前香港司教、国安法めぐり談話発表 「逮捕や裁判に直面する覚悟ある」

2020年7月6日13時37分 印刷
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前カトリック香港司教の陳日君(ジョセフ・ゼン)枢機卿(写真:ボイス・オブ・アメリカ=VOA)

香港の民主運動を支持してきた前カトリック香港司教の陳日君(ジョセフ・ゼン)枢機卿(88)は6月30日、フェイスブックに動画(中国語)を投稿し、言論の自由や反政府活動を全面的に取り締まる香港国家安全維持法が施行された場合、自身が逮捕されたり裁判にかけられたりする覚悟があると明らかにした。また、香港の人々は「不測の事態に備える必要がある」とも述べた。

「私は賢明でなければなりません。相手の気分を逆なでするつもりはありませんが、必要性を認めた場合、それ(言うべきこと)を言うつもりです」

「そのような妥当で適切な発言が新法に反すると見なされるのなら、私は訴追や審議、拘束にすべて耐えるつもりです。数多くの前任者も同じように耐えてきました。神がその方々を常に助けてくださったことを私たちは見てきました」

香港国家安全維持法は、香港が23年前の1997年7月1日に英国から返還されたことを記念する返還記念日を翌日に控えた6月30日に可決、施行された。

同法の下では、1)分離独立行為、2)国家権力の転覆(反政府行為)、3)域内のテロ行為、4)香港に干渉する国外勢力による活動――が中国政府により香港に設置された特殊機関で審理することが可能となった。

「この国家安全維持法を実施した彼ら(中国共産党)は、あまり思慮深いとはいえません」と陳枢機卿は続けた。「香港を破壊したら、彼らにとって得になりません。彼らは実のところ常軌を逸しているのかもしれません。今は分りませんが、時が来れば分かります。このようなことわざがあります。『神は滅ぼすことを望む者たちを、まず初めに狂わせる』」

クリスチャンの民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は、新法が可決された数時間後、自ら創設に関わった政治団体「香港衆志(デモシスト)」を脱退することを明らかにした。自身が新法により「政治的禁錮刑」10年に相当し、中国本土に引き渡される恐れがあるためだ。香港衆志もこの日、解散を発表した。

ボリス・ジョンソン英首相は、新法の制定は、返還後50年間、香港の一定の自由を保障した1985年の中英共同宣言に対する「明白で深刻な違反」だと非難した。

ジョンソン氏は6月30日の下院議会で、英国は香港市民に自国の市民権を提供すると繰り返し主張。「それ(新法の制定)は香港の高度な自治に違反しており、共同宣言が保障する自由と権利を脅かしている」と述べた。

「中国がこの道をたどり続けるなら、われわれは英国(海外)市民(BNO)のステータスを持つ人々が英国に入国できる新たなルートを導入し、暫定的に英国で生活し、働く能力を付与し、その後は(英国の)市民権を適用することを述べてきたが、われわれは今、まさにそれを実行する」

在米迫害監視団体「国際キリスト教コンサーン」(ICC、英語)は、新法によりキリスト教の聖職者や信徒が今後、脅かされる可能性があると懸念を示した。ICC東南アジア地域担当マネージャーのジーナ・ゴー氏は、新法の施行は「香港の自治と自由を奪う」と非難。「習近平氏が2012年に就任して以来、現政権は香港の人権と正義をむしばみ続けるばかりです」「国際社会が香港と連帯し、必要な措置を講じて中国政府を罰する時が来ました」と訴えた。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。一部、加筆・省略など、変更している部分があります。

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