Skip to main content
2022年6月28日11時58分更新
Go to homepage
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 文化

4地域の関係者集い「隠れキリシタンの里サミット」 歴史遺産から地域活性化を考える(2)

2014年11月24日12時26分 記者 : 土門稔
  • ツイート
印刷
関連タグ:隠れキリシタン
4地域の関係者集い「隠れキリシタンの里サミット」 歴史遺産から地域活性化を考える(2)+
第二部では4つの地域の関係者の間でパネルディスカッションが行われた=22日、茨木市福祉文化会館ホール(大阪府茨木市)で

2012年に長崎のサンチャゴ病院付属教会にあったとされる「サンチャゴの鐘」を復元し、南蛮文化シンポジウムを開催するなど、「ミステリアス!竹田キリシタン」をキーワードに町おこしを進めている大分県竹田市は、市南蛮文化振興室の後藤篤美氏が、地域活性化の点から発表した。

竹田は、戦国時代には現在の大分県一体の豊後地方を支配した大友宗麟の下、キリスト教の日本八大布教地であり、キリシタン文化が栄えた土地だったという。その後、高山右近のいとこだった中川清秀の嫡男・秀政が豊後国の岡藩主となり、清秀自身もセイファンという洗礼名を持っていたという資料の記述や、秀政の後見役がキリシタン大名の高山右近だったことから、キリシタンの影響は強かったと考えられるという。

また近年、竹田では「隠れキリシタン」ではなく、藩主や家臣がキリシタンを秘かに保護し、守ってきたことに注目し、「隠しキリシタン」という言葉を使う研究者も増えているという。

竹田では、城下町の武家屋敷の真ん中に自然洞窟を利用した礼拝堂があったことや、藩の筆頭家老・古田重治がヨハネという洗礼名を持ったキリシタン家老で、7人の外国人宣教師を秘かにかくまっていたことなどが資料から分かるという。

また竹田城下には、非常に稲荷が多く、地元では「ユダヤ人の王ナザレのイエス」をあらわす「INRI」に「A」の一文字を入れて「INARI」としながら密かに信仰を守ったという言い伝えも残っているという。

これらの歴史ミステリーや、キリシタン遺物、遺跡巡りを新たな観光資源として位置づけ発信することで、今年1月にはローマのバチカン新聞に掲載され、7月にはバチカン特命全権大使が訪れたことなどから、キリスト教信者や研究者、歴史好きの来訪者も急増していることが紹介された。

続いて第二部では、4地域の発表者の講演をもとに、元文化庁文化財調査官である追手門学院大学の井上典子教授(社会学)の司会で、「文化遺産の保存とそれを生かしたまちづくり」と題してパネルディスカッションが行われた。

行政側からの隠れキリシタンとの関わりについては、生月のケースが紹介された。

生月では数十年前までは漁業が盛んな地域で、後継者が家に残り信仰を継承してきたことから、信仰生活や行事を続ける人は約8千人いた。しかし、漁業の衰退や過疎化により、現在その数は約500人ほどだという。信仰継承は困難になっており、現在は行政が、隠れキリシタンの聞き取りや映像記録を取って残そうとしている。

生月の中園氏は、「有形のものは残るが無形なものは残らない。記録することで、もし将来的に地域のコミュニティーの人がもう一度信仰を復活させようというときに、それを復元できるように大切に保存していきたいと思います。また信徒の方が内的なモチベーションを高められるように行政も支援を模索しています」と話した。

教会群を世界遺産候補に申請している長崎では、行政による支援が積極的に進められており、宣教師の日記をたどりながら歩く巡礼ツアーや、聖地とされている中渡島を船で回るクルーズツアーなどの計画が進んでいる。一方で今後は、現在も続く信仰や生活と、観光資源としての活用をどう調和させていくかを考えていく必要があるという。

津和野は、かっての迫害の歴史から、町民は罪悪感と同時に再評価という機運があるという。

山岡氏は「森鴎外の生家は津和野で、鴎外はまさにキリシタン迫害の時期に幼少期を送り、それを目にしたはず。しかし著作を調べても全くそのことは出てこない。もしかすると、あえて書かない、書けないという意味があったのかもしれない」と言う。

約8千人の住民のうち、カトリックである家庭はわずか10軒だが、町ぐるみで列聖運動が始まっていることなど、歴史遺産と地元住民感情の中から、新しい動きが生れつつあることが紹介された。

また竹田の後藤氏は、「キリシタンの歴史を調べ始めてはじめて気づいたが、全国に驚くほどファンが多い。キリシタンの歴史を学ぶことは地域学としても重要。これまで、家の中や家族だけで密かに伝えられてきたものをきちんと調べていくと、見落としていた郷土史も見えてくる。最近は、地元で学習会や勉強会も開かれ、観光ガイドをしてくれる人も出てきたり、小中学校で竹田のキリシタンに興味を持ち、歴史をテーマにした演劇をする子どもたちも出てきた。その地域の歴史や文化を見つめ直すきっかけとしても重要だ」と話した。

この他、珍しい遺構が出てくる十分な調査が行われずに、"キリシタン遺構"とされることで、祈念地となり、逆に遺構が保護されずに開発される「虚構の隠れキリシタン遺物」という状態も起きていることが紹介され、観光化や町おこしには、まず十分な学術調査が必要なことも指摘された。

午前10時から午後5時まで約7時間に及んだサミットは、最後に井上氏が、「日本では60年代、70年代までは文化に注目が集まることがなかったし、地域の文化遺産を残していくことの大切さを認識していなかった。だからこそこれからも地域遺産を保存していくことはとても大切。それは地域の文化、地域らしさを見つめ直すことにもつながるからです」とコメント。

「最近は文化財や歴史遺産は観光・経済資源として地域の再活性化につながるとして注目を集めています。そのためにもその地域の市民の方のバックアップと行政への働き掛けが必要だと思います。会場に来てくださった皆さんもご自分たちの住む地域の文化や歴史を意識してください」と締めくくると、会場の来場者からは拍手が上がり、隠れキリシタンサミットは幕を閉じた。

■ 隠れキリシタンの里サミット:(1)(2)

関連タグ:隠れキリシタン
  • ツイート
▼関連記事を見る  ▼クリスチャントゥデイからのお願い

関連記事

  • 悲しみのマリア、イエズス会宣教師が描かれた南蛮屏風にキリシタン文化への思いをはせる 大阪中津「南蛮文化館」

  • 禁教時代のキリシタン遺物を伝える「澤田美喜記念館」 神奈川

  • 三浦綾子読書会、関西地区で交流会 「河内キリシタンの足跡を訪ねて」

  • 東洋の奇跡再び 隠れキリシタンが守り抜いた歌、バチカンで披露

  • キリシタンとしての黒田官兵衛 関連本を読み比べ(動画あり)

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 米連邦最高裁「ロー対ウェイド」判決覆す、中絶の是非は各州の判断へ

  • バチカン銀行、21年の純利益は26億円 過去2年に比べ半減

  • 沖縄復帰50年 NCC、カトリック正平協が「沖縄慰霊の日」に声明、談話

  • 神様のご計画の中を歩んでいるか 加治太郎

  • 癒やしの信仰を拡大させよう 万代栄嗣

  • 米南部バプテスト連盟、新議長にバート・バーバー牧師 1期で議長交代は数十年ぶり

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(76)聖書と考える「タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって!」

  • 世界宣教祈祷課題(6月28日):ポルトガル

  • 壊れやすい土の器に宝が! 菅野直基

  • 福音は力である?(その3・最終回)

  • 米連邦最高裁「ロー対ウェイド」判決覆す、中絶の是非は各州の判断へ

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 神様のご計画の中を歩んでいるか 加治太郎

  • 癒やしの信仰を拡大させよう 万代栄嗣

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(3)子ども8人のビッグダディ

  • スマホが動くのも量子力学のおかげ? 東工大名誉教授を講師にサイエンスカフェ

  • 沖縄復帰50年 NCC、カトリック正平協が「沖縄慰霊の日」に声明、談話

  • ルカ福音書を読む(11)「してほしいことを人にもしなさい」―新約聖書の黄金律― 臼田宣弘

  • ハンガーゼロ、西南学院大が包括連携協定締結

  • バチカン銀行、21年の純利益は26億円 過去2年に比べ半減

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 4K映像で再び劇場に!「ショーシャンクの空に」 キリスト教的世界観をベースに描き出された希望の寓話

  • 必要なのは「キリストの基礎知識」 国分寺の教会が無料のオンライン聖書講座

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(3)子ども8人のビッグダディ

  • 【ペンテコステメッセージ】衰退し続ける教会の起死回生の決定打としての聖霊 手束正昭

  • ロシア正教会モスクワ総主教庁、渉外局長のイラリオン府主教を解任

  • ラムゼイ・ハント症候群告白のジャスティン・ビーバー「イエス様が僕と共にいてくれる」

  • トルコで巨大な地下都市跡発見、最大7万人居住 迫害下の初期キリスト教徒らが建設か

  • ニューヨーク便り(6)米国の大学で学びながら考えた「日本でクリスチャンが少ない理由」

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(2)教会は地方創生の鍵

編集部のお勧め

  • 【対談企画】参議院全国比例区立候補予定者・金子道仁牧師ってどんな人?(1)日本のチャーチスクールを救いたい

  • 被害者が加害者になる連鎖を断ち切るには? 「記憶の癒やし」のラプスレー司祭が講演

  • 必要なのは「キリストの基礎知識」 国分寺の教会が無料のオンライン聖書講座

  • 教会でウクライナ支援コンサート、現地で難民支援するハンガーゼロのスタッフが報告

  • ひとり子を十字架につけられる程の愛 小坂忠

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 論説委員・編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • Twitter
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2022 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.