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平和な家庭 穂森幸一(131)

2019年5月16日14時52分 コラムニスト : 穂森幸一
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一切れのかわいたパンがあって、平和であるのは、ごちそうと争いに満ちた家にまさる。(箴言17:1)

私が牧師研修ということで弟子化訓練プログラム(discipleship)を学ぶために4カ月ほど渡米していたことがあるのですが、その時にプログラムの企画者からホテルではなく、ホームステイするように指示されました。他所の家庭に滞在したら、自分の家では見えないものが見えてくると言われました。ホテルか寮だったら気兼ねしなくて済むのに嫌だなと内心思っていたのですが、3カ所の家庭に滞在させてもらうという貴重な体験になりました。

ある家庭では、家族全員が慌ただしい感じで家の中でも走って移動し、食事も落ち着いて食べる雰囲気はなく、何をしても急げという雰囲気でした。朝、時間がないときは、ご主人はパンをくわえたまま車を運転していることもありました。また、奥さんに車で送ってもらったことがあったのですが、車の運転をしながら化粧をしているので、交通事故にあうかもしれないという恐怖に怯えていました。家族でゆっくりと過ごしてもう少し会話を楽しんだらいいのにと思いましたが、実は自分の家庭もこれに近いのかもと反省させられました。

とても雰囲気のいい家族と出会うことができたので、私からお願いしてホームステイさせてもらったことがあります。ここのご主人は自営だったのですが、たまたまビジネスが不調の時で少し落ち込んでいました。しかし、とてもいい家族で協力して支えようとしていました。

高校生の息子はアルバイトして家計を助けようとしていました。中学生の娘は「うちは経済的余裕がないから、ほとんど外食はできないの。だから家族の中で都合のつく人が台所に立つようにしているの」ということでした。小学生の息子はスーパーでジュースを買うともったいないからアイスティーを作る係だと言っていました。

経済的余裕はなかったかもしれませんが、家族で語り合う時間を大切にしていたし、教会のボランティア活動にも積極的に参加していました。夫婦の結婚記念日にはどこにも出掛けられなかったけれど、暖炉の火を見つめ、コーヒーを飲みながら一晩語り明かしたと言っていました。私はとても素敵な話を聞かせてもらい、心温まる思いがしました。

教会で知り合うことのできたあるお金持ちの家庭を訪ねました。そこの旦那さんが自分の持っている特別のパソコンを見せたいということで連れて行ってもらったのです。沈むような高級なじゅうたんが敷き詰めてあり、滅多に見ることができない豪華な部屋でした。

そこへ奥さんが登場してきました。まるで映画の中から抜け出してきたかのようなきれいな人でしたが、とても冷たい雰囲気でした。私がそこにいてもあいさつもなく、勝手にお客さんを連れてくるなと夫に抗議していました。

そこの家庭には一時も留まっていたくなくて、用事を思い出したと言って慌てて出てきました。後で聞いた話では、その奥さんは不倫をしていて離婚になり、財産分与でかなりもめたらしいということを聞きました。

これは、身近に聞いた話です。一組の男女が結婚の夢を語り合っていました。2人の最大の夢は、マイホームを早めにつくることでした。結婚後2人は夢に向かってがむしゃらに突き進みます。夫は2つの仕事を掛け持ちし、休日返上で朝早くから夜遅くまで働きます。妻も仕事を持っていますので、2人はほとんど顔を合わせることがないような生活をしていました。

そのような生活が4年続きます。子どもも生まれていますが、家事と育児が加わり、どうしようもない忙しさが続いています。そのような中で早めに目標を達成し、マイホームを手に入れます。

目標を達成して、喜びに包まれているはずの2人に悲劇が訪れます。夫とのすれ違いの生活の中で妻が寂しい気持ちになり、そこに付け込まれて不倫をしてしまうのです。妻の気持ちは夫よりも間男に傾いていきます。不貞の事実を夫に知られ、離婚になります。2人で親権を巡り争いますが、夫が負けてしまいます。日本の調停や法廷では、よほどの育児や家事の実績、子育てに有利な環境条件を持たない限り、妻側が99パーセント勝訴するといわれます。

この男性は、マイホームは子育てに必要な環境ということで自ら家を出て行く決心をします。半年後に離婚した妻は間男と同居します。この男性は猛烈に働きながら、家庭が崩壊し、マイホームを失いました。大切なことは夢のマイホームではなく、2人の時間を大切にすること、お互いを思いやることを学びながら、夫婦関係をしっかりと構築していかなければいけないことが示されています。

食事をするのは笑うため。ぶどう酒は人生を楽しませる。金銭はすべての必要に応じる。(伝道者の書10:19)

もし家の中を走って移動していたら、黄色信号だと思ったほうがいいかもしれません。もし食事中に笑いがなくなっていたら、大切な何かを無くしているしるしかもしれません。

お金は大切です。ほとんどの問題はお金で解決できます。しかし、世の中にはお金で買えないものや値段がつけられない信頼というものがあります。また、お金は取り戻すことができますが、失われた時間や亡くなった命は取り戻せません。

自分のことばかり考えずに相手を思いやるようにし、語り合う時間を大切にしていくときに、心の休まる家庭を築いていけるのではないでしょうか。

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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