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隠された奥義 穂森幸一

2025年4月3日17時30分 コラムニスト : 穂森幸一
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また、万物を創造した神のうちに世々隠されていた奥義の実現が何であるかを、明らかにするためです。これは、今、天にある支配と権威とに対して、教会を通して、神の豊かな知恵が示されるためであって、私たちの主キリスト・イエスにおいて成し遂げられた神の永遠のご計画によることです。(エペソ3:9〜11)

日本のキリスト教人口は、いつまでたっても1%の壁を越えられないし、この国では、キリスト教の布教は無理なのかもしれないと嘆く声もあります。しかし、日本ほど聖書の文化が速やかに浸透していく国はないのです。

一つの国に他所から来る文化が同化していくのは、数百年かかるといわれます。ところが、日本では数十年単位で同化しています。明治初期に宣教師が聖書を持ち込んで数十年もしないうちに、聖書の一節が小説の中で引用され、日常会話の中で普通に用いられています。

「砂上の楼閣」(マタイ福音書7:26)、「狭き門」(マタイ福音書7:13)、「目からうろこ」(使徒9:18)、「世の光、地の塩」(マタイ福音書5:13〜16)などと、挙げればきりがないと思うほど、普段の会話や訓示の中で用いられています。

教会ではない所で講話を依頼されたとき、聖書の言葉を引用しても違和感を持つ人は少ないように感じます。聖書を聴く姿勢はできていると思います。1549年にザビエルが鹿児島に上陸し、人々の前で説法したときにも、一般の人々に聴く備えが出来ていたことに驚いたという報告をローマに書き送っています。

日本という国を理解するには、長い歴史の中から物語を読み取っていく必要があると思います。火山の噴火の影響で、母国を離れる必要があり、その一部は中東に到達し、シヌアル(シュメール)の地(創世記11:2)でシュメール人になったと考えます。日本語では、スメラとかスメルという呼び方になります。

ユダヤ人の父祖であるアブラハムもその妻サラも、シュメール人の系列になります。ユダヤ人が歴史の節目ごとに東の果ての国を目指したのは偶然ではなく、先祖の国への帰還ということだったのです。ですから、日本にシュメールの岩文字が残されていて、古代ユダヤや原始キリスト教の影響があるというのは必然の結果なのです。また、日本語の中にはヘブル語やアラム語由来の言葉が5千語はあるといわれます。

明治の初め、最初に紙幣に印刷されたのは神功皇后だったのですが、その写真を見て、とても驚きました。魏志倭人伝に卑弥呼として描かれ、アマテラスのモデルともいわれている皇后のお顔は、どう見ても中東系のものだったからです。

この肖像画を描いたのはキヨソネですが、西郷隆盛の肖像画を描いた人として知られています。キヨソネは資料を調べ、十分な聞き込みをしてから描いたといわれています。それなりの根拠があったのではないでしょうか。大勢の秦氏を受け入れた応神天皇の母親になる方ですから、納得がいくような気がします。

古来、日本人は聖書の話には寛容で、喜んで聴こうとする傾向がありました。中世にカトリックの宣教師が訪れたときには、大勢の人々が集まってきて、洗礼を受ける人も少なくはなかったようです。人口の5分の2が洗礼を受けたのではないかと見積もる人もいます。

しかし、西欧の人々はアジアを蔑視していて、植民地化しようとしていました。また一部の宣教師は、スペインの奴隷商人と手を組むこともありました。現実に多くの日本人が奴隷として売られ、遠くメキシコやアルゼンチンに連れていかれた人もいました。

そのため、日本人は次第にキリスト教に反発するようになっていきました。聖書の教えにではなく、西欧化されたローマ・カトリックに反発していたのです。ですから、本物の信仰に触れた人々は、厳しい迫害下でも隠れキリシタンとしてその信仰を守り抜いたのです。

明治になり、信教の自由が示されても、キリスト教人口が爆発的に増えるようなことはありませんでした。これは、江戸時代のキリシタン禁制の風潮からなかなか抜け出せなかったのと、西欧化されたキリスト教への反発が消えなかったためではないかと思います。

明治、大正、昭和を見ていくと、クリスチャンは少数派ですが、とても質の高い信仰を持っている人が育っています。これは西欧のキリスト教ではなく、聖書から直接、自分の信仰を導き出し、日本人としての確固たる信念と揺るがない歴史観を備えた人々ではないかと思います。無国籍のクリスチャンではなく、日本人クリスチャンとしての誇りと信念を持つ姿勢が、世界に注目される信仰を生み出しているのです。

中東では平和交渉の時、アブラハム合意という言葉が用いられることがあります。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教はそれぞれアブラハムを父祖としているから、争いをやめて平和に過ごしましょうという呼びかけです。歴史の流れからみれば、日本もアブラハム合意に参加できるのではないかと思います。

古代ユダヤとも関わりがあり、原始キリスト教や景教の影響があるかもしれないこの日本で、なぜ教会が成長せず、クリスチャン人口が増えないのでしょうか。宣教に課題があるかもしれませんし、教会の受け入れ態勢に問題があるかもしれません。

しかし、時が満ちるまで、神が日本を隠しておられるように感じます。その時が来たら、人々は目覚め、リバイバルが起こるかもしれません。真の神の国として、立ち上がれる日が来ると信じています。

わたしを呼べ。そうすれば、わたしは、あなたに答え、あなたの知らない、理解を越えた大いなる事を、あなたに告げよう。(エレミヤ書33:3)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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