基本に立ち返る-21世紀の内村再臨運動へ

2012年1月20日09時54分 印刷
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ハーベスト・タイム・ミニストリーズ代表中川健一氏=17日、東京中央教会(東京都新宿区)で

16日から18日にかけて東京中央教会(東京都新宿区)で超教派の断食祈祷聖会が開催された。聖会2日の17日に行われた夜の一般公開集会において、ハーベスト・タイム・ミニストリーズ代表の中川健一氏が「基本に立ち返る」と題して震災後の日本とキリスト教の価値観に対する講義が行われた。

中川氏は、「今日は17年前の阪神大震災記念日でもあります。この二つの大きな震災に心に痛みを感じています」と伝え、東日本大震災は、明治維新、日本の敗戦に匹敵する大きな激変であり、「第二の敗戦」とも言えると述べた。

その上で、震災後のグッドニュースとしては「まだこの国が存在して私たちが生かされている」ということ、バッドニュースとしては「このままいけばこの国は滅びる」ことであると指摘した。

中川氏によると、今、日本が必要なことは「目覚めよ!」ということよりも、むしろ基本に立ち返ることであるという。実行していなければならない基本に返ることが、この国、そしてこの国のクリスチャンを元気にして行く方法であるという。

~第二の敗戦で何に負けたのか?~

東日本大震災は「予期せぬ出来事」「想定外の出来事」であったと言われている。また震災後の日本は大きく変わり、未だに震災で受けた傷から立ち戻れず、またそこからの復興も将来が見えず苦しみの中を進んでいる姿が見られている。中川氏は、 「第二の敗戦」で何に負けたのかということについて、「戦後の物質主義、物の豊かさを求めるという戦いが『砂上の楼閣』であったということ、成功哲学が人を幸せにするという考え方が破れたのです。そして戦後のエネルギー政策も敗北しました。第一回目の敗戦では、日本が『良き敗者』となることを認め、経済的に復興していく道を歩むことで国を建て上げていきました。しかし『第二の敗戦』においては、まだ『負けた』という感覚が、この国に満ちていません。そのため第一の敗戦よりも第二の敗戦の課題の方がさらに大きいという特徴があります。このまま(敗北を認めず)『頑張ろう日本』という掛け声のもとに、従来の路線を踏襲していくならば、個人的には日本の未来はないと思っています」と述べた。

~神はどうしてこのような震災を許されたのか?~

更に中川氏は、震災後の日本において、キリスト者がしっかりと基本に立ち返った聖書理解をしている必要があることを指摘した。

大震災後に多くの人たちが「神がいるならどうしてこんなことが起こるのだろうか?」と疑問を抱くようになってきており、「神がいるならその神を憎む」と言う被災地の人も生じている。そしてクリスチャンの中でも信仰が揺れ動いているクリスチャンも生じるようになってきていることに中川氏は懸念を表し、「西洋の神学の影響をいつのまにか余りにも受け過ぎてしまってきたのではないでしょうか。西洋の神学においては、成功志向のキリスト教の影響、物質主義的なキリスト教の影響が非常に強いです。『クリスチャンであれば必ず成功する』、『信仰をもっていればさまざまな面で豊かになる』、『いかにすれば祝福を受けるか』ということばかりが中心で、本来聖書の中にある『苦難の意味』については、論じなくなってしまっているのではないでしょうか。『苦難の意味』を喪失したキリスト教はキリスト教ではありません。苦難は神様の計画の一部であり、世界がやがて崩壊へと向かい、更に良いものができるために、大震災というような事がこれからも繰り返し起こって来ることを前提に、世界観を読んでいくことができなければなりません。ローマ書5章では、苦難も神様の計画の一部であり、私たちの品性を練り、キリストの人格に似た品性へと私たちに導くものであると教えています。私たちは震災後のクリスチャンとして、『苦難の意味』を聖書的に問い直す作業をしっかりとしていかなければなりません」と述べた。

~既に答えは聖書の中に与えられている~

中川氏は苦難の中にあって、「なぜ苦難が生じたか?」という問いかけをするよりも「ではいかに生きるべきか?」と問いかけることが正しい問いかけであると説いた。その上で、キリスト者が良く知っていなければならない聖書観を再確認し、聖書の言葉が人の運命を変え、世界をも変える力を持っているという事を再発見することで、「すでに答えは聖書の中に与えられている」ことに目を留める必要があるとし、聖書はすべて神の霊観によって書かれた書であり、間違いはひとつもないことを確認し、地が揺れ動き、世界が変化する中にあって、揺れ動かず、変化しないことが聖書の中に書かれている(Ⅱテモテ3・16)ことを再確認する必要があると指摘した。その確信に至ったときに、私たちが苦難に直面した際に、どこから情報を引き出し、どこから語れば良いかということが確認できると説いた。

中川氏は、聖書観が確認できたならば、次に必要なことは「解釈学」の再確認であるという。往々にして聖書は神の言葉であると信じているにもかかわらず、解釈学が曖昧なために神の権威ある言葉を人間のレベルに引き下ろしてしまうという事があり得るという。

その上で同氏は、一般の法律の世界でも、日本国憲法は平和憲法であるが、実際の運用において色々な妥協をしてしまうことで、立法府が定めた規定が、実際に法を執行する側の個別の解釈によって意味が変わってきてしまうことを指摘した。

そのため聖書が神の霊観を受けていると理解し信じたとしても、その解釈の段階で間違うことによって、聖書の言葉は人間的なレベルに引きずり下ろされ、主観的にしか力を持たなくなってしまうという。

中川氏はキリスト者として「聖書は神の言葉だと信じたならば、書かれている言葉に間違いが無いのですから、『何が書かれてあるのか?』ということを真剣に汲み取って行く努力を私たちがしなければなりません。その時に大事なことは、『字義通りに読む』ということです。著者が言いたいことを言いたい通りに読むということです。字義通りに読むという解釈に対する、別の解釈は『比喩的に読む』ということです。極端な例でいえば、イエス様がパンと魚を割いて人々に分け与えたとき、五千人が満たされた奇跡が生じました。この奇跡を『比喩的に』解釈してしまいますと『弁当を持っていた子どもが自分の弁当を他人に分けたので、大人も感動してそれぞれ自分の弁当を分けたため五千人食べられた』という解釈をするようになり、イエス様が湖の上を歩いたという事も、『ガリラヤ湖の遠浅の所を歩いてこられたから、遠くから見たら湖の上を歩いているように見えたのだ(実際にガリラヤ湖に遠浅はない)』という誤った解釈になってしまいます」と指摘した。

続きはこちらキリストの十字架の意味の再確認

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