7都府県に「緊急事態宣言」 教会は使用制限の対象施設になるのか?

2020年4月6日19時11分 印刷
+「緊急事態宣言」で教会は使用制限・停止の対象施設になるのか?
首相官邸で行われた第37回未来投資会議にマスクを付けて参加する安倍晋三首相と閣僚ら=3日(写真:首相官邸のツイッターより)

新型コロナウイルスの感染が拡大し、医療崩壊も懸念されることから、安倍晋三首相は7日、特別措置法に基づき「緊急事態宣言」を、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象に発令した。期間は、4月7日から5月6日まで1カ月間。宣言が出されたことで、対象の都府県知事は、住民に不要不急の外出の自粛要請や、学校や劇場、百貨店など人が多く集まる施設に対し、使用の制限や停止などの「要請」や「指示」を行えるようになる。では一体、教会は使用制限・停止の対象施設になるのだろうか。

続報:緊急事態宣言の休業要請、教会は7都府県で「対象外」

対象施設については、特別措置法が45条2項で、1)学校、2)社会福祉施設(通所・短期間入所の施設のみ)、3)興行場に加え、「その他の政令で定める多数の者が利用する施設」を指定している。

特別措置法の施行令(政令)は、「多数の者が利用する施設」として、次の施設を定めている。このうち、3~13については、建築物の床面積の合計が千平方メートル(約300坪)を超えるものに限るとされている。一方、床面積が千平方メートルを超えないものについても、状況次第では、厚生労働相が専門家の意見を踏まえた上で指定することも可能とされている。

  1. 学校(3以外)
  2. 保育所、介護老人保健施設、その他の福祉・保健サービス提供施設(通所・短期間入所の施設・部分のみ)
  3. 大学、専修学校、各種学校、その他の教育施設
  4. 劇場、観覧場、映画館、演芸場
  5. 集会場、公会堂
  6. 展示場
  7. 百貨店、マーケット、その他の物品販売店舗(食品、医薬品、燃料など生活必需品の売場は除く)
  8. ホテル、旅館(集会用部分のみ)
  9. 体育館、水泳場、ボーリング場、その他の運動施設、遊技場
  10. 博物館、美術館、図書館
  11. キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、その他の遊興施設
  12. 理髪店、質屋、貸衣装屋、その他のサービス業店舗
  13. 自動車教習所、学習塾、その他の学習支援施設

教会は5項目の「集会場、公会堂」のうち、「集会場」に該当する可能性がある。特別措置法では集会場について詳しく定義していないが、建築基準法では2条2項で「特殊建築物」の一つとして集会場を定めており、一定以上の広さであれば建築確認が必要となっている。『建築確認のための基準総則・集団規定の適用事例』(日本建築行政会議編集)によると、「集会場とは、不特定多数の者が集会などに利用する建築物またはその部分」と定義されており、「教会、寺院などの礼拝堂で、祭壇などが設置され信者など利用者が関係者に特定されていて礼拝のみに使用することが明確に判断できるもの」は集会場には該当しないとしている。ただし、「結婚式などで不特定の者による利用が見込まれ、かつ多数の者が利用すると判断される礼拝堂は、集会場に該当するものとして取り扱う」とされている。

そのため、建築基準法上の集会場に関する慣例的な取り扱いが、特別措置法にも適応される場合、多くの教会は、使用制限・停止の対象施設に該当しないと考えられるが、床面積が千平方メートルを超える規模の大きな教会などは、場合によっては該当する可能性も否定できない。

ただし、新型コロナウイルスの感染者が国内で最も多く、緊急事態宣言の対象地域に指定された東京都は、特別措置法に基づく行動計画の「緊急事態宣言時の措置」で、使用制限・停止の措置について、上記3~13の施設は「運用上柔軟に対応すべき施設」に指定している。これらの施設については、まずは「できる限り使用制限以外の措置について協力の要請」を行い、その上で、状況により必要な場合は、使用制限・停止の要請または指示を行い、それを公示するとしている。

一方、最初の協力要請に応じず、公衆衛生上の問題が生じていると判断した場合は、使用の制限・停止を「要請」し、それにも応じず、必要と判断した場合は「指示」を行うとしている。ただし、使用制限・停止の要請や指示を行った施設については公表されるが、従わない場合も罰則は規定されていない。

東京都に関しては、小池百合子知事が3日の記者会見で、緊急事態宣言が出された場合、住民への外出自粛を要請するとともに、施設やイベント主催者に対しては、施設の使用制限・停止などを要請することになると説明。一方、個別の要請内容については、国の方針を受けて決定するとした。6日の記者会見では、施設を「基本的に休業を要請する」「施設の種別によって休業を要請する」「社会生活を維持する上で必要」の3種に分類していることを説明。具体的な対象施設の種類などについてはまだ「国と調整中」で、変更の可能性はあるとしながらも、以下の指針を示している。

<基本的に休業を要請する>
娯楽施設、遊戯施設、一部商業施設など:施設の使用制限などの要請

<施設の種別によって休業を要請する>
文教施設:施設の使用制限などの要請
社会福祉施設など:適切な感染防止対策の協力要請(サービスによっては、使用制限などの要請)

<社会生活を維持する上で必要>
医療施設、食料品、飲食店、交通、金融機関など:適切な感染防止対策の協力要請(営業時間などによっては、使用制限などの要請)

続報:緊急事態宣言の休業要請、教会は7都府県で「対象外」 

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