Skip to main content
2025年12月15日19時22分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
英語お宝情報

英語お宝情報(17)メリット・デメリットの意味が違う 木下和好

2017年11月28日16時31分 コラムニスト : 木下和好
  • ツイート
印刷
関連タグ:木下和好
英語お宝情報(1):スピーキング脳とリスニング脳

By Dr. K. Kinoshita(木下和好)
YouCanSpeak 開発者・同時通訳者
元NHK TV・ラジオ 英語教授

<merit の意味の和製化が通訳にも影響を与えた!>

私はある時、宣教師の英語でのメッセージを聞いていた。通訳者は場馴れした感じでスラスラと日本語に訳していた。でも、ある文章に来たとき、私はギョッとした。宣教師は “When we realize that we don’t have any merits before God…” と言ったのだが、通訳者はそれを「われわれは神の御前では何の益を得ることも無いことに気づいたとき・・・」と訳したのだ。この訳だと話の流れが突然変わってしまい、つじつまが合わなくなってしまうわけだが、メッセージはそのまま続き、全体の流れとしては素晴らしい内容で、聞いている人々に感動を与えるものとなった。

英語お宝情報(17)メリット・デメリットの意味が違う 木下和好

通訳者の日本語を通して話を聞いていた人たちの何人が、あの文章の訳が文脈的に少しおかしいと気付いたかは分からないが、私は “merit” の意味が和製化された影響が通訳者にまで及んでいたことに愕然(がくぜん)とした。“When we realize that we don’t have any merits before God…” の本当の意味は、「われわれは神の御前では、称賛に値するような特質を何も持ち合わせていないことに気付いたとき・・・」である。通訳者が “merits” に「利益」の概念を持ち込んでしまったことが間違いだった。

<和製英語のタイプ>

和製英語には次のような6つのタイプがある。

  1. 英語としてまったく使い道がない
  2. 日本語と英語の合成語
  3. 発音が本来の英語からかけ離れている
  4. 本来の英語の意味からずれているか、まったく異なる意味を持つ
  5. 品詞(動名詞とか過去分詞 etc)の使われ方が本来の英語とは異なる
  6. 元の英語と同じ意味であると勘違いされている和製英語

「メリット」「デメリット」は4と6のタイプになる。

<メリットの本当の意味>

日本ではメリットは「有利な点・利益」という意味で使われ、デメリットは「不利な点・損失」という意味で使われていて、個人的な会話だけでなく、新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどでも日常的にそういう意味でごく自然に使われている。そして、英語を知っているはずの人たちにまで、その影響が及ぶことがある。日本語がよくできるアメリカ人たちも、和製化された英語をそのまま使うことがよくある。彼らの場合は、英語と和製英語を使い分けているわけだが、英語を2重に覚えるという負荷がかかっている。

英語の “merit” は「自分にとって益になること」という意味ではなく、「称賛に値する特質・長所」という意味で使われる。同じように “demerit” は「自分にとって不利益になること」という意味ではなく、「不適切な、または未熟な特質・短所」という意味で使われる。でも日本式「メリット」の場合、“merit” の「長所」という意味が拡大解釈され、「自分にとって益になること」という意味に変化してしまった。同じように反対語の「デメリット」は、“demerit” の「短所」という概念が「自分にとって不利益になること」という概念に変化してしまった。

<メリット・デメリットを英語で言うと?>

このように「メリット」「デメリット」が英語の “merit” “demerit” の意味からそれてしまったので、英語を話すとき、日本式「メリット」「デメリット」をそのまま “merit” “demerit” で表現することは危険である。

日本式「メリット」は、英語では “advantage(利点)”や “benefits(利益)”などの単語で表現すると良い。また、日本式「デメリット」は英語では “disadvantage(不利)” や “loss(損失)” などが使われる。

英語お宝情報(17)メリット・デメリットの意味が違う 木下和好

では「メリット」「デメリット」を英語で表現したらどうなるかの例を幾つか見てみよう。

例1)「メリットとデメリットを検討する・比較する・天秤にかける」は英語では “consider / compare / weigh up the advantages and disadvantages.” となる。

例2)「その企画はメリットが多くデメリットが少ない」は、英語では “The plan has many advantages and few disadvantages.” となる。もし “The plan has many merits and few demerits.” と表現すると、「その企画は長所が多く短所が少ない」という意味になり、「利益・不利益」の概念が薄くなる。

例3)「彼の提案にはメリットが数多い」は英語では “There are numerous benefits to his proposal.” となる。

英語スピーキング上達プログラムはこちら。

<<前回へ     次回へ>>

◇

木下和好

木下和好

(きのした・かずよし)

1946年、静岡県生まれ。文学博士。東京基督教大学、ゴードン・コーウェル、カリフォルニア大学院に学ぶ。英会話学校、英語圏留学センター経営。逐次・同時両方向通訳者、同時通訳セミナー講師。NHKラジオ・TV「Dr. Kinoshitaのおもしろ英語塾」教授。民放ラジオ番組「Dr. Kinoshitaの英語おもしろ豆辞典」担当。民放各局のTV番組にゲスト出演し、「Dr. Kinoshitaの究極英語習得法」を担当する。1991年1月「米国大統領朝食会」に招待される。雑誌等に英語関連記事を連載、著書20冊余り。

木下和好氏の書籍のご注文は、全国の書店、またはAmazonにて。

【公式】YouCanSpeak® 1977年から英語指導一筋・英語スピーキングに特化したオンラインプログラム

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:木下和好
  • ツイート

関連記事

  • 英語お宝情報(16)英語の環境は英語圏だけにあるのではない 木下和好

  • 英語お宝情報(15)インプットされた英語量以上に話すことはできない! 木下和好

  • 英語お宝情報(14)言葉による意思疎通は料理と皿の関係に類似・その1 木下和好

  • 英語お宝情報(13)英語環境が悪くても、英語を学ぶ方法はある 木下和好

  • 英語お宝情報(12)「クレーム」は「苦情」を意味しない! 木下和好

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 英聖公会の聖職者ら約700人がカトリックに、この30年余りで 女性司祭導入後に急増

  • ワールドミッションレポート(12月15日):ガザ 憎しみの英才教育―ハマス創設者の娘が語る真実(2)

  • 綱渡りのような人生 菅野直基

  • 聖なる励まし 穂森幸一

  • ワールドミッションレポート(12月14日):ガザ 憎しみの英才教育―ハマス創設者の娘が語る真実(1)

  • キリストの死によって与えられる新しいいのち 万代栄嗣

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(237)聖霊による傾聴活動は日本社会を覚醒する(後編) 広田信也

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(34)教会も、町も生まれ変わる

  • 花嫁(39)真昼の花嫁 星野ひかり

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも

  • 【書評】鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史―古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 旧統一協会の田中富広会長、道義的責任など理由に辞任 「謝罪の意を込めおわび」

  • 南・東南アジア各国で洪水・土砂崩れ、1700以上人が死亡 キリスト教団体が緊急支援

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(34)教会も、町も生まれ変わる

  • 希望に生きる 佐々木満男

  • 元阪神マートンさんが来日ツアー「クリスマスの贈り物」 関西学院大でトークイベントも

  • 映画「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」 「信仰と抵抗」の生涯描く

  • 2025年に最も人気のあった聖句はイザヤ書41章10節 この6年で4回目

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 日本聖書協会が恒例のクリスマス礼拝、聖書普及事業150年を感謝しコンサートも

  • 英国で「路傍伝道者憲章」 相次ぐ街頭説教中の逮捕受け

  • 京都ノートルダム女子大学、次期学長に酒井久美子氏 学生募集停止の来年4月から

  • 【書評】鶴見太郎著『ユダヤ人の歴史―古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』

  • ニカイア公会議1700周年を記念、開催の地で一致求め祈る 教皇や全地総主教らが参加

  • 東洋英和女学院大学、次期学長に藁谷友紀氏

編集部のおすすめ

  • 「神の霊によって、主はこの国を造り替えられる」 日本リバイバル同盟が「祈りの祭典」

  • 15人の演者でマルコ福音書を再現、観客をイエスの物語に引き込む「マルコドラマ」

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.