前カンタベリー大主教「信仰者は気候変動問題で貢献を」

2019年7月6日21時52分 印刷
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環境保護キャンペーン「タイム・イズ・ナウ」の「ウォーク・オブ・ウィットネス」(目撃者の行進)に参加した宗教指導者ら。前列左から4人目がローワン・ウィリアムズ前カンタベリー大主教=6月26日、英議会議事堂前で(写真:クリスチャン・エイド)

ローワン・ウィリアムズ前カンタベリー大主教は最近、ロンドン中心部で行われた環境保護キャンペーン「タイム・イズ・ナウ」の行進に参加し、英国における二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量を、2045年までに実質ゼロにする措置を支持するよう訴えた。

英議会は6月27日、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目標とする法案を可決した。法案は、2008年の気候変動法を修正したもので、1990年比80パーセントだった削減目標を、100パーセントに変更した。排出量実質ゼロを目標とするのは、主要7カ国(G7)ではこれが初めて。しかし環境保護活動家らは、期限をこれよりも少なくとも5年早め、2045年とするよう求めている。

ウィリアムズ氏は英キリスト教団体「クリスチャン・エイド」の議長として、26日に行われた「ウォーク・オブ・ウィットネス」(目撃者の行進)に参加。数千人に上る参加者の先頭に立ち、トラファルガー広場のセント・マーティン・イン・ザ・フィールズ教会から議会議事堂まで練り歩いた。

「気候危機の緊急性を疑う人は、ますます減少しています。若い世代は、この問題に冷笑的であったり、無関心であったりすることに抵抗する道を示しています。信仰の人々が立ち上がり、貢献することが肝要です。私たちは神から賜った神聖なる世界の目撃者です。また、深刻かつ予測不可能な気候変動により、生活や生計に甚大な損害を被ることになるすべての人のために、私たちは正義という大義を提唱しなければなりません」

ウォーク・オブ・ウィットネスには、他の宗教団体の代表者らも参加した。

カトリック教会のジョン・アーノルド司教(サルフォード教区)は、「可能な限り迅速かつ公正な方法」で、温室効果ガスの排出量実質ゼロを達成しなければならないと述べた。また、気候変動の影響を最も受ける人々を「祈りの中心」に据えるよう、信仰者に呼び掛けた。

「温室効果ガスの排出が最も少ない海外の共同体が、今や気候変動によって最も大きな打撃を受けているという不条理に、カトリック教会は大きく突き動かされています」

前カンタベリー大主教「信仰者は気候変動問題で貢献を」
ロンドン中心部を行進する参加者(写真:同上)

英国モスク・イマム諮問委員会議長であるイマム(イスラム教の指導者)のカリ・アシム氏は、世界の指導者が気候変動に対して大胆な行動を起こす時が来たと述べた。

「大地と水、空気、そして生物に差し迫る脅威は、もはや無視できません。私たちは、限りある資源を利己的に使い続けることはできません。今こそ単なる言葉を超えて、自然破壊を覆す包括的な気候問題の解決を実施すべき時です」

「世界中の政治指導者は、次世代のために大胆な行動を取らなければなりません。地球環境は、万人に対する神の贈り物だからです。この世界とその住民を守るために、日常生活で具体的かつ持続可能な行動を取ることは、個人として、また集団として私たちの責任です」

英国の保守派ラビ(ユダヤ教の指導者)であるジョナサン・ウィテンバーグ氏は、ウォーク・オブ・ウィットネスへの参加に先立ち、英BBCラジオ4の「今日の祈り」に出演。人類は意図的に気候に害を及ぼしていないかもしれないが、「不注意」であることに変わりはないと述べた。

「人類による消費や廃棄という習慣は人命を奪っています。消費や廃棄は人命を犠牲にすることもありますが、動物や鳥、昆虫や森林、また河川の命を絶えず犠牲にしています。私たちは責任を免れることはできません。被造物の光は私たちの手の中にあるのです」

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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