Skip to main content
2025年10月26日09時06分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

心に太陽を持て 佐々木満男

2018年10月12日18時25分 コラムニスト : 佐々木満男
  • ツイート
印刷
関連タグ:佐々木満男

「心に太陽を持て」

心に太陽を持て。
あらしが ふこうと、
ふぶきが こようと、
いつも、心に太陽を持て。

くちびるに歌を持て、
自分のくらしに、
苦労が絶えなかろうと、
いつも、くちびるに歌を持て。

苦しんでいる人、
なやんでいる人には、
こう、はげましてやろう。

「勇気を失うな。
くちびるに歌を持て。
心に太陽を持て。」

<ツェーザル・フライシュレン作(山本有三訳)、『心に太陽を持て』新潮文庫から抜粋>

「君、なんでそんなに明るく楽しそうなんだ?」。学生の頃、バイト先の同僚で、いつも歌をうたいながら仕事をしている男がいた。私はその頃、すべてが思い通りに行かず、将来に失望して落ち込んでいた。

「だって、この職場の機械の音がうるさいし、とても蒸し暑くて、歌でもうたわなければ気がめいってしまうからさ」。そう言って彼は、ドイツ語でベートーヴェンの交響曲第9番の「歓喜の歌」を繰り返しうたっていた。それを聞きながら私も気持ち良く仕事ができた。その後も落ち込んだときは、彼を思い出し、「歓喜の歌」を口ずさんで自分を励ました。

数年後のある日曜の朝、渋谷の街角でばったり彼と出会った。「なつかしいねぇ。今どうしてるの?」と聞くと、「いやあ、彼女には振られるし、会社は首になるし、ろくなことないよ。俺、もうだめだよ」とかなりしょげていた。

「だって、あの頃はバイト先で歌をうたってとても元気だったじゃないか。もうあの歌はうたわないの?」。「今、俺の心は真っ暗だ。とても歌なんかうたう気になれないよ」。「そうか、これから行く所があるんだけど、用事が済んだら一緒に昼飯でもしないか?」

彼は素直についてきた。行った先は私の教会だった。「なんだ、キリストの教会じゃないか、俺にはちょっと場違いだから帰るよ」としり込みしている彼を、「まあ、いいじゃないか」と半ば強引に連れ込んだ。

そこは大勢の外国人が礼拝している教会だった。私はクワイア(聖歌隊)のメンバーだったので、彼にガウンを着せて講壇の上のクワイアの私の隣に座らせた。生まれて初めて教会の門をくぐり、英語の讃美歌を持たされた彼は、大勢の外人教会員と向き合って目を白黒させていた。

礼拝が始まり、クワイアが立ち上がって、その日の讃美歌を歌い始めた。なんと、それはベートーヴェンの「歓喜の歌」であった。彼は思わず声を張り上げてうたっていた。礼拝が終わるとクワイアの全員が彼に握手を求めてきた。

「いやあ、あの時は講壇の上で一体どうなることかと、緊張のあまり冷や汗が出たよ。でも、勇気を出して久しぶりに大声でうたったら、心の中のもやもやが吹っ飛んでしまった。何か、明るい希望が出てきたよ」。一緒に昼食をした後、彼は私に感謝して帰っていった。

ツェーザル・フライシュレンはドイツの詩人である。第二次世界大戦に向かいつつあった暗い時代に、彼の作ったこの詩は、ドイツの多くの家庭の壁に聖書の句などと共にかけられていた。同じ時期に、日本の青少年のために山本有三が編集した「日本少国民文庫」の第12巻にこの詩の訳が掲載され、大ヒットした。

私は、暗い気分に落ち込んだときは、街を歩きながら口笛で賛美することにしている。そうすると心が明るくなってくる。今の時代でも、一番必要なのは「心に太陽を持つ」ことではないだろうか。

「わたしは、世の光です。わたしに従う者は、決してやみの中を歩むことがなく、いのちの光を持つのです」(ヨハネ8:12)

◇

佐々木満男

佐々木満男

(ささき・みつお)

弁護士。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL. M)。インターナショナルVIPクラブ東京大学顧問。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:佐々木満男
  • ツイート

関連記事

  • 障害を乗り越えて 佐々木満男

  • 闇の中に光を見る 佐々木満男

  • 生きる力、赦す力 佐々木満男

  • 待て、而して希望せよ! 佐々木満男

  • 寝ても覚めても 佐々木満男

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • 神の前に高ぶらないで生きよう 菅野直基

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • ワールドミッションレポート(10月26日):タンザニアのルオ族のために祈ろう

  • イラクで2つの歴史的教会が再開 「イスラム国」の支配から8年

  • ワールドミッションレポート(10月22日):ザンビア 信仰と知識のバランス

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 現代における「御言葉の飢饉」 法規制や不足で1億人のキリスト教徒が聖書入手できず

  • トルコ、5年余りで外国人キリスト教徒200人以上を国外追放 「国家安全保障」理由に

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • 冷めた心に注意しよう! 万代栄嗣

  • イラクで2つの歴史的教会が再開 「イスラム国」の支配から8年

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(233)宣教は主の備えから始まる 広田信也

  • 【インタビュー】ブトロス・マンスール世界福音同盟新総主事 「平和をつくる者、それが私の使命」

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.