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神の定めの時 穂森幸一(134)

2019年6月27日12時39分 コラムニスト : 穂森幸一
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しかし定めの時が来たので、神はご自分の御子を遣わし、この方を、女から生まれた者、また律法の下にある者となさいました。これは律法の下にある者を贖(あがな)い出すためで、その結果、私たちが子としての身分を受けるようになるためです。(ガラテヤ4:4、5)

日本と古代ユダヤ人との関わりとかについて語り出すと、とんでもないおとぎ話と受け取る方もいらっしゃいます。しかし、ユダヤの痕跡は、確かに日本の各地に残されています。ユダヤ人と思われる姿格好をした埴輪(はにわ)が発掘され、アラム語の記された遺物が出てくることもあります。また、日本語の中にヘブル語に由来しているといわれる言葉も少なくありません。また、清めの塩を撒くとか、みそぎをするとかユダヤと日本にしかない習慣もあります。

ある女優さんが『神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた』という本を出版されましたが、特に神社巡りをするとユダヤの痕跡を感じます。伊勢神宮に初めて詣でたときに、初めてなのに懐かしい感じがする不思議な感覚がありました。特に、本殿はサイズを見ても、聖所と至聖所の仕切りの横断幕を見てもユダヤの神殿とそっくりと感じます。これだけの痕跡があるのに、どうしてユダヤ教そのものが残っていないのだろうかと不思議に思います。

キリスト教には西回りのローマ・カトリックと東回りの原始キリスト教があります。一時的には東回りのキリスト教の勢力が大きい時代もあったのですが、イスラム教の勢力拡大とともに目立たなくなります。キリスト教といえば、西回りのローマ・カトリックとプロテスタント教会と定義されるようになっていきます。原始キリスト教はインドや中国にも伝えられ、中国では景教となり、日本の仏教界にも大きな影響を与えました。

仏教界の高僧と共にカトリックの司教叙階式典に来賓として出席したことがあります。その式典の中で行われるセレモニーやミサを間近に見て、その高僧が「同じような儀式を自分たちもしています」と語っていたのがとても心に残っています。

ユダヤ教や原始キリスト教は確かに古代日本にも伝わり、仏教にも神道にも影響を及ぼしたはずなのにどうしてその形が残っていないのか不思議に思っていましたが、欧米の文化人類学者が「日本には同化吸収の文化がある」と言うのを聞いて、納得しました。

世界の歴史を見てみると、征服と服従の繰り返しではないかと思います。異文化に対しては、一般的に拒否反応があるか、あるいはそれ一色に染まるかの両極端が見られます。しかし、日本は外来文化に対して古代より寛容であり、自分たちが望む形で心地よく同化吸収していくのです。漢字は中国伝来のものですが、完全に日本のものになっています。儒教も日本独特のものとして発展させ、完成させています。仏教も日本独特のもので、東南アジアのものとは違います。ユダヤ教も原始キリスト教も日本文化の中で完全に消化され、吸収されて、跡形もなく消えているように見えますが、その精神は息づいているように思います。日本の文化と矛盾しないようにゆっくりと同一化しています。

この日本独特の同化吸収の文化は、日本文化が海外に輸出されたときに逆の現象を引き起こしています。例えば、浮世絵がヨーロッパに伝わったとき、絵画の巨匠たちに大きな影響を与えますが、日本文化を強調した痕跡など何も残さないのです。また、伊万里焼はドイツのマイセン陶磁器に影響を与えていますが、何も自己主張はしていないのです。欧米の人々は日本文化をとてもクールだと高評価しながらいつの間にか影響を受けているといわれます。しかし、自発的に心地よく受け入れているのです。このような文化は日本だけのものといわれます。

先人たちが荒波を乗り越えて日本に到達し、律法の書、トーラースクロール(虎の巻)を伝えたことは無駄だったのでしょうか。天地創造の神が、アメノミナカヌシノカミとして伝わったのは意味がなかったのでしょうか。三位一体の神が、三柱の神として伝わり、三本柱の鳥居まで建てられたのに、何にも残らなかったのでしょうか。

同化吸収の文化を考えるとき、水に塩を溶かすことと比べて見れば何か分かるような気がします。ゆっくりと塩を水に溶かし続けると、海水よりも塩分濃度が濃くなります。やがてこれ以上は溶けないという限界がやってきます。そうすると、水に溶けてまったく見えなくなっていた塩が結晶という形で姿を現します。

古代日本にも伝えられたユダヤ教も原始キリスト教も同化吸収され、姿が見えなくなりました。また、フランシスコ・ザビエルによって伝えられたカトリックは一時的に受け入れられますが、後にキリシタン禁制を生み出しました。明治以降、プロテスタント系の数多くの宣教師が日本を訪れ、宣教しました。また、日本人伝道者も起こされ、命懸けの伝道もなされました。また、終戦後も多くの宣教師が送り込まれました。ミッションスクールも各地に起こされました。多くの宣教プログラムが試みられてきました。しかし、日本のクリスチャン人口は戦後70年たっても総人口の1パーセントに満たないばかりか、減少傾向さえ見られるのです。日本ではキリスト教が根付く可能性はないのでしょうか。

日本文化の中でユダヤ教もキリスト教も長い間、同化吸収されてきましたが、今や時が満ちて、信仰の結晶が見られる定めの時が来たと信じています。歴史を通じて培われてきたものが花開き、宣教の成果が見られるだけではなく、日本の人々が海外に向けて神のメッセージを発信する時が来ると信じています。

確かに、今は恵みの時、今は救いの日です。(2コリント6:2)

※古代日本とユダヤ人との関係に関する本コラムの内容は、あくまでも筆者の個人的な見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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