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日々是ハレルヤ

日々是ハレルヤ(12)いちばん遅いトナカイが先頭なんです 横坂剛比古

2017年12月11日06時25分 コラムニスト : 横坂剛比古
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主の御名をあがめます。マロです。

アドヴェントも第2週が終わって、いよいよ再来週にはクリスマス、という時期になりました。年の瀬が迫って忙しくなってくる上に、たちの悪い風邪なんかも流行(はや)ったりしていますが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。僕は少し風邪気味で、鼻をかんでばっかりいるので、鼻が赤くなってしまいました。今日もゆるゆるまいります。お付き合いくださいませ。

さて。せっかく鼻も赤くなっていることですし、今日はクリスマスにちなんでトナカイのお話。「真っ赤なお鼻のトナカイさんはー♪」の歌は皆さまご存じだと思います。この同じ節のところを英語にすると「Rudolph the Red Nosed Reindeer♪」となります。すなわち、この赤鼻のトナカイさんの名前はルドルフというのです。

ところで、サンタクロースのソリを引っぱるトナカイは8頭で、その名前は、ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクセン、コメット、キューピッド、ドナー、ブリッツェンです。あれ?ルドルフがいませんね。そう、ルドルフは新入りの補欠扱いで、レギュラーメンバーではないのです。ですから日本語訳のあの歌でも、「真っ赤なお鼻のトナカイさんは、いつもみんなの笑い者」と始まりますよね。彼は新入りの補欠だったので自信もなく、いつもはじっこでシュンとしていたのでした。

しかし、歌にもある通り、ある年のクリスマスにサンタクロースが「暗い夜道はピカピカのお前の鼻が役に立つのさ」と、いじけていたルドルフを抜擢(ばってき)し、レギュラーメンバーの8頭のさらに前の先頭役に任命したのでした。そして、ルドルフはご存じの通り歌になり、世界中の人気者になりました。クリスマスのトナカイを描く子どもは、たいてい鼻を赤く描きます。他の8頭のトナカイはどれも鼻の赤くない普通のトナカイですから、これはルドルフを描いていることになるわけです。

ここにクリスマスの重要なメッセージがあります。聖書に「天の御国では、最も小さな者が最も大きな者にされる」と書いてありますが、そのことを象徴するのがこのルドルフの物語なのです。最も力のない、立場の弱い、笑い者であったルドルフが他の8頭の先導者となり、いちばんの人気者、クリスマスの象徴の1つとなりました。

これはイエス・キリストの暗示とも言えます。キリストは厩舎(きゅうしゃ)のわらの中という、これ以下はないほどの劣悪な環境で生まれました。その誕生を祝ったのも羊飼いたちです。当時の羊飼いというのは、社会の中で最も地位の低い職業でした。そして、イエスはヘロデ王に命を狙われてエジプトに亡命し、ナザレに帰った後も大工稼業ですから、決して身分が高かったとは言えません。今でこそ、宗教絵画などで美しくその姿が描かれていますが、聖書によると「彼には、私たちが見とれるような姿もなく、輝きもなく、私たちが慕うような見ばえもない」(イザヤ53:2、新改訳)とあるように、ルックス的にも優れていたとは言えなかったようです。そんなイエスが神の座に着くのですから、その生涯はこれ以上ない下克上物語だと言えます。

他にも聖書にはこのような下克上物語が溢(あふ)れています。イスラエル王国の最も偉大な王と言われるダビデも、もともとは羊飼いでした。しかも、その家でも末っ子で身体が小さかったために、親からもとるに足らない者として扱われていたほどでした。そのダビデが神様に大抜擢されて王になる物語が旧約聖書の「サムエル記」に書いてあります。他にもそんな話は本当にたくさんあります。

聖書の基本メッセージの1つがこの「下克上」なのです。それも、よく言われる下克上のように「自分の力で這(は)い上がる」のではなく、「神によって高く上げられる」タイプの下克上です。これらの下克上物語のすべてにおいて強調されているのは、「己の努力」ではなく「神の恩寵(おんちょう)」なのです。「すべてにおいて」です。己の力で神の恩寵を受けた人は、あの分厚い聖書の中で1人も出てこないのです。むしろ、己の努力で高く上がろうとした人物はすべて神に裁かれ、その身分を追われたりしています。「小さな者、弱い者こそ価値があり、高く上げられるのにふさわしい」というのが聖書のメッセージです。

世の中に生きていると、「強くなければ」「自分の力で這い上がらなくては」というプレッシャーに常にさらされているわけですが、せっかくのアドヴェント、そしてクリスマスですから、普段のプレッシャーを忘れて、「弱い者への祝福」を感じてみるのはいかがでしょうか。

周りを見回してみてください。クリスマスをいちばん楽しみにしているのは誰ですか。それは子どもたちではありませんか。子どもは、大人の保護なしには生きていけない弱い者です。聖書にあります。「天の御国に入るのは子どものような者たちである」と。

自分には価値がない、自分はとるに足りない者だ、と落ち込んでしまうことはありませんか。いいんです。そんな人をこそ、神様は愛してくださいます。強くなくていいんです。賢くなくていいんです。正しくなくていいんです。貧しくてもいいんです。孤独でもいいんです。

クリスマスに自分の弱さを受け入れ、祝福を受け入れ、そして間もなくやって来る新年を謙遜な自分として迎えることができたら、それがサンタクロースとルドルフからの何よりの贈り物ではないでしょうか。お金持ちの人なら、文字通り100万ドルのクリスマスプレゼントをもらう人もいるかもしれません。でも、世の中のどんな100万ドルよりも豊かで価値のあるプレゼントが、弱い人の上に無条件で与えられるのがクリスマスです。

あ、ちなみにルドルフが加入してからサンタクロースのソリは8頭立てではなく、9頭立てになりました。ルドルフ加入のせいで代わりにはじっこに追いやられたトナカイはいません。みんなが幸せ、ウィン・ウィンです。イスの数が決まっているのは人間社会の小さな枠内での話。神様の祝福に定員はありません。幸せのイスは、取り合わなくても、ちゃんと全員が座れるだけの数があるのです。それがクリスマスのメッセージです。だから安心して幸せに過ごしましょう。

それでは皆さま、よいクリスマスを。主にありて。マロでした。

◇

横坂剛比古

横坂剛比古

(よこさか・たけひこ)

1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒、バークリー音大CWP卒。作曲家、ベーシスト、行政書士、コラムニスト、WEBディレクターなどなど、神様の導くままに生きていたらムカデのように何足ものワラジを履くようになってしまったクリスチャン。上馬キリスト教会ツイッター「中の人・まじめ担当」。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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