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世界自転車旅行記

世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄

2014年9月2日14時08分 コラムニスト : 木下滋雄
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関連タグ:木下滋雄
世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄+
何十キロも波打ち際を走れるフレーザー島

初めての海外ツーリングは大学2年の春休みであった。高校時代から読んでいた自転車雑誌に連載されていた世界を走る人たちの手記を読んで、自分もいつかと思っていた。

その休みは何もしなくていい2カ月間であり、それを逃したら引退するまでそんな長いフリーな時間はないと思い、出かけることにした。行き先は季節が反対で英語が通じるオーストラリア。当時は航空券も外貨も今よりずっと高かった。幸い彼(か)の国からの宣教師の方と知り合うことができ、その方の家の近く、ブリスベンを起点に東海岸を北へ、そして一旦戻って次は南へと縦走することにした。

初めて一人で着いた海外の地は不安でもあったが、走り出してみると毎日ワクワク感動することばかり。景色はどこも綺麗で、特に海の青さには涙が出るようだ。日本では味わえないどこまでも続く広大な土地、何十キロも走ることができる波打ち際、テントから見る夕陽と空いっぱいに広がる夕焼けは、しばらくすると地平線だけがオレンジになり、その後星って空にこんなにあったのかと思うほどの満点の星空が頭上に広がる。南十字と逆立ちしたオリオン座が地球の反対側にいるんだなと感じさせてくれた。

世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄
南オーストラリア州都アデレードの夕暮れ

時には島に渡り、世界最大の珊瑚礁の上を泳いでみたりもした。どこを見ても人間の造った物ばかりの自分の住んでいる大都会と違い、見渡す限り神様の創ったものしか見えないというのは、常にわくわくする喜びだった。

出会う人たちも気さくで親切だった。辞書を片手に指差しながら話すというのも楽しいことだった。日曜に教会に行くと必ず誰かがお昼に誘ってくれたり、その街を案内してくれたりした。泊めてくれた家や教会もいくつもあって、とても良い交わりが持てた。

そして1カ月以上して日本縦断より長い東海岸を走り終え、シドニーのビル群が見えて来たときは充実感でいっぱいになった。

残りの期間は南部のビクトリア州と中央部のアリススプリングスからウルル(エアーズロック)を走った。夜の走行では星の明かりだけの中を走った。そのうちオレンジ色の丸いものが地平線から現れ、それが初めて見る地平線から上る月だと気が付くのに時間がかかった。砂漠では隣の店まで200キロも何もない赤い大地を味わった。

世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄
中央部タナミ砂漠の夕暮れ

一度海外をというつもりであったが、こんな楽しいことを一度で終えてしまうのはもったいない。次の春はニュージーランドの後にアリススプリングスから、鉄道のなかった当時、ロードトレインという全長50メートルものトレーラーが時折走る路を100キロ以下にある水のタンクを利用しながら北上。ほとんど何もない中に現れる「悪魔のお手玉」と呼ばれる奇岩やキャサリン渓谷、赤い大地に沈む真っ赤な夕陽や、北上するに従ってだんだん高くなり最後は5メートルもの高さになる蟻塚、乾燥し暑い大地を走ってたどり着いたこの大陸には珍しい温泉。そういったものを味わい、さらにその次の春は卒業式にも出ず半年間この国を横断することにした。

世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄
50メートルの長さのあるロードトレインの走る北部地方

シドニーを出発。楽しかったのは、首都のキャンベラで知り合った方の牧場に招かれ、動物アレルギーが酷く出たため生涯唯一となってしまったが、乗馬を教えてもらい牧場内を走り回ったこと。

その後タスマニア島をほぼ一周した後、教会で知り合った建築事務所の方に頼んで2カ月間図面を引かせてもらったのは、何と言っても一番の思い出だ。地震の全くない国の建築は日本では考えられない完全な「積み木」状態。週末は郊外へ走りに行ったり、事務所の方に連れられて行った設計コンテストやドライブ、ハイキングは楽しかった。

世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄
建築事務所で図面を描いていたタスマニア、ローンセストンの入り江の風景

旅路に戻って印象深いのは、アデレード沖に浮かぶカンガルー島。ここの牧場兼教育施設の方がアメリカからの高校生のグループの中に僕を入れてくれて島中を案内してくれた。12才の女の子が4x4を運転しているのに驚いて話しかけると8才の時から運転していると聞いてダブルで驚き。

世界自転車旅行記(1)オーストラリア 木下滋雄
南オーストラリア、カンガルー島

そんな寄り道ばかりで、大陸南部の1100キロも町のないナラボー平原は強烈な向かい風の吹く冬になってしまい、もがくことになった。時速10キロくらいしか出ず、1日かかって100キロ位しか進まない。店が200キロおきくらいにしかないから、気が遠くなる。ほぼ中間くらいまで来たときに、あと20キロで店に着くところで嵐になり車に助けられ、少し風が弱まるというニュースを聞いてホッとしたり、キャンプ場では、この風の中を走っているのを見かけて是非声をかけたいと思ったという嬉しい食事の誘いを受けたりした。

そんな大陸横断を終え、次の目標は5大陸すべてを走ることに決めたのだった。

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◇

木下滋雄

木下滋雄

(きのした・しげお)

1964年横浜生まれ。フォト・サイクリスト。高校時代に自転車旅行と写真を開始し、30歳で五大陸走破を達成。これまでに60カ国延べ6万3千キロを走破している。現在はパラグライダーも楽しむ。ぺトラ建築設計一級建築士事務所主宰。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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