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4地域の関係者集い「隠れキリシタンの里サミット」 歴史遺産から地域活性化を考える(2)

2014年11月24日12時26分 記者 : 土門稔
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関連タグ:隠れキリシタン
4地域の関係者集い「隠れキリシタンの里サミット」 歴史遺産から地域活性化を考える(2)+
第二部では4つの地域の関係者の間でパネルディスカッションが行われた=22日、茨木市福祉文化会館ホール(大阪府茨木市)で

2012年に長崎のサンチャゴ病院付属教会にあったとされる「サンチャゴの鐘」を復元し、南蛮文化シンポジウムを開催するなど、「ミステリアス!竹田キリシタン」をキーワードに町おこしを進めている大分県竹田市は、市南蛮文化振興室の後藤篤美氏が、地域活性化の点から発表した。

竹田は、戦国時代には現在の大分県一体の豊後地方を支配した大友宗麟の下、キリスト教の日本八大布教地であり、キリシタン文化が栄えた土地だったという。その後、高山右近のいとこだった中川清秀の嫡男・秀政が豊後国の岡藩主となり、清秀自身もセイファンという洗礼名を持っていたという資料の記述や、秀政の後見役がキリシタン大名の高山右近だったことから、キリシタンの影響は強かったと考えられるという。

また近年、竹田では「隠れキリシタン」ではなく、藩主や家臣がキリシタンを秘かに保護し、守ってきたことに注目し、「隠しキリシタン」という言葉を使う研究者も増えているという。

竹田では、城下町の武家屋敷の真ん中に自然洞窟を利用した礼拝堂があったことや、藩の筆頭家老・古田重治がヨハネという洗礼名を持ったキリシタン家老で、7人の外国人宣教師を秘かにかくまっていたことなどが資料から分かるという。

また竹田城下には、非常に稲荷が多く、地元では「ユダヤ人の王ナザレのイエス」をあらわす「INRI」に「A」の一文字を入れて「INARI」としながら密かに信仰を守ったという言い伝えも残っているという。

これらの歴史ミステリーや、キリシタン遺物、遺跡巡りを新たな観光資源として位置づけ発信することで、今年1月にはローマのバチカン新聞に掲載され、7月にはバチカン特命全権大使が訪れたことなどから、キリスト教信者や研究者、歴史好きの来訪者も急増していることが紹介された。

続いて第二部では、4地域の発表者の講演をもとに、元文化庁文化財調査官である追手門学院大学の井上典子教授(社会学)の司会で、「文化遺産の保存とそれを生かしたまちづくり」と題してパネルディスカッションが行われた。

行政側からの隠れキリシタンとの関わりについては、生月のケースが紹介された。

生月では数十年前までは漁業が盛んな地域で、後継者が家に残り信仰を継承してきたことから、信仰生活や行事を続ける人は約8千人いた。しかし、漁業の衰退や過疎化により、現在その数は約500人ほどだという。信仰継承は困難になっており、現在は行政が、隠れキリシタンの聞き取りや映像記録を取って残そうとしている。

生月の中園氏は、「有形のものは残るが無形なものは残らない。記録することで、もし将来的に地域のコミュニティーの人がもう一度信仰を復活させようというときに、それを復元できるように大切に保存していきたいと思います。また信徒の方が内的なモチベーションを高められるように行政も支援を模索しています」と話した。

教会群を世界遺産候補に申請している長崎では、行政による支援が積極的に進められており、宣教師の日記をたどりながら歩く巡礼ツアーや、聖地とされている中渡島を船で回るクルーズツアーなどの計画が進んでいる。一方で今後は、現在も続く信仰や生活と、観光資源としての活用をどう調和させていくかを考えていく必要があるという。

津和野は、かっての迫害の歴史から、町民は罪悪感と同時に再評価という機運があるという。

山岡氏は「森鴎外の生家は津和野で、鴎外はまさにキリシタン迫害の時期に幼少期を送り、それを目にしたはず。しかし著作を調べても全くそのことは出てこない。もしかすると、あえて書かない、書けないという意味があったのかもしれない」と言う。

約8千人の住民のうち、カトリックである家庭はわずか10軒だが、町ぐるみで列聖運動が始まっていることなど、歴史遺産と地元住民感情の中から、新しい動きが生れつつあることが紹介された。

また竹田の後藤氏は、「キリシタンの歴史を調べ始めてはじめて気づいたが、全国に驚くほどファンが多い。キリシタンの歴史を学ぶことは地域学としても重要。これまで、家の中や家族だけで密かに伝えられてきたものをきちんと調べていくと、見落としていた郷土史も見えてくる。最近は、地元で学習会や勉強会も開かれ、観光ガイドをしてくれる人も出てきたり、小中学校で竹田のキリシタンに興味を持ち、歴史をテーマにした演劇をする子どもたちも出てきた。その地域の歴史や文化を見つめ直すきっかけとしても重要だ」と話した。

この他、珍しい遺構が出てくる十分な調査が行われずに、"キリシタン遺構"とされることで、祈念地となり、逆に遺構が保護されずに開発される「虚構の隠れキリシタン遺物」という状態も起きていることが紹介され、観光化や町おこしには、まず十分な学術調査が必要なことも指摘された。

午前10時から午後5時まで約7時間に及んだサミットは、最後に井上氏が、「日本では60年代、70年代までは文化に注目が集まることがなかったし、地域の文化遺産を残していくことの大切さを認識していなかった。だからこそこれからも地域遺産を保存していくことはとても大切。それは地域の文化、地域らしさを見つめ直すことにもつながるからです」とコメント。

「最近は文化財や歴史遺産は観光・経済資源として地域の再活性化につながるとして注目を集めています。そのためにもその地域の市民の方のバックアップと行政への働き掛けが必要だと思います。会場に来てくださった皆さんもご自分たちの住む地域の文化や歴史を意識してください」と締めくくると、会場の来場者からは拍手が上がり、隠れキリシタンサミットは幕を閉じた。

■ 隠れキリシタンの里サミット:(1)(2)

関連タグ:隠れキリシタン
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