Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
長崎への旅

長崎への旅(2)映画「沈黙」の舞台で 込堂一博

2017年12月16日19時25分 コラムニスト : 込堂一博
  • ツイート
印刷
関連タグ:込堂一博沈黙(小説)沈黙(映画)遠藤周作
長崎への旅(2)映画「沈黙」の舞台で 込堂一博+
外海の黒崎教会

10月15日、諫早市のぶどうの木聖書教会の特別礼拝で「人生の先にある確かな希望」と題して説教しました。礼拝後、豊かな昼食を頂き、温かい交わりの時を持ちました。午後1時半から「三浦綾子さんと文学から学んだこと」というテーマで講演しました。聴衆皆さんが熱心に耳を傾けてくださいました。講演会後、閑静な農村地区にある内野隆牧師宅で2組のご夫妻と共においしいカレーとコーヒーを頂き、食後、内野牧師や兄姉のお証しを聞くことができました。

翌日、雨天でしたが、午前9時ごろ、内野牧師が宿舎のホテルまで車で迎えに来てくださり、映画「沈黙」の舞台、長崎市外海(そとめ)地区を案内してくださいました。車中で内野牧師の証しを詳しく聞くことができました。戦中、長崎市の歯科医師宅に生まれ、満2歳の時、あの原爆投下があり、叔母さんに抱き抱えられて逃げて九死に一生を得たことや、クリスチャンになり牧師になった経緯等々・・・。

長崎の山間の曲がりくねった道を走ること約1時間半で、外海地区の黒崎教会へ到着。レンガ造りで大きく美しい会堂です。教会のマリア像の前で中学生たちがガイドさんの説明に耳を傾けていました。この教会で、吉永小百合さん、二宮和也さん出演の映画「母と暮せば」のロケも行われたとか。

その後、東出津地区にある長崎市遠藤周作文学館を見学しました。遠藤周作著『沈黙』は、アカデミー賞受賞の巨匠マーティン・スコセッシ監督によって映画化され、国内外で大変大きな反響を呼びました。私も、映画「沈黙」を見て、深い衝撃と重い問いを投げ掛けられました。

私は長い間、「遠藤周作という作家は、カトリック作家であり、聖書観やキリスト論において、プロテスタントの私とは無関係である」と、ある距離を置いてきました。しかし文学館を見学し、遠藤周作氏が自らカトリック信者として、かつての日本における激しいキリシタン弾圧の実相に真摯(しんし)に向き合って、あの小説『沈黙』を、心の血を流すような痛みの中で書き上げたことがよく理解できました。

踏み絵を踏まず殉教していった「強者」と、拷問の恐怖と肉体の弱さに踏んでしまった「弱者」、遠藤氏は、この両者を対比させ、彼らの内面をえぐり出すようにして『沈黙』を書きました。私は今まで、踏み絵を踏んで転んだキリシタンたちに対しての憐(あわ)れみや共感が希薄であったことを知らされました。

それにしても、徹底的にキリシタン弾圧を強行した江戸幕府の非情と冷酷さ、国家権力の獣性のすさまじさにあらためて驚きます。それとともに将来、教会やキリスト者への国家権力による思想統制や弾圧が実際に起こったら、自分自身はどのように対応すべきかを考えさせられました。

長崎への旅(2)映画「沈黙」の舞台で 込堂一博
長崎市遠藤周作文学館・遠藤氏遺影

この文学館で内野牧師から『切支丹の里』(遠藤周作著、中公文庫)をプレゼントされました。本書で遠藤氏は、黒崎村について次のように記しています。「長崎から車で1時間半ほどかかるが、かなり悪い道を通り、そして山をこえねばならぬ。現在でもそうならば、むかしは役人の監視の眼も届かず信仰を守りつづけるに格好の場所だったにちがいない。はじめてこの黒崎村を訪れた日も雨だった。峠をこして暗い海が見え、その海が風のために白く泡だっていた」。私たちが黒崎を訪れた日も雨でした!

ここ外海地区は、「沈黙」の「トモギ村」のモデルとなり、禁教期には多くの人々が潜伏キリシタンとなり、密やかに信仰を守り続けていました。文学館見学の後、外海歴史民俗資料館、国指定重要文化財・出津教会堂、ド・ロ神父記念館を見学することができました。特にフランスの貴族出身のド・ロ神父が明治の初め、辺ぴな外海地区に来日し宣教と共に、女性の自立支援の作業場、出津救助院などを建て上げ、地元の産業推進などにも大きく貢献した業績には、驚嘆するのみでした。

この後、「道の駅・夕陽が丘そとめ」で昼食を取り、浦上天主堂前にある長崎カトリックセンターユースホステルまで送っていただきました。内野牧師の案内により、実に有意義なキリシタンの里、外海地区を見学できました。

<<前回へ     次回へ>>

◇

込堂一博

込堂一博

(こみどう・かずひろ)

北海道室蘭市生まれ。聖書神学舎卒業。屯田キリスト教会協力牧師、三浦綾子読書会相談役。著書に『三浦綾子100の遺言』『人生の先にある確かな希望(天のふるさと)』『三浦文学の魅力と底力』『終わりの時代の真の希望とは』他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:込堂一博沈黙(小説)沈黙(映画)遠藤周作
  • ツイート

関連記事

  • 牧師の小窓 (98)雲仙・長崎 キリシタンの旅・その14 外海の「沈黙の碑」 福江等

  • 牧師の小窓(74)映画「沈黙」を見て ロドリゴ神父とキチジロー 福江等

  • 『沈黙』のキリストは人間の悲しみを理解する 町田市民文学館開館10周年記念講演会

  • 映画「沈黙」 ロドリゴ神父の実在モデルとなったキアラ神父の信仰

  • 「宗教映画祭」に過去最多の2千人 「大いなる沈黙へ」上映や橋爪大三郎氏のトークイベントも

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.