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ルカの福音書身読の手引き

ルカの福音書身読の手引き(84) 宮村武夫牧師

2013年9月1日07時40分
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関連タグ:宮村武夫
宮村武夫牧師+

しかし、今は(Ⅰ)
ルカの福音書22章35~38節

[1]序

今回と次々回は、同じ主題「しかし、今は」です。二回に渡り、今、とき・時間、一日、一生、歴史について聖書の指示に聞き従い、私たちの生活・生涯の意味について悟りたいのです。恵みに答えて日々の生活・生涯(一日一生)へと整えられて行くことを願います。

[2]「わたしがあなたがたを、財布も旅行袋もくつも持たせずに旅に出したとき」(35節)

これは10章1節以下に記されているときのことを指しています。そこでは、少なくとも三つの事柄を注意する必要があります。

(1)主イエスが七十人の人々を選び、「ご自身が行くつもりのすべての町や村へ、ふたりずつ先にお遣わしになった」(10章1節)のです。彼らは、世間一般の保証に基づく生活から呼び出されています(参照、Ⅰコリント9章3節、10章4節、ガラテヤ6章6節)。

(2)彼らを派遣するにあたり、「財布も旅行袋もくつも持たせずに旅に出す」ことを含め、十分な教えを与え整えて、主イエスは派遣なさっています(10章2~16節)。

(3)派遣された七十人が宣教旅行から帰ったとき、「ただあなたがたの名が天に書きしるされていることを喜びなさい」(10章20節)と、何に心を集中すべきか主イエスは教え行き届いた導きをなさっています。

[3]「しかし、今は」(36~38節)

(1)「今」

①直面している事態がどんなに厳しいものであるか主イエスは明らかにしておられます。もはや他の人々の好意に頼ることができない状態であり、着物など生活に必要なものを犠牲にしてでも、「剣」、つまり武具を身につけなければならない緊迫した事態なのです。

②弟子たちは、「剣」ということばを文字通りに取り(実は、ことばじりをとらえて、文脈やことばの背後にある主イエスの意図を汲み取ろうとしていない)、二振りの短刀があると申し出ています。

③戦いの厳しさは、武力など人間の力で対処できるものではないのです。ここでの主イエスのことばを根拠に、主イエスが武力や軍事力を認めておられるとするのは、51節やマタイ26章51節、「すると、イエスといっしょにいた者のひとりが、手を伸ばして剣を抜き、大祭司のしもべに撃ってかかり、その耳を切り落とした」から見てポイント外れであるのは明白です。弟子たちに求められているのは、神の恵みの力による霊的武具(エペソ6章10節以下)、特に祈りの備え(39節以下)です。

(2)37節、イザヤ53章12節の引用

主イエスの十字架は、もともと犯罪者の死刑(23章32節)の方法の一つです。十字架は、恥の印。十字架を担うとは、主イエスのため、福音のため一切の恥を身に受ける覚悟を意味します。私たちを恥とされない主イエスを、どうして私たちが恥じることなどありえましょうか。

(3)「イエスは彼らに、『それで十分』と言われた」(38節)

このことばの理解としては、少なくとも三つの可能性があります(K・L・レングストルフ)。

①弟子たちの誤解のひどさに対して、主イエスが、「もうたくさんだ」との意味で言われたと取る。

②剣が二振りもあれば十分だと皮肉の意味で言われたと取る。

③弟子たちが、どんな武具により身を整えるか大きな誤解をしていても(25節)、なお弟子たちが死に至るまで主イエスに従おうとしている覚悟を認め彼らとの交わりを最後まで断たないことを示すことばとして取る。

[4]結び

(1)弟子たちの誤解

弟子たちが主イエスのことばを誤解している姿を通し、キリスト者・教会の現実も同じものと映ってきます。キリスト者の生涯とは、この誤解がみことばと聖霊ご自身の助けによりたえず正され改革されながら一歩一歩進むものです。

この点を宗教改革の第一歩において、マルチン・ルターは、以下のように言明しています。

「私たちの主であり師であるイエス・キリストが、『悔い改めよ…』(マタイ4章17節)と言われるとき、彼は信ずる者の全生涯が悔い改めであることを欲したもうたのである」(九十五個条の提題、1)。みとこばと聖霊ご自身により常に改革され続けるキリスト者・教会。

(2)神の大いなる恵みの一つ。それは「今」、「時間」です。

①今、このときそのものが恵み(Ⅱテモテ1章7節「慎み」)。
何が、今は私にはできないか。
何が、今でも私にもできるか。
何が、今しか私にしかできないか。
(…は、…でも、…しか)

②一日一生
「一日は一生である、善き一生があるごとくに善き一日がある。悪き一生があるごとく悪き一日がある、一日を短かき一生と見てこれをゆるがせにしてはならない事が解る」(内村鑑三全集33、13ページ)

◇


宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。




※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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