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日本人に寄り添う福音宣教の扉

日本人に寄り添う福音宣教の扉(83)トヨタでの経験は福音宣教に続く 広田信也

2019年11月16日19時19分 コラムニスト : 広田信也
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日本人に寄り添う福音宣教の扉(83)トヨタでの経験は福音宣教に続く 広田信也+
セリカXX 1981年 5MGエンジン搭載

私がトヨタ自動車に入社した1980年は、ちょうどガソリン車の排気ガス浄化技術にめどが立ち、新エンジンの開発が加速される頃だった。エンジンの開発部署に配属された私が最初に触れたエンジンは、その後間もなくセリカXXや初代ソアラに搭載された高出力ガソリンエンジンだった。

車好きの私は、憧れのエンジンを前にして、エンジン性能向上の業務に心を躍らせたが、心ならずも、すぐに東富士研究所への転勤となり、ディーゼル車の排気ガス浄化技術を担当することになった。神様が私に与えた職場はそこにあった。

エンジン性能の向上は、排気ガス浄化技術に支えられて初めて可能になる。商用車に多く使われるディーゼル車の排気ガス浄化技術の開発は、ガソリン車に続いて必ず達成しなければならない重要項目だった。

比べる相手のレベルが良すぎる

「同じ道路を走っているのに、ディーゼル車の排気ガスレベルがガソリン車より悪くていいわけがない」と当然のように言われたが、比べるガソリン車のレベルがあまりに良すぎた。

ガソリン車が採用している三元触媒システムでは、エンジンから排出される致死量を超える有毒ガスが、排気管に装着される小さな三元触媒を通る瞬間に大気レベルにまで浄化してしまう。

しかし、ディーゼル車の排気ガスは、その組成上、どうしても三元触媒が使えないため、ガソリン車並みにするのは途方もなく難しかった。

目標達成を求められるが・・・

それでも、頭の中ではさまざまなアイデアが湧いてきた。無い知恵を絞って出願した特許は千件を超えた。毎日のように、実験室に試作品と多くの備品を持ち込み、独自の試験方法を練り上げた。

効果的な技術は何度か見いだせた。しかし、目標レベルが高いだけに達成へのシナリオが作れない。それでも将来を展望できる報告を求められるため、自信の無さを隠して意欲的な報告を日々心掛けた。毎日のストレスは相当に大きなものだった。

結局、奇跡は起こらなかった

日本人に寄り添う福音宣教の扉(83)トヨタでの経験は福音宣教に続く 広田信也
ランドクルーザープラド、ハイエースなどに搭載 1GDエンジンシステム

30年に及ぶ長い年月を費やした後、結果的に、ディーゼル車はガソリン車と同じようにはいかなかった。残念ながら奇跡的な技術を生み出すことはできなかった。

最終的に採用された技術は、排気成分ごとに別々の触媒とエンジン制御を組み合わせる扱いにくいものだった。おまけに、燃料やオイルの組成変更、排気ガスに尿素水(アドブルー)を添加するためのインフラ整備まで要求することになり、世の中に多大な負担を強いることになった。

私の退職直前の仕事は、上記の喜ばれない技術を仕上げて、本社に移管することだった。まるで敗戦処理をしているような気持ちだった。

必要とされる良いものは受け継がれる

日本人に寄り添う福音宣教の扉(83)トヨタでの経験は福音宣教に続く 広田信也

退職して8年以上の歳月が過ぎた。現在私のいる神戸の事務所は、イベントホールを備える大きな建物の中にある。そのイベントホールに、時々BMW(欧州メーカー)の車両が展示される。10台ほどの展示の中、当初ディーゼル車は1台だけだったが、その後徐々に増え、今では6台になった。

確かに、トラックなどの商用車はもちろんのこと、欧州乗用車のディーゼル車比率は高くなり、最近は日本車でも増加傾向にある。かつての開発においては残念な結果に終わった技術が、平然と使われている様子に不思議な気持ちになる。決して満足できる状況ではないが、長年開発してきたものが用いられているには違いない。

この排気浄化技術を使うための負担は、先に述べた通り非常に大きい。しかし、それでもディーゼル車が普及する理由は、ディーゼルエンジンの性能の高さにある。そして、それを世の中が必要としていることは明らかだ。

福音の素性の良さは際立つ

トヨタを退職後、私は国内宣教師となり、福音宣教の手段を日々研究開発している。分野は全く違うが、不思議なほど仕事のスタイルは変わらない。

ただ、以前と比べうれしいことがある。福音の素性の良さは、ディーゼルエンジンの比ではない。私が日々検討している福音宣教の手段は多岐にわたるが、それらがいかに扱いにくくても、福音の素性の良さは後の時代の大きな成果を予感させてくれる。

特に、貧しさを覚え、多死社会を迎える日本においては、福音の輝きは増してくるだろう。

福音は、弱さの中に輝きを増す

それを確信させるように、先日、私の親友が天国に凱旋した。私と同じ年齢だったが、若い頃、事故で脊椎損傷から半身不随となり、苦労を重ねる人生だったと思う。しかし、その弱さの中で、福音は彼の中で輝きを増していた。召されるまで、訪問するたびにこちらが励まされるばかりだった。

最期まで永遠のいのちの喜びを分かち合ったが、別れの悲しみの中、関わる多くの人々に愛と希望を残して逝かれた。実に見事なエンディングだった。

福音は、誰かの考えた作り話ではない。聖書が伝える歴史の中に刻まれた事実と、聖霊による保証が備えられている。この世のすべてを失うエンディングには、その価値が際立ってくる。

きっといつか多くの日本人が、平然と福音を受け入れていく時代が来るに違いない。私の開発する福音宣教の手段が少しでも役に立てば、本当にありがたいことだ。

私は福音を恥とは思いません。福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です。(ローマ書1章16節)

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◇

広田信也

広田信也

(ひろた・しんや)

1956年兵庫県生まれ。80年名古屋大学工学部応用物理学科卒業、トヨタ自動車(株)入社。新エンジン先行技術開発に従事。2011年定年退職し、関西聖書学院入学、14年同卒業。16年国内宣教師として按手。1985年新生から現在まで教会学校教師を務める。88~98年、無認可保育所園長。2014年、日本社会に寄り添う働きを創出するため、ブレス・ユア・ホーム(株)設立。21年、一般社団法人善き隣人バンク設立。富士クリスチャンセンター鷹岡チャペル教会員、六甲アイランド福音ルーテル教会こどもチャペル教師、須磨自由キリスト教会協力牧師。関連聖書学校:関西聖書学院、ハーベスト聖書塾、JTJ宣教神学校、神戸ルーテル神学校

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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