Skip to main content
2025年7月10日14時33分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

憐れみの心を持つ民族 穂森幸一

2022年5月5日12時29分 コラムニスト : 穂森幸一
  • ツイート
印刷
関連タグ:穂森幸一

あなたがたの着物ではなく、あなたがたの心を引き裂け。あなたがたの神、主に立ち返れ。主は情け深く、あわれみ深く、怒るのにおそく、恵み豊かで、わざわいを思い直してくださるからだ。(ヨエル2:13)

ミサイルが飛び交い、建物が破壊され、人々が乳飲み子を抱えて逃げまどっているウクライナの映像が映し出されている画面を見ながら、多くの人々があぜんとしています。これが21世紀の今日、本当に起こり得ることなのか信じられないというのが正直な気持ちです。でも数十万に及ぶ市民が命を落とし、数百万に及ぶ人々が隣国のポーランドやルーマニアに避難しているのが現実です。

世界の各国がウクライナ難民の受け入れを表明し、救援活動が活発になっています。遅ればせながら、わが国も政府首脳が受け入れについて記者発表し、数は多くありませんが、難民の方々の来日が始まっています。

そして、わが町にも難民の家族がやってきています。支援活動をしている方からお話を聞いて、驚いたことがあります。難民の受け入れについて市役所に話を聞いたところ、市の施設に3週間は滞在でき、その3週間の間に住まいを探してくださいということだったそうです。小学生の子どもさんがいたそうですが、外国人の子どもを受け入れる指定校は1校しかないそうです。その学校の近くには住めるような場所はないから、定住場所が決まったら公共の交通機関を利用して通学してくださいというのです。日本語も分からないのに、どうやって公共の交通機関を乗り継げというのだろうかとあきれてしまったそうです。

また、着の身着のままで来日した方々に何か支援はできないのか相談したところ、災害救援扱いで一時金を貸すことはできるとか、福祉課に行って生活保護の申請をしなさいと言われたそうです。ウクライナのご婦人は窓口をたらい回しにされて肩を落とし、「何て冷たい対応なのか」と嘆いていたそうです。役所の窓口に交渉しても、国のほうから何も指示がきていないから動けないという姿勢だったようです。

難民受け入れについて政府首脳が記者発表するくらいなら、難民支援法を整備してちゃんと受け入れる体制を作ったらいいのにと思います。日露戦争のときはユダヤ人捕虜に対してとても手厚い受け入れをして感謝された話とか、第1次世界大戦のときはドイツ人に対して寛大な姿勢を示し、滞在しやすいように最大限の配慮をしたエピソードを聞きますと日本民族の憐(あわ)れみ深い心に感動を覚えたりしたのですが、今はもう失われてしまったのでしょうか。

この話を聞いた仏教のお坊さんは、「お寺には部屋の余裕があるから、1つのお寺で1家族受け入れることができるし、檀家が交代で野菜やお米を持ち寄れば、食べ物も確保できます。全国のお寺が協力すれば、かなりの数の難民を受け入れることができます」と語っていました。やはり政府の動きは遅いから、民の力で進めるしかないのかもしれません。

紛争や戦争の惨劇が起こるたびに感じるのですが、人の心は時代とともに成長するということはなくて、逆に後退してしまうのでしょうか。昔の人々のほうが憐れみに満ちた心を持っているように感じてしまうのはおかしいのでしょうか。人間同士が争い、傷つけ合うのはいつまで繰り返せばいいのでしょうか。

今日の時代の良さは、テクノロジーの進歩と医学が進んだことだと言う人もいます。また、文明の利器のおかげで快適な生活を謳歌(おうか)できていると豪語する人がいます。いくらテクノロジーが進歩したとはいえ、街を破壊するミサイルと国を亡ぼす核兵器が登場しては、人類にはマイナスな要素しかありません。

私はエジプトのカイロ博物館で、古代の王侯貴族の生活用品や肌着などが展示してあるコーナーを見たとき、今日の社会に持ってきても十分通用するし、むしろファッションセンスは優れているかもしれないと思いました。

今の時代は科学技術が進歩しているといわれますけれども、いまだに解明できない古代のロストテクノロジーがあります。その1つがピラミッドのしっくいです。ピラミッドは1個1トンから2トンの石が200万個積み重ねられています。私は単純に積み重ねられているだけだと思ったのですが、カイロ大学の考古学の先生に「もし積み重ねているだけだったら、地震などで崩れて今は形が残っていないですよ。セメントで石と石をしっかりとくっつけているから、ピラミッド自体1つの大きな石になっているのです。だから天変地異があっても年月がたっても、びくともしないのです」という解説をしていただいて驚嘆したことを覚えています。

もう1つのロストテクノロジーは、ローマンセメントです。ローマ帝国は水道橋や劇場などを建設していますが、そこで用いられたセメントは、時間が経過すればするほど天然の石に近づいていくというのです。2千年たった今日でもびくともしないのです。40年か50年たったら立て替えなければならない今日のセメント技術とは大きな違いがあります。

ピラミッド建設に従事した労働者のキャンプ跡地を発掘したら、脳外科の手術をした痕跡のある頭蓋骨が発見されたそうです。労働者の中で脳腫瘍を患っていた人の手術をしていたらしいのです。私たちが想像するよりも優れた医療技術があったかもしれないといわれています。

対応の遅れている難民問題を考えていたら、心の思いが一気に古代まで飛んでいってしまいましたが、人と人のつながりも日常生活も、古今東西変わることなく聖書の真理に学ばなければと思う次第です。

世界の果てで起きていることを他人事と思わずに、憐れみの心、思い遣りの気持ちを持って祈り続けるなら、必ずその思いは届き、願いは聞かれると思います。宗派を超えて祈りの輪を広げ、支援活動を続けていかなければと思います。

義の実を結ばせる種は、平和をつくる人によって平和のうちに蒔(ま)かれます。(ヤコブ3:18)

<<前回へ     次回へ>>

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:穂森幸一
  • ツイート

関連記事

  • 日本人の幸福観 穂森幸一

  • 生きることは修業 穂森幸一

  • 光はやみの中に輝く 穂森幸一

  • あなたは何者ですか 穂森幸一

  • 神の言葉は不滅 穂森幸一

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

  • 初めの愛に戻りなさい 佐々木満男

  • 中国・臨汾で2つの「家の教会」の牧師や信者らに有罪判決 最大拘禁9年2カ月

  • 日本ローザンヌ委員会、新委員長にバックホルツ美穂牧師

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(7)共同体の重視 臼田宣弘

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(23)難破船の奇跡

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 紛争地の宗教者らが参加、第3回東京平和円卓会議 赦しの重要性、即時停戦など呼びかけ

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 約3年ぶりに死刑執行、日本カトリック司教協議会社会司教委員会と矯風会が抗議

  • 等身大のイエス様を信じる 万代栄嗣

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 日本ローザンヌ委員会、新委員長にバックホルツ美穂牧師

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 米テキサス州洪水、死者100人超える キリスト教サマーキャンプ参加の少女ら多数犠牲

  • 学校法人聖学院、新理事長に田村綾子氏

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(8)「建物の話」 三谷和司

  • 米国の福音派牧師は半数近くが兼業している 調査で判明

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 聖書から事実を引き出す学び「IBS」を分かりやすく説明する講座 7月12日から

  • 紛争地の宗教者らが参加、第3回東京平和円卓会議 赦しの重要性、即時停戦など呼びかけ

  • 同志社女子大学とノートルダム女学院高校、教育連携協定を締結

  • 苦しみというプレゼント 菅野直基

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.