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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(85)スピリチュアルペインにどう対応するか? 広田信也

2019年12月14日23時33分 コラムニスト : 広田信也
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関連タグ:広田信也

私が居住する六甲アイランドは人口の島だけあって平坦な道が多い。足腰が弱っても比較的歩きやすいため、散歩中の高齢者によく出会う。

近所に住むある高齢者(知人)を見掛けると、私は時間の許す限り声を掛ける。すると、「あんたはどこに住んでる?」「今日は何曜日?」「今日は老人会にいく?」と同じ質問が返ってくる。私を老人会に集う仲間と勘違いされているようだ。

私は、できるだけゆっくり歩調を合わせて会話を続けると、いつものことだが、「あんたは仕事があっていいね~私は、もう何も役に立てないから~」と寂しそうに話される。

私はじっくり話を聞いた後、「〇〇さんが、いつも喜んで、お祈りして、感謝するなら、周りの人は幸せになるよ。それも立派な仕事だよ」といつものように応答する。

的を射た会話になっているかは不明だが、私の内に住む聖霊が寄り添ってくださる時間が流れる。〇〇さんが、「そうか~そういうこともあるね」と笑顔を返してくれるのはうれしいものだ。

平均寿命と健康寿命の差は広がっている

医療の進歩により日本人の平均寿命は著しく伸びた。同時に、介護などを必要としない期間を示す健康寿命も伸びたが、平均寿命の伸び方の方が勝っている。

つまり、より年齢の高い状態で、介護を長期間必要とする人が増えていることになる。当然のことだが、介護を担う家族も高齢化し、老々介護、認々介護の状況が深刻化している。

介護保険制度は、「強い」介護者をモデルにしている

介護保険制度の充実により、入浴や食事、排泄など、介護者一人では負担の大きい作業には、デイサービスや訪問介護などの介護サービスを利用できるようになった。

しかし、実際の生活では、介護保険を有効に利用し、高齢者の生活を支えるために、同居する家族の負担が欠かせない。介護保険制度は、これらを担う「強い」介護者(家族)が同居していることを前提としている。

100歳まで生きれば、伴侶が同居していても「強い」介護者にはなれない。核家族化が進み、子ども世代が同居する可能性は低く、たとえ同居していたとしても70歳を超えていることが多い。

必要とされる介護保険外サービス

このような状況に対し、厚生労働省は2025年をめどに、高齢者が自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の推進を目指している。

地域包括ケアというと聞こえはいいが、介護保険の枠を超える財源不足、人材不足の中、行政サービスのみならず、NPO、ボランティア、民間企業などの多様な事業主体による重層的な支援体制を構築するというのだから、簡単なことではない。

既に一部の地域教会では、地域福祉事業と連携した働きが始まっているが、昔と違って、いわゆる「宗教お断り」と言っていられないほど状況は逼迫(ひっぱく)している。教会が申し出れば、地域の人々に寄り添う道はたくさんある。

未信者との連携には知恵が必要だが、余力のある地域教会には、その特徴を生かし、ぜひとも良い働きを展開してほしいものだ。

スピリチュアルペインへの対応

人は、生きていく上でさまざまな苦痛に出会うが、それらは「身体的苦痛」「社会的苦痛」「精神的苦痛」「スピリチュアルペイン」の4つに分類されるといわれている。

全ての種類の苦痛に対しさまざまな対応の仕方があるが、日本では「スピリチュアルペイン」への理解が最も不足し、対応が遅れている。

「スピリチュアルペイン」とは、病、死、老化、試練などが、なぜ自分の身に起こるのか? その意味(理由)が分からない故の苦痛のことを指している。これらは、人が自分で考えたり、教えられたりして理解できるものではない。

しかし、人は弱さを覚えるとき、さまざまな苦痛を覚える中に、この「スピリチュアルペイン」を誰もが抱くものである。そして、この「スピリチュアルペイン」の故に、介護される側のみならず、介護者の側にも身体的、社会的、精神的な苦痛が助長されてしまう現実がある。

本来は、この「スピリチュアルペイン」に対応できる「スピリチュアルサポート」が準備され、ケアマネージャーが高齢者の状況に合わせ、現在の介護サービスに加えて選択できるようになってこそ、現在の福祉事業の効率化が図られるのだろう。

「お話し相手・付き添いサービス」

私たち(ブレス・ユア・ホーム)の働きの中に「お話し相手・付き添いサービス」がある。当社のHPにあるたくさんの情報の中で、閲覧件数が最も多い。介護保険外サービスに分類されるが、具体的な生活支援より「傾聴」に専念することが多い。

「傾聴」というと、話を聞かせていただくことだが、実際に信仰を持った人が、弱さを抱えた人に長期間寄り添うことにより、いわゆる「スピリチュアルペイン」を共に負う役割を担う。

信仰を持っている者にとっては、この苦痛は本来、創造主である神様との関係の中で、その意味を理解し、受け入れていくべきものである。しかし、現在の福祉事業の中で信仰を扱うのは難しい。

当社で行う「お話し相手・付き添いサービス」に対応する人材は、一般の福祉事業の経験を積んでいる者が多いが、この働きの中では、依頼者に寄り添い、「傾聴」を主に実施している。彼らは、弱さを抱える人々に寄り添い、何気ない会話を通して、喜び、祈り、感謝を届け、神様からの祝福を持ち運んでいる。

看護や介護の仕事を依頼されれば、「傾聴」に時間を割くのは難しい。依頼者の状況が変われば、関われないことも頻繁に起こる。しかし、「傾聴」に徹すれば、依頼者の隣人となり、長期間寄り添うことも可能になる。看取りまで寄り添い、その後、葬儀や記念会を通して家族に寄り添うことにもなる。

この働きが継続される効果は非常に大きく、これまで関わったほぼすべての依頼者とその家族への祝福となっている。いまだ小さな働きだが、やがて、多くの「スピリチュアルサポート」の足掛かりになればうれしく思う。

今後、ぜひとも働きを拡大し、多くの地域に展開したいものである。幸い、対応できる人材が、地域教会には備えられているに違いない。

彼らは、聖霊と共に、弱さを覚える人々に寄り添い、「傾聴」を通して、喜び、祈り、感謝を届けることができる貴重な神様の器である。日本宣教は、地域教会のこのような人材が遣わされ、地域の福祉事業の一翼を担うようになってこそ拡大するのだろう。

ブレス・ユア・ホームは、「お話し相手・付き添いサービス」のご説明に全国の地域教会を訪問させていただきます。お気軽にご連絡ください(電話:078・262・1336)。

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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