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ルカ福音書を読む

ルカ福音書を読む(31)「宴席に招かれるとは」―ファリサイ派の議員の家で― 臼田宣弘

2022年11月9日11時07分 コラムニスト : 臼田宣弘
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関連タグ:ルカによる福音書臼田宣弘

今回は、14章7~24節を読みます。この箇所は、第29回でお伝えした、ファリサイ派の議員の家での「水腫の人の癒やし」の後の、食事の席での出来事です。ここは、一部マタイ福音書に並行記事がありますが、ほぼルカ福音書に固有なお話です。

マリア・フェリーチェ・ティバルディ「ファリサイ派の人の家での食事」(イタリア・カピトリーノ美術館所蔵)
マリア・フェリーチェ・ティバルディ「ファリサイ派の人の家での食事」(イタリア・カピトリーノ美術館所蔵)

招待を受けた者への教訓―へりくだるということ

7 イエスは、招待を受けた客が上席を選ぶ様子に気づいて、彼らにたとえを話された。8 「婚宴に招待されたら、上席に着いてはならない。あなたよりも身分の高い人が招かれており、9 あなたやその人を招いた人が来て、『この方に席を譲ってください』と言うかもしれない。そのとき、あなたは恥をかいて末席に着くことになる。10 招待を受けたら、むしろ末席に行って座りなさい。そうすると、あなたを招いた人が来て、『さあ、もっと上席に進んでください』と言うだろう。そのときは、同席の人みんなの前で面目を施すことになる。11 だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる。」

プロ野球のドラフト会議が行われました。指名された選手、わけても上位で指名された選手は注目されますし、本人たちもうれしいことと思います。一方で、支配下枠(球団と選手間で独占的な契約を結べる枠)の現役選手のうち、ドラフト指名された選手以上の人数が、同じ時期に「戦力外通告」を受けます。

ドラフト自体も「何位で指名」という序列がありますが、支配下枠には人数の制限がありますから、選手になっても常にチームの中で序列が付けられていくわけです。勝負の世界は厳しいなと思わされます。プロ野球選手ほどではなくても、私たちは序列の中に生きています。そして、自分の序列を少しでも上げようとして生きているのかもしれません。

ファリサイ派の議員の家に招待された人たちは、少しでも上席に座ろうとしていました。いわば自分の序列を少しでも上げたい、ということだったのだろうと思います。それを見ておられたイエス様は、婚宴に招待されたときのことを引き合いに出して、「上席に着いてはならない。むしろ末席に座りなさい」と彼らに言われました。なぜならば、上席に座るならば末席に回されるかもしれないし、末席に座るならば上席に進ませられるかもしれないからというのです。

そして、「だれでも高ぶる者は低くされ、へりくだる者は高められる」と言われました。これは、前回お伝えした、18章9~14節の「ファリサイ派と徴税人の例え」にもあったフレーズです。第1回でお伝えした「マリアの賛歌」で伝えられていることも含めて、ルカらしい伝え方だと思います。

イエス様は、へりくだることを強調されました。そして、イエス様ご自身がへりくだった方であったのです。イエス様は、自ら序列を一番下にされた方なのです。パウロの書いたフィリピ書の中に、以下の言葉があります。

何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よりも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。互いにこのことを心がけなさい。それはキリスト・イエスにもみられるものです。キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕(しもべ)の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。(2章3~8節)

「イエス様がへりくだった歩みをされたのだから、あなたがたもへりくだって歩みなさい」とパウロは書いているのです。私たちも、自分自身の思いでへりくだるというよりも、「私たちのために十字架にかかってくださったイエス様がへりくだった歩みをされたのだから、私たちもそれに倣おう」という思いを持って、へりくだって歩んでいくことができれば良いのではないかと思います。

招待する者への教訓―報いを望まない

12 また、イエスは招いてくれた人にも言われた。「昼食や夕食の会を催すときには、友人も、兄弟も、親類も、近所の金持ちも呼んではならない。その人たちも、あなたを招いてお返しをするかも知れないからである。13 宴会を催すときには、むしろ、貧しい人、体の不自由な人、足の不自由な人、目の見えない人を招きなさい。14 そうすれば、その人たちはお返しができないから、あなたは幸いだ。正しい者たちが復活するとき、あなたは報われる。」

イエス様は、客を招いたファリサイ派の議員に対しても一つのことを言われました。それは、「客を招く場合はお返しを期待するのではなく、むしろお返しができない人たちを招きなさい」ということ、つまり報いを望まないということでした。しかし、そうすれば、復活するときには報われると言われました。つまり、神様は報いてくださるということです。

これは第11回でお伝えした、6章27~36節の「愛敵の教え」の中の、「あなたがたは敵を愛しなさい。人に善いことをし、何も当てにしないで貸しなさい。そうすれば、たくさんの報いがあり、いと高き方の子となる」と共通しています。神様は報いを望まないで、私たちに独り子を与えてくださいました。そのことを覚えての在り方だと思います。

大宴会の例え

ブラウンシュバイク・モノグラミスト「大宴会の例え」(ポーランド・ワルシャワ国立博物館蔵)
ブラウンシュバイク・モノグラミスト「大宴会の例え」(ポーランド・ワルシャワ国立博物館蔵)

15 食事を共にしていた客の一人は、これを聞いてイエスに、「神の国で食事をする人は、なんと幸いなことでしょう」と言った。16 そこで、イエスは言われた。「ある人が盛大な宴会を催そうとして、大勢の人を招き、17 宴会の時刻になったので、僕を送り、招いておいた人々に、『もう用意ができましたから、おいでください』と言わせた。18 すると皆、次々に断った。最初の人は、『畑を買ったので、見に行かねばなりません。どうか、失礼させてください』と言った。19 ほかの人は、『牛を二頭ずつ五組買ったので、それを調べに行くところです。どうか、失礼させてください』と言った。20 また別の人は、『妻を迎えたばかりなので、行くことができません』と言った。21 僕は帰って、このことを主人に報告した。すると、家の主人は怒って、僕に言った。『急いで町の広場や路地へ出て行き、貧しい人、体の不自由な人、目の見えない人、足の不自由な人をここに連れて来なさい。』 22 やがて、僕が、『御主人様、仰せのとおりにいたしましたが、まだ席があります』と言うと、23 主人は言った。『通りや小道に出て行き、無理にでも人々を連れて来て、この家をいっぱいにしてくれ。24 言っておくが、あの招かれた人たちの中で、わたしの食事を味わう者は一人もいない。』」

同じ食事の席で、客の一人が「神の国で食事をする人は、なんと幸いなことでしょう」と言いました。この人もファリサイ派の人であったと思われます。この言葉には、「自分はそこに招かれている」という思いがあったのだと思います。

しかしそれに対してイエス様は、「大宴会の例え」といわれている話をされます。神の国の主人が、宴会に大勢の人を招いたのに、僕がそれを告げに行くと、招かれた人たちはさまざまな理由を付けて断ったというものです。

この例え話は、神様の招きの意味を、招かれた人たちが受け入れられなかったということを意味していると思います。「自分がそこに招かれているのはなぜか」ということを、取り違えていたのだと思います。神様は罪人を招かれたのです。神の国の食事は罪人たちの宴席なのです。しかし招かれた人たちは、「罪人だから招かれた」ということには断りを入れたのです。

僕がそのことを主人に報告すると、主人は「貧しい人、体の不自由な人、目の見えない人、足の不自由な人をここに連れて来なさい」と言いました。この人たちは、13節で見ましたように、お返しのできない人たちです。しかし彼らは、神の国の宴席を受け入れてそこに行ったのです。

神様は罪人を招いてくださっていますが、そのことに対して報いを望まれません。ただその宴席に行って、喜びを持ってご相伴にあずからせていただけばよいのです。(続く)

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◇

臼田宣弘

臼田宣弘

(うすだ・のぶひろ)

1961年栃木県鹿沼市生まれ。80年に日本基督教団小石川白山教会(東京都文京区)で受洗。92年に日本聖書神学校を卒業後、三重、東京、新潟、愛知の各都県で牧会。日本基督教団正教師。2016年より同教団世真留(せまる)教会(愛知県知多市)牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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