエス様を心に受け入れておりませんが、私の勧めるキリスト教の本などは熱心に読んでくれますし、私の書く物語も楽しんで読んでくださっています。大きな沼のある街で、義父母の優しさに安心して暮らしています。

義父母はまだまだ元気ですが、助けが必要になってくる時も来るでしょう。その時は「何をお望みなのか、私に教えてください。そうすれば、私はあなたの奇跡をみることができます」(詩篇119:27)と、神様に祈ってゆけたらと願っています。

神様が私から、人生の歓びを根こそぎ奪った時期が長くありました。

「私は裸で母の胎から出て来た。また裸でかしこに帰ろう。主は与え、主は取られる。主の御名はほむべきかな」(ヨブ記1:21)

この言葉を口にして、人生を噛みしめます。そして、

「今日は、私たちの主にとって聖なる日である。悲しんではならない。主を喜ぶことは、あなたがたの力だからだ」(ネヘミヤ記8:10)

と口ずさんで、神様が与えてくださった恵みを、体中の細胞をめいっぱい開いて受け止めている今日があります。

力が、胸の奥からにじみ出ます。それは喜びに満ちた聖霊様の力であって、私は力づけられ、夫に、義父母に仕えてゆきたいと願います。

一つの家庭の平和には、全世界が平和であるかのように思えるほどの力があります。しかし、一つの家庭が壊れ、世界がボロボロと崩れ落ちた日を知っています。

暗やみ、悲しみ、嘆き・・・絶望は、血肉に叩き込まれたように、今でも忘れることはできません。だからこそ、いつもこの世界の痛みを自分の痛みのようにして、この世界と共に痛み、涙して祈っていたいと願っています。

ネヘミヤは、ペルシャで王の給仕役という安定した生活をしながらも、そこに安住せず、荒れすたれたエルサレムのために嘆き悲しみ、座して祈りました。ネヘミヤのように、私も神の光がもはや訪れたことも知らない人々のために・・・自分の好きに生きていると信じながら、暗やみも暗いと思えずに生きている私のきょうだいたち、親族、そして世界中の人たちのために祈ってゆきたいと願っています。(つづく)

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◇

星野ひかり(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。2018年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。

■ 星野ひかりフェイスブックページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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