Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
新・景教のたどった道

新・景教のたどった道(14)高昌においてシリア語による降誕賛美礼拝をしていた景教徒たち 川口一彦

2019年7月18日12時02分 コラムニスト : 川口一彦
  • ツイート
印刷
関連タグ:川口一彦

発見された祈祷書と賛美集

現在の中国新疆ウイグル自治区のトルファン、唐代の高昌にあった景教会堂では、降誕節にシリア語で賛美礼拝をしていました。1905年に高昌故城を調査するために団長として入ったドイツ人の考古学者で探検家のル・コック(1860〜1930)が発見した、景教徒たちのシリア語賛美集で分かります。

新・景教のたどった道(14)高昌においてシリア語による降誕賛美礼拝をしていた景教徒たち 川口一彦

9~10世紀ごろの作と思われる、両面シリア語で書かれた降誕に関しての祈祷集(上)と賛美集の断片4枚(下はその一部)です。

新・景教のたどった道(14)高昌においてシリア語による降誕賛美礼拝をしていた景教徒たち 川口一彦

1027行、800語で書かれ、景教徒たちによる降誕のメシアへの賛美が多く、三位一体の神の栄光をたたえています。内容は教会暦の中で用いられた降誕記念節の聖餐式礼拝での賛美と祈祷文ですが、日付が無記で、降誕記念日がいつであるか判明できないのが残念です。

このシリア語文を佐伯好郎著『景教の研究』から現代語に部分訳して紹介します。

*

私たちの喜びは尽きない。神に愛されている者は集まろう。

私たちの罪咎(とが)を赦(ゆる)し、救いを与えられたメシアの御体と御血は命の祭壇の上に置かれている。メシアは教会に臨在しておられる。心を整えて聖餐に近づこう。

聖霊は父なる神と本質を同じくし異なることなし。さあ集まろう。

すべての民よ、聖なる思いで救い主に近づこう。救い主の本質は隠されているが、あなたがたはその奥義を知ることをゆるされた。

私たちは私たちの罪咎を赦し、救いを与えられたメシアを賛美し、たえずハレルーヤ、ハレルーヤとたたえる。聖子(みこ)は処女より生まれ、インマヌエルとたたえられた。

私たちのために救い主は生まれた。処女マリアは神の本質であるメシアを、今日ダビデの村で産み、救い主は私たちの犠牲の子羊で、聖餐は私たちの命の糧。私たちは畏れつつメシアの聖なる御名をたたえる。聖子は神と人とを和らげるために世に降られ、私たちに平和と喜びを与えられた。

聖子は永遠の命をすべての国々の民に与える神の独り子。羊飼いたちはみなよろこび、東方の博士たちも貢物をささげに来た。天使たちも声合わせて賛美を子羊(メシア)にささげた。

「いと高き神に栄光が、地には平和が、人には恵みがあるように」と声をあげて歌う。「マリアによって生まれた救い主にハレルーヤ、ハレルーヤ」

「恵まれた者よ」と言われた神の祝福は処女マリアに告げられ、マリアは「あなたは、不思議で奇しき男子を産む」との御声を聞き、その奇しき聖子は天地万物を統治される救い主。

平和の福音は天使ガブリエルが処女マリアに伝えたよろこびのメッセージ。マリアは王なるメシアを奇しき家畜小屋で産み、一夜を過ごし、アダムによって罪はすべての人に及んだが、救い主の流された血潮によりすべての人の罪を贖(あがな)うために救い主は世に遣わされた。人々よ、よろこべ。

天にも地にも大いなるよろこびが起きた。天使たちの声である。「いと高きところに栄光が聖父に、地には平和、人には恵みがあるように。人々はよろこべ、永遠の救い主は生まれられた」

神よ、あなたがよろこびをもって遣わされたあなたの聖子はあなたの民の羊飼い。救い主よ、あなたの人格(「プロソーポス」、英語でパーソン)は1つであって2つではない。(※1人格者で2人格者でないことを表明)

人は勇士といえども正しき道を失えば、空しく全軍の勝利を失う。それゆえ私たちは穢れもしみもなく、正しい信仰の道に歩むことに努める。私たちの父なる神の右に着座された仲保者(メシア)よ、あなたの御手により私たちを守りたまえ。

私たちに約束されたあなたの御国は十字架で、あなたの十字架は堅固、悪魔の危害から私たちを守る主の十字架。聖なる主の御体と御血とにより主の御業の偉大なる勝利をたたえん。私たちは主の大いなる御業を想い起こすたびに主を賛美する。

栄光はいつまでも三位一体の神にあるように。私たちは主を賛美し、主の力が私たちを守り、私たちを平和に導く。主は万物よりも尊く、万物に優りて賛美される神なり。アーメン。

主よ、私たちに力を与え、私たちの教会を新しく聖別し、教会の規律と秩序を再び定めることを得させたまえ。

あなたの基(もとい)はすべて聖書にあり。

*

以上は、景教徒の教会暦降誕節における賛美礼拝のシリア語文ですが、筆者は以前、拙著『景教のたどった道』において一部を紹介しました。父・子・聖霊の三位一体の主が賛美され、降誕の時の様子も書かれています。ハレルーヤ、ハレルーヤで満ちあふれた賛美集会の様子が浮かんできます。

クリスマスという言葉がラテン語のクリスト・ミサで西方ローマ教会発祥ゆえに、景教徒たちはシリア語で礼拝していたのでクリスマス用語は使用していません。またイエス・メシアの「神・人二性一人格」の教えが書かれていて異端性がなく正統信仰であることも表明しています。

栄光がいつまでも、全地であがめられる神、我らの父・子・聖霊にあるように。

新・景教のたどった道(14)高昌においてシリア語による降誕賛美礼拝をしていた景教徒たち 川口一彦
シリア語ぺシッタ訳、新約聖書ヨハネの福音書3章の一部

<<前回へ     次回へ>>

※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
旧版『景教のたどった道―東周りのキリスト教』
佐伯好郎著『景教の研究』([復刻]名著普及会、1978年)

◇

川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

1951年、三重県松阪市生まれ。愛知福音キリスト教会宣教牧師、基督教教育学博士。聖書宣教、仏教とキリスト教の違い、景教に関するセミナーなどを開催。日本景教研究会(2009年設立)代表、国際景教研究会・日本代表を務める。季刊誌「景教」を発行、国際景教学術大会を毎年開催している。2014年11月3日には、大秦景教流行中国碑を教会前に建設。最近は、聖句書展や拓本展も開催している。

著書に 『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、2014年)、『仏教からクリスチャンへ―新装改訂版―』『一から始める筆ペン練習帳』(共にイーグレープ発行)、『漢字と聖書と福音』『景教のたどった道』(韓国語版)ほかがある。

【川口一彦・連絡先】
電話:090・3955・7955 メール:[email protected]

フェイスブック「川口一彦」で聖句絵を投稿中。また、フェイスブック「景教の研究・川口」でも情報を発信している。

■ 【川口一彦著書】(Amazon)
■ 【川口一彦著書】(イーグレープ)

■ HP:景教(東周りのキリスト教)
■ フェイスブック「川口一彦」
■ フェイスブック「景教の研究・川口」

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:川口一彦
  • ツイート

関連記事

  • 新・景教のたどった道(13)中国・高昌での景教壁画 川口一彦

  • 新・景教のたどった道(12)中央アジアに広まった東方教会 川口一彦

  • 新・景教のたどった道(11)東方教会の歴史小年表と地図 川口一彦

  • 新・景教のたどった道(10)東方教会の特徴 川口一彦

  • 新・景教のたどった道(9)東方教会の本拠地、エデッサに宣教 川口一彦

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.