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試練のかなたに 穂森幸一(178)

2021年3月11日22時59分 コラムニスト : 穂森幸一
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あなたがたの会った試練はみな人の知らないものではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます。(1コリント10:13)

新型コロナと呼ばれた疫病は世界中を混乱に陥れました。自由に行き来ができない、集会を開けないという社会的な不便さだけでなく、経済的損失は筆舌に尽くしがたいものがあります。私が存じ上げている会社の経営者も自ら命を絶ったと聞いてショックのあまり、言葉も出ませんでした。とても真面目に仕事に取り組んでおられただけに残念です。経済的事由で命を絶たれた方々は、この疫病で亡くなった方々の5倍とも10倍ともいわれます。これ以上の悲劇を生まないように何か手立てはないものでしょうか。

私はインドの牧師さんにエアメールを送ろうとしたら郵便局で断られてしまいました。飛行機が通常の運行をしていないので責任を持って受け付けることができないということでした。プライベートの郵便物さえ送れないとしたら、仕事で供給しなければならない物資はどうなるのだろうか、世界中で不都合な事態が発生しているはずです。

1300年前、聖武(しょうむ)天皇の時代に大地震、飢饉、感染症のために、総人口の4割近くが失われ、国家存亡の危機に陥ったといわれています。この時は人類を最も苦しめたウイルス、天然痘がまん延しました。新羅に行った使節が感染し、全国に広まったといわれます。

第45代聖武天皇は危機を脱するため、天平15(743)年に奈良の大仏を建立するように命じました。奈良の大仏をリアルに目の当たりにしますと、その大きさに圧倒されます。この大きさのものを当時の人々はどのように作ったのだろうか、古代日本に十分な銅があったのだろうかと考えさせられてしまいます。当時の日本社会は銅山の開発も進んでいなくて銅の調達にはかなり苦労したのではないかと思います。

実は、大仏の建立には日本で最初のクラウドファンディングが導入されたといわれています。一般庶民の持っている銅が全国から集められました。材木や銅などの材料を寄進したのは42万人あまりといわれています。渡来人が中心となって建設に関わっています。東大寺の大仏建立なのですが、大分の宇佐神宮からは建設資金と共に銅の鋳造の技術者集団も派遣されています。神道と仏教の間でし烈な争いがあったといわれていますが、いざという時は宗派を超えて協力し合っていたのです。「和を以って尊しとする精神」が生かされていたのです。大仏の正式名称は盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像といいますが、サンスクリット語で「太陽の光」という意味だそうです。

今日の時代もやっかいなウイルスと向き合っていかなければならないのですが、自粛や閉鎖だけではない将来を見据えた方策を考えていかなければと思います。このコロナ渦でリモートワークが推進されましたが、本来なら10年、20年かかるところをこの1年で普及させたともいわれます。ある企業では業務の90パーセントはリモートワークで可能だということで、大きな本社ビルは売却されたそうです。

先日、商工会議所で久しぶりのセミナーが開催されました。ソーシャルディスタンスに配慮し、3人掛けのテーブルを1人で使うというぜいたくな仕様でしたが、とても興味深いお話を聞くことができました。鹿児島市が所有していた交通局の跡地という広大な敷地を民間のデベロッパーが譲り受け、病院が企画する健やかタウンが建設されるという構想でした。その敷地の中に総合病院、介護施設、マンション、ホテル、ショッピングセンターが造られるというのです。

すべての施設の1階部分はかさ上げされ、突然の津波にも対応できるようになっているということです。また、マンションの一室はいざという時は病室になるように設計されています。非常時にはホテルが病室の役割を果たせるような機能も組み込まれているということです。今回のコロナ渦での非常事態宣言を考慮しての企画を見せてもらえたような気がします。いざという時に病院に行くのではなく、病院のスタッフが自宅に来て対応してくれるというのはとても大きな助けになります。

最近、地方都市ではコンパクトシティ構想というのが打ち上げられています。住宅が散らばっていると、電力や水道などのインフラを維持するのに大きな経費が必要になります。住宅が病院や介護施設の近くに集められますと、病院に通うのも楽になりますし、地方公共団体も経費の削減ができます。単に病院やショッピングセンターだけではなく、健康維持のためのジムやプールなどの施設、また余暇のための温泉施設なども併設して若い世代も引き付けようという狙いもあるようです。

感染症予防のために巣ごもりしている間に、今まで提案されてきた企画が一気に動き出し、大きな社会変革のうねりを呼び起こしそうな気配を感じます。ただ私としては、健やかタウンの構想の中に宗教施設が組み込まれていないのは寂しい気がします。祈りのためのチャペルを何とか組み込めないかと願っています。

古来、日本人は恵まれた自然環境の中で春夏秋冬の四季を味わい、自然を大切にする生き方をしてきました。縄文の研究をしている学者の発表では、縄文時代から栗の木などの植林が行われていたようです。残された植物の種子のDNA分析などより分かったそうです。コンパクトシティの構想に小さな人口の森も組み込んでいただけたらと願っています。小鳥や昆虫の保護にもなるし、人々の瞑想(めいそう)の場にもなり、心を豊かにする助けになるはずです。

コロナ渦のため、思うように人々が集まることができず、引きこもりを迫られてしまいますが、祈りに専念し、将来のためにビジョンを思い描くことができるならば、このマイナスの事態がプラスに転じるきっかけになるのではないかと思います。

わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。――主の御告げ――それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。(エレミヤ書29:11)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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