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その働きは無駄になりません 穂森幸一(93)

2017年6月23日07時49分 コラムニスト : 穂森幸一
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「いのちのことばをしっかり握って、彼らの間で世の光として輝くためです。そうすれば、私は、自分の努力したことがむだではなく、苦労したこともむだではなかったことを、キリストの日に誇ることができます」(ピリピ2:16)

私は、1984年にアメリカの教会で研修する機会が与えられ、牧会カウンセリングや弟子訓練プログラムを学ぶことができました。また、滞在している間に多くの兄弟姉妹と交流する機会が与えられ、その中には、太平洋戦争中に日本軍と対峙した元兵士や、終戦直後に日本駐留を体験された元兵士もおられ、お話をする機会が与えられました。

元兵士の方は、日本の田園風景がとても美しかったと話され、日本で食べた窯のごはんのおいしさは忘れられないということでした。アメリカ兵から見て不思議だったのは、食料もなくなり、武器もなくなっても戦意を喪失しない日本兵の強さだったそうです。神風特攻隊も恐怖だったと話していました。

GHQのマッカーサー元帥は、この日本兵の強さを徹底的に解明し、二度と戦争が起こらないようにしようという決意があったといわれます。武器の放棄だけでなく、文化や伝統にまで干渉しようとしたといわれます。

アメリカの教会の長老さんのお話では、マッカーサーはアメリカの大統領にキリスト教の宣教師を2万人送るように要請したといわれます。国家ぐるみで宣教師派遣計画が実施され、多くの宣教師が派遣されました。また、米軍のチャプレン(軍隊付き牧師)をしていた方々も除隊してから宣教師になっています。

戦後、物資が不足していた日本にアメリカからさまざまな救援物資が届けられましたが、教会が配布の窓口になったところもありました。ある宣教師は礼拝に出席する人に優先して援助物資を渡しましたが、礼拝堂に入れないほどの人々が教会に押し掛けたといわれます。しかし、援助物資が必要でなくなると、人々の足は遠のきますので、援助と伝道を直接的に結び付けるのは良くないと反省するようになったそうです。

ある映画評論家が鹿児島に来たときに聞いた話ですが、「東京物語」で有名な小津安二郎監督が映画の台本を用意していたときに、映画の細かいセリフや父親の威厳を表現するような細かいところまでGHQのチェックが入って苦労されたらしいです。

マッカーサーは日本を去らなければいけなくなったときに、文化や伝統にまで介入したのは行き過ぎであったと反省していたといわれます。「過去の文化や伝統を尊重しながら、新しい文化を創り出していかなければいけなかった」と話したといわれます。

SNSを通して示されるインドやアフリカの寒村では、キリスト教宣教のリバイバルと言っても過言ではないほどの伝道の働きがあります。洗礼を受けるために人々が列をなしているのは圧巻です。しかし、これは現地の長老や牧師の地道な伝道活動が続けられた成果なのです。何もなかったところに、まずクリスチャンたちの祈りがあり、御言葉が語り続けられた結果、聖霊の働きが起こったのです。

日本では何度か宣教のブレイクになりそうな機会があったといわれます。イエズス会のフランシスコ・ザビエルの来日に続き、多くの宣教師が来日し、キリシタン大名まで生まれます。当時の日本の人口の10分の1を超える人がカトリック信者になったともいわれます。急激な成長は神社仏閣を破壊するなどの行き過ぎも起こり、反発も大きくなり、キリシタン禁制に向かっていきます。

明治以降は行き場を失った武士たちが中心となってキリスト教に関心を向けますが、江戸時代のキリシタン禁制の影響が抜け切れず、なかなか伸びません。第2次世界大戦後は、絶好の機会を迎えます。ミッションスクールも各地で開校していきますが、むしろ知識階層、富裕階層と結び付いた傾向が強く、一般庶民の中に浸透していくことができませんでした。

そして、1990年ごろからチャペル結婚式ブームが起こります。最初は、本物の教会での結婚式というものに注目が向かいますが、教会での受け入れが難しい状況がありました。そこで、各地でホテルや結婚式場の専用チャペルが建てられるようになり、チャペル式は当たり前になっていきます。

このブームに乗っかって、何とか結婚式の準備の段階で聖書講座ができないかとか、結婚カウンセリングから信仰に導けないかと模索しました。結果的には、司式する牧師不足を解消することができずに、外国人司式者が増えていきます。表面的なセレモニーに人々は飽きてしまい、牧師抜きの人前結婚式まで生まれ、次第に牧師の活動の場も狭められていきます。しかし、こういう状態でも聖書の講話を期待し、本物の牧師による司式をしてほしいという要望も根強くあります。

ブームに乗っかるのではなく、地道に冠婚葬祭伝道を続けていくときに、インドやアフリカで見られるようなリバイバルが到来するのではないかと思います。いつも祈りの支援をしてくださる牧師さんが「穂森さんのように宗教法人を離れても社会とつながりながら冠婚葬祭伝道を行い、独自の働きをしていくのを見て感銘を受けました」と話されるのを聞いて励まされました。これからも細々でありますが、続けていきたいと思います。

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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