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ジョン・バンヤンの生涯

天国への旅―ジョン・バンヤンの生涯(16)昼も夜も感謝する生活

2023年8月9日20時40分 コラムニスト : 栗栖ひろみ
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天国への旅―ジョン・バンヤンの生涯(1)鋳掛屋の子+
ジョン・バンヤン(1628〜88)の肖像画(英国立肖像画美術館所蔵)

『天路歴程』が大評判となると、人々はこぞって「鋳掛屋の説教者」が書いた本を読みたがった。バンヤンはこれに気をよくして1680年『ミスター・バッドマン(悪太郎)の一生』を世に出した。これは彼の著書の中で最も特徴のあるものだった。

良家の息子として生まれ、善良な主人の元に奉公した青年が、次第に悪人の本姓を現し、道徳的に下へ下へと落ちていっても、その才能によって世間を渡り歩き、成功する物語。

1682年には『聖戦』を上梓した。マンソウル(人の魂)という城を中心として、主君シャダイの軍勢とマンソウル市民の天上移住までの推移を述べたもの。

1683年には『霊魂の偉大性』『解決された良心の問題』、1684年には『聖なる生活』『パリサイ人と収税人』、そして1685年に『天路歴程』の第2部が出版された。

これはクリスチャンが残した家族、クリスチアナとその4人の子どもたち、マーシーという娘がクリスチャンの通った道を経て天の都に着くまでの物語である。

その後のバンヤンの生活は穏やかで幸せなものだった。長男のジョンが鋳掛屋を継ぎ、次男のトマスは材料の仕入れや客の応対などをして兄を支えるようになったので、バンヤンは子どもたちに店を任せ、ベッドフォード・バプテスト教会の牧師として伝道に専念するようになった。

彼とその家族の住む家は小さいものだったが何不自由ない暮らしで、いつも訪問する人や隣近所の人たちが何かしら持ってくるので野菜や魚、肉、パンなどの食料品や衣類、上着、膝かけなどであふれていた。それでこの家族は余ったものを貧困家庭に届けるようにしていた。

バンヤンは家で執筆をしていないときには戸外に出、森や丘の麓などで説教をすることを好んだ。遠くに行くときは馬に乗って、その範囲は、北はレスターから南はルートンまで、さらに遠方のセント・オールバンズからケンブリッジ州ギャムリンゲイ、ロイストン近くのメルボーンにまで及んだといわれている。

ある日の午後。バンヤンが馬である田舎道に差しかかると、収穫したばかりの野菜を入れた重そうな籠を抱え、足を引きずりながら行く少年を見かけた。足が悪いらしい。そこでバンヤンは自分が籠を持ち、その子どもを馬に乗せて近くの農家まで送っていくことにした。

「まあバンヤン先生、ありがとうございます」。母親は飛び出してきてペコペコ頭を下げた。こんな田舎の人にまでバンヤンは顔を知られていたのである。

「私は先生じゃなくて鋳掛屋のバンヤンですよ。今は息子が後を継いでいますが、自分は一生神様から遣わされた『鋳掛屋の説教者』です」。こう言って彼はここで少し話をさせてほしいと頼んだ。

「おまえ、皆さんを集めておいで。バンヤン先生がお話をなさるからってね」。少年は足を引きずりながら大声で人を集めた。

「皆さん! バンヤン先生のお話があります。お話がありまあす!」このあたりの農家の人々が、大人から子どもまで続々と集まってきた。

バンヤンはこの日、「昼も夜も感謝する生活」と題する話を彼らの前でしたのだった。

「農家の皆さん、朝から晩まで働きづめのあなたがたに、昔も今も働きづめの鋳掛屋が天国の話をいたします。私は昔ならず者で、手がつけられない悪人でした。人を殺したことはありませんが、それ以外のことは何でもやりました。どうしてそんな人生を送ってきたのかというと、地獄が怖かったからです。どんなにいいことをしたいと思ってもできない自分は地獄に落ちるしかない――それならばうんと悪いことをして神様と人を困らせてやろうと思ったからです」

「そんな私はある時、自分がいる地獄から天国に架けられた橋を見ました。恩寵という架け橋です。生まれながらの罪びとである自分を愛し、その罪を代わりに負ってくださった方がいるのです。そのイエス・キリストの十字架の前で、私は地獄が跡形もなく崩壊するのをこの目で見ました。だから、そのイエス様におすがりすれば天国に行けるのです。こんなありがたい話あるでしょうか。だから、私は昼も夜も、ただ感謝して生活しているのです。皆さん、私たちは救われるために何かをする必要はないのです。ただ信ずるだけ――それで天国に行けるのですよ」

そして、彼は天を仰いだ。そこには亡き妹マーガレットがいて、彼を見て手を振っているように思われた。

*

<あとがき>

バンヤンの晩年は大変穏やかで恵まれたものになりました。『天路歴程』の第1部、第2部の他、『あふれる恩寵』『ミスター・バッドマン(悪太郎)の一生』その他多くの著作はいずれも好評で、国内外のいずれの階層の人にも喜ばれ、彼の名は広く知られるようになりました。

そして、彼個人は政治的・宗教的な束縛を受けることなく自由な信仰生活を送ることができ、教会の信徒や友人たちとの交流を楽しむこともできるようになりました。

家庭においても長男ジョンと次男トマスが鋳掛屋を継ぎ、兄弟力を合わせて店を大きくしたので、家族は質素ながらも何不自由ない暮らしができ、貧しい人々への施しさえできるようになったのです。バンヤンはいつも森や丘、小川のほとりを歩き、集まってきた人々に福音を語りました。

この野外伝道こそ長い間のバンヤンの夢であり、今それが実現したのでした。彼は「昼も夜も感謝する生活」というメッセージを語る以外にあふれる神の恩寵を語るすべがありませんでした。

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◇

栗栖ひろみ(くりす・ひろみ)

1942年東京生まれ。早稲田大学夜間部卒業。80〜82年『少年少女信仰偉人伝・全8巻』(日本教会新報社)、82〜83年『信仰に生きた人たち・全8巻』(ニューライフ出版社)刊行。以後、伝記や評伝の執筆を続け、90年『医者ルカの物語』(ロバ通信社)刊行。また、猫のファンタジーを書き始め、2012年『猫おばさんのコーヒーショップ』で日本動物児童文学奨励賞を受賞。15年より、クリスチャントゥデイに中・高生向けの信仰偉人伝のWeb連載を始める。20年『ジーザス ラブズ ミー 日本を愛したJ・ヘボンの生涯』(一粒社)刊行。現在もキリスト教書、伝記、ファンタジーの分野で執筆を続けている。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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