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幕末の英雄たちとキリスト教 穂森幸一(123)

2019年1月24日18時47分 コラムニスト : 穂森幸一
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日本の幕末から明治時代に至る歴史の転換点の中で注目すべき英雄を2人挙げるなら、江戸城無血開城のための話し合いを行った西郷隆盛と勝海舟ではないかと思います。官軍の総大将と幕府を代表する人ですが、立場の違いがありながら互いを尊敬していて、以前から親交があったといわれています。また、大変興味深いことに2人ともキリスト教との関わりがあります。

明治新政府が誕生したとき、西洋諸国に学びながら不平等条約も改善していかなければいけないということで、岩倉具視を使節代表者にして政府の要職に就くほとんどの人が欧州と米国に旅立ちます。1年の予定が2年近くになりますが、この時の政府の留守番役を西郷隆盛に任せたといわれます。岩倉使節団は西郷隆盛に何もしなくていいと言い含めて行ったといわれます。

何もしなくていいと言われていた西郷だったのですが、国家の骨格の形成、法律の整備、外交交渉などをこの2年間の間にやり遂げていたといわれます。一方、巨額の費用をかけて西欧に行った使節団はほとんどの国で相手にされず、産業面の遅れを痛感して帰ってきたといわれます。使節団と留守居役との間に確執が生まれ、西郷隆盛や江藤新平などが下野する一因になっていきます。

西郷隆盛が留守を預かる間に取り組んだ偉業の一つがキリシタン禁制の撤廃だといわれます。キリシタン禁制はどうしても撤廃しないといけないが、どうしたらいいかを勝海舟に相談したといわれます。勝海舟は、急激な改革は混乱を伴うから緩やかな改革を勧めたそうです。

そこで西郷は、全国にあるキリシタン禁制の高札を取り下げさせます。そして、キリシタンに手紙を送り、今まで禁制にしていたことを詫びて、当分の間は黙認という形を取ると伝えています。西郷隆盛が天草のキリシタンに送った文書は今でも残っていて、資料館で現物を見ることができます。

勝海舟は、明治初期に日本にやってきた米国人の宣教師一家を自宅の離れに住まわせて保護しています。その交流のせいかどうか分かりませんが、娘の一人は日系宣教師のもとへ嫁ぎます。勝海舟自身は死期の迫った病床で洗礼を受けたといわれます。

勝海舟は旧幕府の士族たちの生活のことも心配していたといわれます。士族たちが自立していけるように静岡にお茶畑を作り、日本一のお茶の生産地になったといわれます。静岡の牧之原地区はどんな作物を植えても育たない不毛の地といわれていたのですが、お茶の木は適合したといわれます。勝海舟はかなり先見の明があった人ではないかと思います。

西郷隆盛は横浜の海岸教会で洗礼を受けたといわれますが、その名簿や記録が関東大震災のために焼けてしまったといわれます。その記録を見たという人物が手紙の中でそのことを記していたといわれます。その人物は小倉城主だった人ということでかなり信頼があるのですが、その手紙は太平洋戦争の空襲で焼けていて現物は残っていません。西郷さんは受洗のお礼に生きた豚を送ったといわれ、宣教師はその扱いに困ったというエピソードもあります。

西郷隆盛が聖書を持っていて、学んでいたということは間違いのないことのようです。西郷家の子孫の方々も否定はしていません。西郷隆盛と聖書との出会いは、島流しの時に牢獄に差し入れてもらった漢文の聖書が最初だったといわれます。

西郷は西南の役に巻き込まれ、最後は鹿児島の城山で討ち死にします。小説の中では城山の洞窟で切腹し、側近が介錯して最後を遂げたと描かれることがあります。しかし、現実には切腹を固辞し、鉄砲の弾が当たって致命傷となります。側近が首を落とそうとしますが、弾が飛んでくる状況で刀を振りかざすことができず、苦しみながら息絶えたといわれます。

この最後の様子を目撃していた熊本出身の官軍の兵士が日記に記していて、その日記が最近見つかったといわれます。私は切腹を断った理由は信仰との関係があるのかもしれないと思いますが、何も資料がありませんので分かりません。

城山総攻撃の前夜、陸軍の音楽隊は西郷軍の陣地に向けて葬送曲を演奏したといわれます。陸軍の中に西郷隆盛を慕う兵士が多かったためといわれます。今では命日の前日、国分の陸上自衛隊の音楽隊が同じ曲目を演奏しています。

西郷を慕っていた一人が東郷平八郎だったのですが、この時期に彼は海外留学していました。もし国内にいたら間違いなく参戦し、命を落としていただろうといわれます。そうなればロシアのバルチック艦隊を打ち破ることもできなかったはずですので、歴史の不思議な仕組みを見させられます。

西郷隆盛や勝海舟だけでなく、幕末や明治の偉人たちがキリスト教と関わったという話はあります。英国や米国での留学中に洗礼を受けたのではないかと推測される人もいます。彼らの多くはその信仰を明らかにさせることはありませんでした。300年間、キリシタン禁制をしていた社会が容易にキリスト教を受け入れてくれるとは思えなかったのかもしれません。

しかし彼らは、今の時代では難しくても100年後の日本は大丈夫かもしれないと、後世の人々に期待しています。明治維新150年の今がその好機なのかもしれません。幕末や明治の先人たちの思いを受けてクリスチャンが立ち上がり、聖書の真実の教えを広めなければなりません。

聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。(2テモテ3:16、17)

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◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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