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異文化を受容する土壌 穂森幸一(150)

2020年2月9日23時57分 コラムニスト : 穂森幸一
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主よ。まことにあなたはいつくしみ深く、赦(ゆる)しに富み、あなたを呼び求めるすべての者に、恵み豊かであられます。(詩篇86:5)

「日本人は節操がない」と主張する人がいました。その理由は「クリスマスには教会に行き、除夜の鐘は寺で突き、初詣は神社に行くというように1週間で3回も宗旨が変わる」からだと言います。クリスマスはしっかりと国民的行事になっています。子どものためのクリスマス会をしているお寺も少なくありません。社会的事象だけ見れば節操がないように思えるかもしれませんが、もっと奥深いところに大切なものが隠されているような気がします。

先日、鹿児島市に新しく登場したイスラム教のモスクと地域住民の交流会があるというので、見学に行ってきました。モスクの裏庭でバザーが開かれていて、イスラム圏の食べ物や衣類などの販売やボディーペインティングの実演などがあり、とても和やかな雰囲気でした。町内会長さんも来られていて、地域との協力関係もうまくいっているということでした。イスラム教が進出するところではさまざまな軋轢(あつれき)が生じることもあるようですが、ここではスムーズに交流が進んでいるようでした。

古代日本では異文化を受容する寛容さだけではなく、独自に育てようとする傾向もあったのではないかと思います。聖徳太子は神道、仏教、儒教の3つが協力していけるように「和を以って尊し」とする精神を示されました。そのころ日本は、古代ユダヤ人に影響を受けた物部神道や秦氏の景教がかなり重要な部分を占めていましたので、この寛容の精神を生み出す土壌となっていたと思います。

中国の高僧の一人であった鑑真は、日本の僧侶、栄叡と普照の招聘(しょうへい)を受け、弟子の誰かを遣わそうとしますが、応じる者がなかったため、自ら志願して日本に向かいます。周囲の人々の反対や嵐などのため、5回渡航に失敗しますが、6回目に成功し、鹿児島県の坊津の秋目海岸に754年1月17日に漂着します。

大変難儀な航海であったようで失明しますが、日本で仏教の発展に寄与します。鑑真のような献身的な僧侶の働きもあり、日本で素晴らしい仏教文化が開花していきます。仏像にしても寺の建築にしても、とても洗練された物が生み出され、世界最高の仏教文化となります。偶然日本に来て開花したというより、日本に行けば育てる土壌があることを認識して渡来してきた人々も少なくなかったのではないかと思います。

古代より人類は太陽信仰を持っていました。シュメール文明もエジプト文明もその中心は太陽信仰でした。ギリシア・ローマも太陽信仰を持っていました。ですから人類は日の昇る方向、東への憧れがありました。東の果てにある日出る国への憧れがあったのは当然だと思います。それが、さまざまな渡来人にとって日本にやってくる動機になっていたと思いますし、日本で独自の文化を開花させようとする動きがあったとしてもおかしくありません。

古代ユダヤ人と日本の関わりについても、ありえないファンタジーとしか受け取れない方々があるのは致し方ないのかもしれませんが、距離的な隔たりだけで判断するのは早計かもしれません。古墳から古代ユダヤ人の埴輪が出土してから、現実味のある話になってきています。

古事記のイザナギ、イザナミの結婚のくだりは難解な日本語といわれていました。「あなにやし えをとこを」「あなにやし えをとめと」は理解のできない言葉といわれていました。ところがヘブル語でみると「私は結婚します。素晴らしい男性」「私は結婚します。素晴らしい女性」という意味になります。また、結婚の儀式として2人で神殿の石柱の周りを回りますが、これはユダヤの結婚の儀式だといわれます。これはほんの一例ですが、日本語とヘブル語の類似語が3千語あるというのは、どのように説明すればいいのでしょうか。

学校の教科書で習ったことや自分の常識の範囲に縛られていては受け入れられないことが多々あります。縄文文化は私たちの想像を超える高度なものであったようですし、コスモポリタンとしての行動力は並外れたものでした。古代日本は決して単一民族ではなく、渡来人を受け入れていました。世界の文化の終着点でした。

一つの疑問点として、古代ユダヤ人はユダヤ文化と技術をもたらしながら、なぜ信仰を押し付けなかったのかということを考えてしまいます。古来ユダヤ人は積極的な布教はしていないように思います。中東の一角に神はイスラエルを置かれますが、ここはアフリカと欧州が結び付く要衝であり、当時の大国の接点となる場所でした。イスラエルの存在を通して周りの国々は唯一の神の存在を知ることができました。ユダヤ教に触れて自ら信仰を求めることはあっても、ユダヤ人が布教する例はまれでした。あくまでも親から子へと受け継がれる信仰だったようです。キリストの到来によって初めて宣べ伝えられるということが行われました。

神道は言葉ではなく形で信仰を伝えると言った人がいます。神社の様式、賽銭箱、鳥居の存在、神官の衣装、拝礼の様式など形がとても重要なのです。この形はユダヤ教に由来するものがほとんどなのです。しかも古代神道は一神教であったといわれます。

神道は日本精神のバックボーンとなりながらも、さまざまな渡来文化を受容し、育みました。やがて時満ちるに及んで古代人の撒いた種が開花するかもしれません。今日の私たちに委ねられた課題はコスモポリタンとして世界の仲保者となる役割を果たすことだと思います。

時がついに満ちて、この時のためのみこころが実行に移され、天にあるものも地にあるものも、いっさいのものが、キリストにあって一つに集められることなのです(エペソ1:10)。

※古代日本とユダヤ人との関係に関する本コラムの内容は、あくまでも筆者の個人的な見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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