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生きることは修業 穂森幸一

2022年4月7日09時08分 コラムニスト : 穂森幸一
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ああ、私の苦しんだ苦しみは平安のためでした。あなたは、滅びの穴から、私のたましいを引き戻されました。あなたは私のすべての罪を、あなたのうしろに投げやられました。(イザヤ38:17)

先日、宗教者の会が主宰するセミナーで、浄土真宗の和尚さんが講話をされました。講話のタイトルは、世間のタブーに挑戦するような「あなたにとって死とは何ですか」というものでした。

この和尚さんは終末医療のカウンセラーとか、看取り、あるいは身近な人を失った人のためのケアとか、臨床宗教師の働きに果敢にチャレンジしておられ、新聞の人生相談にも応じておられるという活動的な方です。また、弱者を支えるさまざまな働きのためにお寺の施設を提供していらっしゃいます。

講話の中で話されたのは、人の死は誕生の瞬間に始まるということと、死ぬことによって自分のポジションを後世に譲っていくことになるそうです。また、問われたのは「死後の世界をどう思うか」ということでした。私たちが思いつくあの世のことではなく、愛する人、身近な人を見送った後の世界ということでした。自分の愛する人がそばにいない世界というのは、自分が死ぬよりもつらいという話です。

命の大切さと死に直面したときの生き方について語られた後、質疑応答の時間がありました。質問の中で多かったのは介護の問題でした。兄弟間で分担して受け入れようとすると必ず揉め事になるから、誰かが覚悟を決めて引き受けなければならないという話もありました。ある方は、覚悟を決めて引き受けたが結局17年間も壮絶な生活をしなければならなかったようです。天国に見送ったときは十分に尽くしたので悔いはないと安堵(あんど)したが、後になって安堵した自分がいることに罪悪感を感じてしまうというような複雑な体験を話されました。

定年後のある男性は、とても衝撃的なことを奥さんから告白されたという話をしていました。奥さんが、自分の死によって夫に復讐するというのです。奥さんが願っているのは、夫より先に死ぬことだというのです。自分が先に亡くなると、何にも身の回りのことができない夫は立ち往生し、妻のありがたみが分かるだろうからそれが復讐だと、泣きそうな声で語っておられました。

曹洞宗の和尚さんの話もとても印象的でした。座禅をし、お寺でのお勤めをすることだけが修業ではなく、食べることも寝ることも修業だと言われるのです。人生を生きていくことが修業なんだそうです。

聖書の中で使徒パウロは「私にとっては、生きることはキリスト、死ぬことも益です」(ピリピ1:21)と宣言しています。キリストを宣べ伝えることがすべてであったということと、キリストのように殉教をいとわないという2つの意味があるのではないかと思います。

ピリピ書の言葉をもじるわけではありませんが、「生きることは修業」という表現もできるのではないかと考えました。私たちが試練の渦中にあるときは、何でこんなつらい目に遭うのか、いっそ命を絶ったほうが楽ではないのか、自分の人生にいいことはなかった、何のために生きているのか分からないというような悲観的な気持ちになることもあります。しかし、私たちの人生が修業であり、苦難は私たちの魂を高めていくステップだと受け止めることができるなら、どうでしょうか。苦難が多ければ多いほど、天の御国に向かうときはより高められ、喜んで凱旋できるという考え方になりませんでしょうか。

セミナー会場で私に「あなたは死ぬのが怖くありませんか」と問われた方がいらっしゃいました。死に直面したら心境が変わるのかもしれませんが、今の私の気持ちとして「死は怖くありません」とお答えしました。なぜかと言いますと、死は肉体から解放されて魂が天国に向かうことです。天国では直接キリストにお目にかかれるのですから、怖がる理由はないと思います。

今、私は密かにダイエットを実践しています。特に病気があるわけではありませんが、メタボ体質を何とか克服したいということと、少し軽くなっていなければ将来迷惑をかけるかもしれないと思うからです。私は今まで何度か葬儀のお手伝いをし、納棺や棺の搬出に携わったとき、体重の重すぎる方には閉口しましたので、自分自身は少しでも軽くなっていなければと思うからです。

人間が自分一人ではどうすることもできないのは、誕生と旅立ちのときではないかと思います。人は生まれてきてからしばらくの期間、周りの人の助けがなければ生きていくことができません。死の間際にも周りの人々に助けていただくことになります。他人の手を借りなければ、亡くなった人は納棺も火葬場へ向かうこともできません。

「人生は苦しむ事ばかり多かりき」と表現された作家がおられましたが、一切の苦しみも何の苦労も味わうことなく一生を過ごせる方は、ほとんどいないのではないかと思います。自分の人生を振り返れば、苦労だと思った瞬間が成長のステップになっていることがあります。

今朝のズームによる国際祈祷会で外国の方々から「日本の緊急の祈りの課題は何ですか」と問われて、あらためて私たちは平和で恵まれた環境に生きているなあということが示されました。世界ではロシアのウクライナ侵攻による惨劇、チベットやウイグルでの民族迫害など不幸な出来事が起きています。歴史上最も迫害を受け、絶滅の危機に瀕した民族はユダヤ人だといわれます。ユダヤの歴史は苦難の歩みです。しかし、世界の金融を動かし、優れた科学者を輩出し、最もノーベル賞を受賞しているのはユダヤ人なのです。苦難の歴史は、祝福の道につながります。

いのちに至る門は小さく、その道は狭く、それを見いだす者はまれです。(マタイ7:14)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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