Skip to main content
2026年2月11日21時37分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
孤児の父―ハインリッヒ・ペスタロッチの生涯

孤児の父―ハインリッヒ・ペスタロッチの生涯(11)新しい小学校

2019年7月17日21時47分 コラムニスト : 栗栖ひろみ
  • ツイート
印刷

ゲルニーゲルで静養を余儀なくされたペスタロッチは、ようやく小康を得たので、シュタンツの孤児院の復興を政府に願い出た。しかし、孤児院の仕事の結果が疑わしいという報告がなされたので、彼の願いは叶わず、政府は彼をシュタンツに召還する決定を出せなかった。

(私は子どもたちに教えたい。小さなうちに、その柔らかな心に将来自立できるような職業の知識と、神を尊び人を愛する宗教教育を施したいのだ。)彼はそう思うと、居ても立ってもいられずに、まるで飢え乾いた野良犬のように、各地の小学校を回って校長に頭を下げて言った。「どうか私に児童の教育の仕事を下さい。報酬は望みませんから」。学校側は当惑し、彼の評判があまりよくなかったことから、これを断った。

しかし、文部大臣のフィリップ・アルベルト・シュタッファーは、ペスタロッチの実績を心に留めていたので、政府の閣僚会議で彼を農民学校の教師に任命してはどうかと提案した。

1799年7月23日。ようやくペスタロッチはブルクドルフという町の農民学校の初等教育の教師としての職を得たのであった。彼はその学校でサムエル・ディズリーという教師と教室を分け合ったが、ことごとくその教育方針を異にし、衝突を繰り返すようになった。

このため、この教師は不満を募らせ、校長に彼の悪口を言い、排斥運動を始めた。彼の友人たちはペスタロッチを市民学校に推薦し、彼はこの学校の教師として認められ、8歳から12歳の子どもを受け持つことになった。

彼の教育法は少しずつ認められ、やがて協力者が得られるようになった。一方、文部大臣シュタッファーもある計画を進めていた。それは、J・R・フィッシャーをブルクドルフ城に住まわせ、この中に教員養成所を開き、学校制度の新しい維持のために尽力することになっていたのである。フィッシャーは零落した田舎の住民に配慮を傾けており、リントとゼンティスの2州の26人の子どものために里親制度を確立することに成功した。

1800年1月。集団里子の一団が養成所の教師ヘルマン・クルージーに率いられてブルクドルフに到着した。そして、クルージー自身が受け持つことになった。この中には、9歳の少年ヨハネス・ラムザウアーがいたが、彼は後にペスタロッチの良き助け手となるのである。

6月にフィッシャーが亡くなると、クルージーはペスタロッチに協力を求め、彼らは教師仲間として協力し合うことになった。続いてヨハン・クリストフ・プス、ヨハン・ゲオルク・トプラーがやってきて同じく仲間になった。

この年の10月1日。シュタッファーによって作られた「教育制度友の会」委員会は、この学校が極めて優れているとの報告をし、全面的な支持をもたらすことになった。10月24日。ペスタロッチは、ブルクドルフ城内に新しい小学校を開き、同時に師範学校も併設されることになった。

1801年元旦。ペスタロッチは出版社主ハインリッヒ・ゲスナーに宛てて14通の手紙を届けた。その中で彼は、自分が開発した「メトーデ(直観的教授法)」という教育方法を発表した。ゲスナーは非常に感銘を受け、その年のうちに自ら名付けた「ゲルトルート児童教育法」というタイトルのもとにこれを出版した。

「直観こそはあらゆる知識の基礎である。どんな知識もすべて直観から発しているのである。これから考えてみると、われわれの認識はすべて数・形・語から発するから、この本質的な構造が知覚できるような場合に取り次いでやらねばならないのである」。ペスタロッチは「メトーデ」の概要をこのように述べ、「数の教育」「形の教育」「言語の教育」を極めて特殊なやり方で教授している。

それからまた、彼の教育法の際立った特徴として、幼児と母親の関係の大切さを述べている。「母親が乳児の最も基本的な要求を満たしてやるとき、子どもの中に愛の萌芽がふくらんでくるのです。感謝の気持ちとか隣人愛というものは人を母親と同一化することから生まれてくるのです」

学園は成長し、やがて各地から教育者たちが見学に訪れるほどになり、シュタッファーによって創設された「教育制度のための協会」はこの学園に対し、「最も優れた学校」との評価を下したのであった。

しかしその年の8月15日。悲しい知らせが届いた。最愛の息子ヤーコプが死去したのである。虚弱体質と神経の疾患のために生涯苦しみ、また両親にも苦労をかけた末の、31歳の若さの死であった。

*

<あとがき>

シュタンツの孤児院が閉鎖され、断腸の思いで孤児たちと別れたペスタロッチは、病も癒え、ブルクドルフの町の農民学校の教師としての職を得ました。しかし、この学校で子どもの人格を尊重せず詰め込み教育を行うディズリーという教師と意見が合わず、校長からも批判されます。

そんな彼の苦境を見た友人たちは、市民学校の教師に彼を推薦するのですが、ここでペスタロッチの才能が遺憾なく発揮されたのでした。ちょうど時あたかも文部大臣シュタッファーの計画でブルクドルフ城に教員養成所ができ、孤児のための里親制度も確立したところだったので、ペスタロッチは何人かの教師と協力し合い、ここに「ブルクドルフ学園」を開くことになります。

ペスタロッチはここでメトーデ(直観的教育法)というものを開発し、子どもの直観に働きかける方法で「数の教育」「形の教育」「言葉の教育」を行い、目覚ましい成果を見せたのです。

<<前回へ     次回へ>>

◇

栗栖ひろみ(くりす・ひろみ)

1942年東京生まれ。早稲田大学夜間部卒業。1980〜82年『少年少女信仰偉人伝・全8巻』(日本教会新報社)、1982〜83年『信仰に生きた人たち・全8巻』(ニューライフ出版社)刊行。以後、伝記や評伝の執筆を続け、1990年『医者ルカの物語』(ロバ通信社)、2003年『愛の看護人―聖カミロの生涯』(サンパウロ)など刊行。2012年『猫おばさんのコーヒーショップ』で日本動物児童文学奨励賞を受賞。2015年より、クリスチャントゥデイに中・高生向けの信仰偉人伝のWeb連載を始める。その他雑誌の連載もあり。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
  • ツイート

関連記事

  • ヘボンと日本語訳聖書誕生の物語(1)プロローグ―漂流する聖書

  • 戦国に光を掲げて―フランシスコ・ザヴィエルの生涯(1)叫び求める声

  • 混血児の母となって―澤田美喜の生涯(1)男まさりの子

  • 生命への畏敬―アルベルト・シュヴァイツァーの生涯(1)動物の苦しみ

  • 社会的弱者の友として―賀川豊彦の生涯(1)暗い出生

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • グラミー賞3冠のジェリー・ロール、授賞式で「イエスは全ての人のためにおられる」

  • キリストの心と思いが与えられている恵み(12)主への従順を通して地境を広げる 加治太郎

  • 米国家朝餐祈祷会でトランプ大統領が演説、米国を神に「再奉献」する集会の発表も

  • 隠れている富 佐々木満男

  • 米国のプロテスタント教会、閉鎖数が新設数を上回る 専門家は教会開拓の重要性強調

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(21)それでも種を蒔き続けよ 臼田宣弘

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(265)聖書と考える「黒崎さんの一途な愛がとまらない」

  • ワールドミッションレポート(2月11日):カザフスタン 「神の山々」の麓の決起、立ち上がる若き専門家たち①

  • 牧師の3人に2人が説教準備にAIを利用 米調査

  • 主キリストにある “新しい人” を着る 万代栄嗣

  • グラミー賞3冠のジェリー・ロール、授賞式で「イエスは全ての人のためにおられる」

  • 米国のプロテスタント教会、閉鎖数が新設数を上回る 専門家は教会開拓の重要性強調

  • 米国家朝餐祈祷会でトランプ大統領が演説、米国を神に「再奉献」する集会の発表も

  • 英米の聖書販売部数、過去数十年で最高を記録 6年で倍増の勢い

  • 牧師の3人に2人が説教準備にAIを利用 米調査

  • 衆院選での排外主義的ヘイトスピーチを懸念、日本キリスト教協議会がメッセージ

  • チャイルド・ファンド、「オープンハウス」を17年ぶり開催 国際協力活動50周年で

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(241)牧師と僧侶が共に関わる葬儀!? 広田信也

  • 主キリストにある “新しい人” を着る 万代栄嗣

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(265)聖書と考える「黒崎さんの一途な愛がとまらない」

  • 米ワシントンの教会、礼拝出席者が7年で20倍に 信仰に立ち返る若年・中堅世代たち

  • 英米の聖書販売部数、過去数十年で最高を記録 6年で倍増の勢い

  • グラミー賞3冠のジェリー・ロール、授賞式で「イエスは全ての人のためにおられる」

  • 牧師の3人に2人が説教準備にAIを利用 米調査

  • UFOと終末預言がテーマ クリスチャン映画「未確認」「収穫の終わり」が日本語字幕化

  • AIに心を持たせることは可能なのか クリスチャンの東京科学大学名誉教授が解説

  • 米国のプロテスタント教会、閉鎖数が新設数を上回る 専門家は教会開拓の重要性強調

  • 衆院選での排外主義的ヘイトスピーチを懸念、日本キリスト教協議会がメッセージ

  • 米国家朝餐祈祷会でトランプ大統領が演説、米国を神に「再奉献」する集会の発表も

  • ワールドミッションレポート(1月31日):チベット イエスに出会ったチベット仏教僧―光の使者になる④

編集部のおすすめ

  • 「罪のない最も弱い存在を殺す行為」 中絶反対を訴え行進、マーチ・フォー・ライフ

  • 世界最悪は北朝鮮、死者が最も多いのはナイジェリア 迫害国50カ国まとめた報告書発表

  • お薦めのボンヘッファー入門書3冊 映画を観て興味を持った人のために

  • 上智大学キリシタン文庫が初の貴重資料展、キリシタン版や大友宗麟書状など30点を公開

  • 給食で子どもたちに笑顔と教育の機会を 最貧国マラウイを支援する「せいぼじゃぱん」

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.