ビジネスマンから牧師への祝福された道(6)ビジネスマンになる前に出会った数々の試練・苦難② 門谷晥一

2015年4月12日06時38分 コラムニスト : 門谷晥一 印刷
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ビジネスマンになる前に出会った数々の試練・苦難 その2

2つ目の試練・苦難は、高校の修学旅行の際、汽車から落ちて頭を強く打ち意識不明となるが、近くの病院で頭の手術を受け、一命をとりとめたということである。

私は下関市にある高校の2年生の時、修学旅行で東京に行くことになった。それは今から約50年も前のことである。当時は寝台列車すら満足にない時代であり、仕方なく貨物列車の後ろに客車を連結し、その客車に座ったままの姿勢で、しかも8月という暑い夏の季節に、下関から東京まで約20時間の旅をすることになった。昼頃下関駅を出発したが、夜は座ったままの姿勢、しかも暑い中では満足に眠ることもできず、明け方列車が静岡駅で一時停車した時には、私の頭はもうろうとしていた。静岡駅のホームで顔を洗い、列車に乗って出発した時、私は涼を求めてデッキに立っていた。ここまでは記憶があるが、その先は全く記憶がない。気がついた時は病院のベッドで、頭を包帯でぐるぐる巻きにされ、その周囲を冷やされて寝かされていた。

同級生の話では、静岡駅を出発して間もなく、列車がガタガタと揺れた時に、私は列車から振り落とされたようである。駅の構内のために線路が複雑に入り乱れており、そのため列車はそこを通過する時に、激しく横揺れしたためと思われる。私は頭をレールに強く打ったようである。今でも後頭部の頭蓋骨の一部がへこんでいることからそのことが分かる。そして、意識不明となって線路の脇にころがっていたようである。たまたま落ちる所を見ていた同級生には、私が列車の車輪の中に巻き込まれたように見えたらしく、客車内は騒然となったとのことである。しかし、貨物列車の後ろに繋がれている客車からは、列車の運転手に連絡することができず、列車は止まることなく走り続け、先生は次の停車駅で降りて大あわてで引き返して来た。

私が列車から落ちた時は朝の6時頃で、ちょうど駅員の交代時期であったことが幸いした。また夏で、私が白いシャツを着ていたことも幸いであった。駅員が線路の脇に落ちている白い物体に気がつき、近寄ってみると人が落ちているということで、直ぐに私を近くの病院に運び込んでくれた。その運び込まれた病院で、幸いにも開頭手術によって頭内に溜まった血を直ぐに取り出すことができ、私は一命を取り留めた。その時の手術で私の頭蓋骨の一部は切り取られて欠損し、現在もそのままの状態である。当時、開頭手術のできる病院は大変少なかったようで、運び込まれた病院は、その付近でも非常に高名な外科医のいるところであった。このことも、本当に幸いであった。

郷里の新聞には、私が死んだという記事が載ったそうである。また翌年、私と同じように、同じ場所で列車から落ちた人がいたようだが、その方は亡くなったとも聞いた。本当に幾つもの幸いが重なって、私は一命を取り留めた。神の見えざる御手によって、私は死の淵から引き上げられたとしか言いようがない。そのことを、神に心から感謝している。ただ多くの同級生には、折角の楽しい時を台無しにしてしまい、今でも大変申し訳なく思っている。

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門谷晥一

門谷晥一(かどたに・かんいち)

1943年生まれ。東京大学工学部大学院修士課程卒業。米国ミネソタ州立大学工学部大学院にてPh.D.(工学博士)取得。小松製作所研究本部首席技監(役員待遇理事)などを歴任。2006年、関西聖書学院本科卒業。神奈川県厚木市にて妻と共に自宅にて教会の開拓開始。アガペコミュニティーチャーチ牧師。著書に『ビジネスマンから牧師への祝福された道―今、見えてきた大切なこと―』(イーグレープ)。

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