世界宣教祈祷課題(8月16日):北朝鮮

2020年8月16日07時01分 執筆者 : 奥山実 印刷
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2016年に宇宙から撮影した夜の朝鮮半島。韓国と比較すると、北朝鮮の夜間光が極端に少ないことが分かる。(写真:NASA Earth Observatory)

6月16日、北朝鮮南部のケソン工業団地内の南北連絡事務所がけたたましい轟音とともに爆破された。

この時、金正恩(キム・ジョンウン)氏に次ぐ党の最高実力者で、正恩の妹金与正(キム・ヨジョン)氏が爆破声明を出したのだが、福音派の信者で朝鮮半島問題専門家の西岡力(つとむ)氏によると、事実上の最高権力は妹の金与正氏に移譲されたと推測されるという。もしそうなら、最高権力者の金正恩氏の余命はそれほど長くない可能性が強い。

連絡事務所を爆破したそもそもの理由は、韓国側の脱北者支援団体による北政権批判のビラの散布としているが、南北が互いにビラを撒き合うことは既に長年続いており、北が連絡事務所を爆破するなどのヒステリックな反応は今まで一度もなかった。西岡氏の読みによるなら、これは妹の金与正氏に実権が移譲されたことを国内にアピールするためではないかという。

また北朝鮮は、対外的にコロナウイルス感染者は無いとしているが、実際は首都平壌でも相当感染がまん延しているといわれる。そのため、中国との国境を当初封鎖していた北朝鮮だが、今は逆に北朝鮮側が国境を開いて物資の調達を図りたいのだが、今度は中国側が感染を嫌って国境を閉ざしている。

コロナ禍に加え、2017年の国連安保理決議の経済制裁の効果もあり、2019年の北朝鮮の外貨獲得額はわずか3億ドルにとどまり、制裁前の10分の1に縮小した。北朝鮮の疲弊は国家の存亡に関わる限界水域に達しつつあるようだ。

対北朝鮮外交では、「対話と圧力」がよく言われるが、今は国際協調による「圧力」が功を奏している。

また内政面でも、金正恩氏の健康上の理由から、臨時的な可能性はあるにしても、実権が妹の金与正氏に移行しつつあり、政局は極めて不安定だ。

6月6日、日本では拉致被害者家族会の横田滋兄(87)が天に召された。氏の奥様の早紀江姉妹は、拉致された娘のめぐみさん喪失をきっかけに信仰に導かれた福音派の信者だ。滋兄は晩年病床洗礼を受けられた。

長く家族会と共に戦って葬儀にも参列された西岡氏によれば「あなたは一足先に天国にいて、そこでめぐみさんの解放を待っていなさい」と、主が滋兄に語っておられるように思え、一同は少なからぬ慰めを得たそうだ。

コロナ禍に加え経済の疲弊と政権の不安が懸念される今、横田さんら拉致被害者解放の大きな好機になることを願わずにはおれない。

北朝鮮は、米宣教団体オープン・ドアーズの、キリスト教徒への迫害が最も酷い国々ワースト50の「ワールド・ウォッチ・リスト」が発表されて以来、19年連続でワースト1位にランクされている。

自国民を苦しめ、テロや拉致によって悲しみと苦しみの元凶となっている北朝鮮の悪い体制が、主の力強い右の腕により1日も早く崩壊せしむるよう祈ろう。また苦しむ地下教会の兄姉らの自由のために、北朝鮮の抑圧される国民の解放と救霊のために、そしてめぐみさんら拉致被害者の解放を祈っていただきたい。

■ 北朝鮮の宗教人口
無神論 69・3%
プロテスタント 1・3%
カトリック 0・1%
土着の宗教 15・5%
仏教 0・4%

※ この記事は、世界宣教センター所長の奥山実牧師のフェイスブックに掲載された「世界宣教祈祷課題」を、若干の編集を加えた上で転載したものです。

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