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「石の心」と「肉の心」 佐々木満男

2023年5月16日10時16分 コラムニスト : 佐々木満男
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1. 問題の根源にあるもの:「石の心」

聖書には「石の心」と「肉の心」について書かれている。「石の心」とは、冷たくかたくなな心であり、「肉の心」とは、血の通った温かく柔軟な心である。また、「石の心」とは「古い心」(古い霊)である。「肉の心」とは「新しい心」(新しい霊)である。要するに、「石の心」は「律法の心」であり、「肉の心」は「愛の心」である。

さまざまな紛争事件を扱っていると、時にはとても頑固な人と出会うことがある。相手を絶対に赦(ゆる)さないという思いが強く、相手に対して激しい怒りと憎しみを抱いている。

ある紛争事件で、問題の解決について当事者間で話しあって一応の合意ができた。和解案を作成して相手方に送ったところ、いくら待っても返事がないので電話して尋ねると、「あの時は同意したが、やはりあいつを絶対に赦せない。死んでも戦う」と憎しみを込めて叫んでいた。

やむを得ず、当方としては幾つかの裁判を提起したが、予想通りことごとく相手方の敗訴に終わった。ストレスのためか訴訟の途中で相手方はがんを患い、死亡してしまった。あの時に相手方が和解に応じれば、死ぬことはなかったのにと悔やまれる。

またある裁判で、時間をかけて裁判官を交えて相手方と和解交渉をした。裁判官は相手方の窮状に同情して、当方に非常に不利な和解案を提示してきたが、依頼人も同情して、裁判を早く終わらせるために不利な和解案をあえて承諾した。

しかし、相手方は頑として和解に応じなかった。やむを得ず、裁判官は法律にのっとり双方に公正な判決を下した。相手方はそれを不服として控訴したが控訴審で敗訴し、それをも不服として最高裁に上告したが、上告審でも敗訴した。

このように、「石の心」が問題の原因であり、その解決を阻む要因であることが多い。「石の心」を持つ人は相手を赦すことができないから、相手を思い出すたびに怒りや憎しみを抑えることができず、いつも嫌な気持ちになる。そのうち自分の心が病んでくる。

心が病めば体も病むし、家族や職場の関係も悪くなることが多い。最大の損失は、人を赦さなければ神の赦しを得られなくなることである。

2. 問題の解決は赦す気持ちから:「肉の心」

これに対して「肉の心」は、血の通った温かく柔軟な心であるから、問題を未然に防ぎ、問題が起きても容易に解決することが多い。

「自分は絶対に正しい」と思っても、愛をもって相手を赦す気持ちになれる。「相手が謝れば赦してあげる」と言っても、問題は必ずしも解決しない。相手も自分が正しいと思っているかもしれないし、相手が間違っていても感情的に謝れないのかもしれない。「肉の心」はそれを察することができるから、相手を赦すことができる。

「自分は絶対に正しい」と言い張ることは、自分の義で相手を裁くことである。しかし神の義(律法)は、愛(赦し)によって全うされるのである(ローマ13:8、10)。まさに、キリストは十字架の愛(赦し)によって神の義(律法)を全うした。

相手を思いやり、相手を赦す気持ちがあれば、そもそも問題は起きないだろうし、仮に起きてしまっても問題はすぐに解決していく。不正は悲しいことであるが、それを甘受し相手のためにあえて赦すのである。一時的に損することになっても主はそれを益にしてくださるし、不正を行う者に対しては、悔い改めなければ神が復讐してくださる(ローマ8:28、12:19)。

だから、口先だけで赦すのではなく、心から赦さなければならない。口先だけの赦しでは、怒りや憎しみ、恨みという「苦い根」が残り、それが心の底に大きく根を張って歪んだ人格を形成してしまう。しかし、心から相手を赦すことができるのは、聖霊による神の愛の働きである。

「わたしは新しい心をあなたがたに与え、新しい霊をあなたがたに授け、あなたがたの肉から石の心を除いて肉の心を与える」(エゼキエル36:26)

「もしも、あなたがたが、人々のあやまちをゆるすならば、あなたがたの天の父も、あなたがたをゆるして下さるであろう。もし人をゆるさないならば、あなたがたの父も、あなたがたのあやまちをゆるして下さらないであろう」(マタイ6:14、15)

「あなたは正しすぎてはならない。知恵がありすぎてはならない。なぜあなたは自分を滅ぼそうとするのか」(伝道者の書7:16)

◇

佐々木満男

佐々木満男

(ささき・みつお)

弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL. M)。インターナショナルVIPクラブ東京大学顧問。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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