Skip to main content
2025年8月2日10時40分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 文化

キリシタン高山右近の生涯:第2回 <高槻城攻防>

2004年3月1日02時03分
  • ツイート
印刷
関連タグ:高山右近
キリシタン高山右近の生涯:第2回 <高槻城攻防>+
カトリック高槻教会前に建つ高山右近像

高山右近が領していた摂津高槻(せっつたかつき)は、京と大阪のほぼ中間にある。淀川と西国(さいごく)街道が領内を通り、古来より交通の要衝として知られた。

一里先の東北部には、歴史に名高い天王山がある。京の西側に連なる西山山脈のちょうど南端にあたり、標高はわずか270メートルに過ぎないが、淀川をはさんで男山と相対し、京都盆地と大阪平野を結ぶ隘路(あいろ)を成している。謀叛(むほん)を起こした荒木村重(むらしげ)の領国・摂津の国に攻め入ろうとする信長の軍勢は、ぜがひでも高槻城を落とさねばならなかった。

高槻城は、かつて砦(とりで)と呼ぶにふさわしいささやかな造りであったという。21歳の若さで城主となった右近は、この5年の間に淀(よど)川の水を引いて城の周囲に広大な堀をうがち、難攻不落の堅城に造り替えていた。昨年6月、高槻城の三の丸跡地で、大規模な堀と船着き場の「舟入り」跡が見つかった。右近が手がけた土木工事の跡である。

城内の船着場から水路を経て淀川に出れば、京や大坂は指呼の間にあり、水路は敵を防ぐ堀として機能した。のちに右近が築城の名人と呼ばれたのは、地形を巧みに生かした高槻城の縄張りの見事さにあった。

天王山と男山の間を流れる淀川べりに陣を構えた前田利家は、じかに高槻城の堅固な造りを見た一人である。前線にいる利家は、血眼になって攻め口を探していたはずであり、敵ながら右近という青年武将の才に舌を巻いたに違いない。のちに右近を客将として招き、金沢城の修復を任せることになったのは、このときの強烈な印象が目に焼きついていたからかもしれない。

信長は、城の包囲を命じながら、総攻撃の合図を出そうとはしなかった。キリシタンである右近の弱みにつけ込む策を練り上げていたのである。アメとムチを巧みに使い分ける信長の調略の手を順に記す。

  • イエスズ会京都地区修院長のオルガンチノに命じ、「村重に従うことはキリシタンの教えに背く」とする書状を書かせ、右近に広大な領地を与えることを約束
  • パアデレ(神父)を陣中に呼び、信長が預かっている荒木村重の実母と、村重の下にある右近の長男、妹との人質交換を提案。キリシタンのさらなる保護を確約
  • パアデレを監禁。オルガンチノが村重と信長に和平を結ばせるよう書状をしたためる。右近の仲介で村重は本領安堵を条件に和平に応じることに同意したが、信長は拒否
  • 開城に応じないなら、すべてのパアデレを高槻城前で磔(はりつけ)に処す。高槻の全キリシタンを殺し、教会を破壊すると通告
  • オルガンチノ、ロレンソを高槻城に派遣

信長は辛抱強く、実に効果的に右近を揺さぶった。だが、徹底抗戦を唱える右近の父、飛騨守(ひだのかみ)は高槻城に乗り込んできたオルガンチノを軟禁し、「和平を結ぶなら切腹する」と右近に迫った。あくまで武門の名誉と人質に取られた孫、娘の命を守ろうとしたのである。

右近はこの絶望的な状況下で、異常な行動に出る。オルガンチノを救出し、城外へ。そこで両刀を脱し、着衣を脱ぎ、近臣に形見として与えた。さらに、まげを切り、紙衣(かみこ)一枚の姿で、オルガンチノとともに信長の本陣へ向った。

右近は城主の座を投げ出し、武士であることも捨てた。信長公記はその姿を「伴天連沙弥(ばてれんしゃみ)」と記している。沙弥とは、修行中の僧のことである。右近はキリシタンの一修行者となることを条件に、家臣と領民、そして宗門の保護を頼み、かなわぬなら殉教の道を歩もうとしたのである。

■ 高山飛騨守

右近の父。洗礼名ダリヨ。大和(奈良県)沢城主として松永久秀に仕えた。当初は熱心な仏教徒だった。ザビエルによって信者となった元琵琶法師ロレンソを招き、キリシタンを論破するつもりだったが、教えに感銘し、洗礼を受けた。同時代のパアデレ・フロイスは著書「日本史」のなかで、「愛情に富み、快活、勇猛果敢、武芸に達し、戦術に巧み、馬術に優れる」と賞賛している。

関連タグ:高山右近
  • ツイート

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • 肯定的に考え、語ろう! 菅野直基

  • 聖書のイエス(14)生ける水の川 さとうまさこ

  • ワールドミッションレポート(8月2日):中東某国 イエスのために全てを失った女性ミリアム(2)

  • ワールドミッションレポート(8月1日):中東某国 イエスのために全てを失った女性ミリアム(1)

  • 東京神学大学元学長の山内眞氏死去、84歳

  • シリア語の世界(29)シリア語旧約聖書の各書名と1章1節の和訳(3)エゼキエル書からマラキ書まで 川口一彦

  • 篠原元のミニコラム・聖書をもっと!深く!!(237)聖書と考える「初恋DOGs」

  • 人生を「愚かさ」で終わらせない 万代栄嗣

  • 根田祥一氏の敗訴確定、最高裁が上告棄却 本紙に対する名誉毀損で賠償命令

  • メディアに取り上げられるキリスト教のイメージを改善する4つの方法

  • 2025年参院選、クリスチャン候補者1人が当選 牧師2人は落選

  • 東京神学大学元学長の山内眞氏死去、84歳

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • Gゼロ時代の津波石碑(6)アニミズムと創造神信仰―共振する心の襞 山崎純二

  • 「神の国」の実現を目指して 地域開発と福音宣教の国際会議「IKCD2025」

  • 2025年参院選、クリスチャンの候補者も 牧師2人が立候補

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(9)「苦しみ」の正体 三谷和司

  • 根田祥一氏の敗訴確定、最高裁が上告棄却 本紙に対する名誉毀損で賠償命令

  • コンゴで教会襲撃、子ども含む43人死亡 徹夜の祈祷会中に

  • メディアに取り上げられるキリスト教のイメージを改善する4つの方法

  • 日本基督教団、戦後80年で「平和を求める祈り」 在日大韓基督教会と平和メッセージも

  • シリア語の世界(29)シリア語旧約聖書の各書名と1章1節の和訳(3)エゼキエル書からマラキ書まで 川口一彦

  • 肯定的に考え、語ろう! 菅野直基

  • 東京神学大学元学長の山内眞氏死去、84歳

  • 聖書のイエス(14)生ける水の川 さとうまさこ

  • 2025年参院選、クリスチャン候補者1人が当選 牧師2人は落選

  • ワールドミッションレポート(8月1日):中東某国 イエスのために全てを失った女性ミリアム(1)

編集部のおすすめ

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.