Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
英語お宝情報

英語お宝情報(17)メリット・デメリットの意味が違う 木下和好

2017年11月28日16時31分 コラムニスト : 木下和好
  • ツイート
印刷
関連タグ:木下和好
英語お宝情報(1):スピーキング脳とリスニング脳

By Dr. K. Kinoshita(木下和好)
YouCanSpeak 開発者・同時通訳者
元NHK TV・ラジオ 英語教授

<merit の意味の和製化が通訳にも影響を与えた!>

私はある時、宣教師の英語でのメッセージを聞いていた。通訳者は場馴れした感じでスラスラと日本語に訳していた。でも、ある文章に来たとき、私はギョッとした。宣教師は “When we realize that we don’t have any merits before God…” と言ったのだが、通訳者はそれを「われわれは神の御前では何の益を得ることも無いことに気づいたとき・・・」と訳したのだ。この訳だと話の流れが突然変わってしまい、つじつまが合わなくなってしまうわけだが、メッセージはそのまま続き、全体の流れとしては素晴らしい内容で、聞いている人々に感動を与えるものとなった。

英語お宝情報(17)メリット・デメリットの意味が違う 木下和好

通訳者の日本語を通して話を聞いていた人たちの何人が、あの文章の訳が文脈的に少しおかしいと気付いたかは分からないが、私は “merit” の意味が和製化された影響が通訳者にまで及んでいたことに愕然(がくぜん)とした。“When we realize that we don’t have any merits before God…” の本当の意味は、「われわれは神の御前では、称賛に値するような特質を何も持ち合わせていないことに気付いたとき・・・」である。通訳者が “merits” に「利益」の概念を持ち込んでしまったことが間違いだった。

<和製英語のタイプ>

和製英語には次のような6つのタイプがある。

  1. 英語としてまったく使い道がない
  2. 日本語と英語の合成語
  3. 発音が本来の英語からかけ離れている
  4. 本来の英語の意味からずれているか、まったく異なる意味を持つ
  5. 品詞(動名詞とか過去分詞 etc)の使われ方が本来の英語とは異なる
  6. 元の英語と同じ意味であると勘違いされている和製英語

「メリット」「デメリット」は4と6のタイプになる。

<メリットの本当の意味>

日本ではメリットは「有利な点・利益」という意味で使われ、デメリットは「不利な点・損失」という意味で使われていて、個人的な会話だけでなく、新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどでも日常的にそういう意味でごく自然に使われている。そして、英語を知っているはずの人たちにまで、その影響が及ぶことがある。日本語がよくできるアメリカ人たちも、和製化された英語をそのまま使うことがよくある。彼らの場合は、英語と和製英語を使い分けているわけだが、英語を2重に覚えるという負荷がかかっている。

英語の “merit” は「自分にとって益になること」という意味ではなく、「称賛に値する特質・長所」という意味で使われる。同じように “demerit” は「自分にとって不利益になること」という意味ではなく、「不適切な、または未熟な特質・短所」という意味で使われる。でも日本式「メリット」の場合、“merit” の「長所」という意味が拡大解釈され、「自分にとって益になること」という意味に変化してしまった。同じように反対語の「デメリット」は、“demerit” の「短所」という概念が「自分にとって不利益になること」という概念に変化してしまった。

<メリット・デメリットを英語で言うと?>

このように「メリット」「デメリット」が英語の “merit” “demerit” の意味からそれてしまったので、英語を話すとき、日本式「メリット」「デメリット」をそのまま “merit” “demerit” で表現することは危険である。

日本式「メリット」は、英語では “advantage(利点)”や “benefits(利益)”などの単語で表現すると良い。また、日本式「デメリット」は英語では “disadvantage(不利)” や “loss(損失)” などが使われる。

英語お宝情報(17)メリット・デメリットの意味が違う 木下和好

では「メリット」「デメリット」を英語で表現したらどうなるかの例を幾つか見てみよう。

例1)「メリットとデメリットを検討する・比較する・天秤にかける」は英語では “consider / compare / weigh up the advantages and disadvantages.” となる。

例2)「その企画はメリットが多くデメリットが少ない」は、英語では “The plan has many advantages and few disadvantages.” となる。もし “The plan has many merits and few demerits.” と表現すると、「その企画は長所が多く短所が少ない」という意味になり、「利益・不利益」の概念が薄くなる。

例3)「彼の提案にはメリットが数多い」は英語では “There are numerous benefits to his proposal.” となる。

英語スピーキング上達プログラムはこちら。

<<前回へ     次回へ>>

◇

木下和好

木下和好

(きのした・かずよし)

1946年、静岡県生まれ。文学博士。東京基督教大学、ゴードン・コーウェル、カリフォルニア大学院に学ぶ。英会話学校、英語圏留学センター経営。逐次・同時両方向通訳者、同時通訳セミナー講師。NHKラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授。民放ラジオ番組「Dr. Kinoshitaの英語おもしろ豆辞典」担当。民放各局のTV番組にゲスト出演し、「Dr. Kinoshitaの究極英語習得法」を担当する。1991年1月「米国大統領朝食会」に招待される。雑誌等に英語関連記事を連載、著書20冊余り。

木下和好氏の書籍のご注文は、全国の書店、またはAmazonにて。

【公式】YouCanSpeak® 1977年から英語指導一筋・英語スピーキングに特化したオンラインプログラム

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:木下和好
  • ツイート

関連記事

  • 英語お宝情報(16)英語の環境は英語圏だけにあるのではない 木下和好

  • 英語お宝情報(15)インプットされた英語量以上に話すことはできない! 木下和好

  • 英語お宝情報(14)言葉による意思疎通は料理と皿の関係に類似・その1 木下和好

  • 英語お宝情報(13)英語環境が悪くても、英語を学ぶ方法はある 木下和好

  • 英語お宝情報(12)「クレーム」は「苦情」を意味しない! 木下和好

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月9日):カンボジア ポル・ポトの迫害を乗り越えた西チャム族のために祈ろう

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.