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異端・カルトシリーズ

ゴールデンウイーク特別企画:異端・カルトとどう向き合っていけばいいのか(2)

2017年5月6日07時00分
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関連タグ:異端カルト妹尾光樹趙鏞基(チョー・ヨンギ)汝矣島(ヨイド)純福音教会

昨日に引き続き、2人の牧師による異端・カルトについての対談をお届けする。1人は、純福音成田教会(千葉県富里市)の妹尾光樹(せのお・みつき)牧師。韓国の情報に明るく、信徒や求道者から異端やカルトについての相談を受けることもある。A牧師は10代の頃、ある異端に属した経験があり、この問題について深い理解を持っているが、今回は所属教団での立場上、匿名を条件に対談に応じてくれた。2日目は、正統なキリスト教会のカルト化という問題について語り合われた。

――とても伝道的で勢いがあったのに、だんだんカルト化していった教会についてはどう思われますか。

A:サタンが人の弱みにつけ込むといったことがあると思います。例えば、牧師や神父が教会を「支配したい」という感情にサタンが働くと、暴力事件や性暴力といった事件が起き、カルト化していくのではないでしょうか。牧師にとって信徒が従順であることは、気持ちがよく、やりやすいのかもしれません。でも、これではいけないと思うのです。従順であるべきなのは、私たちの神様に対してだけですよね。

ところで第二次世界大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)が日本の軍国主義についての報告書で、日本のことを”Religious Cult”(宗教的カルト)と表現しています。つまり、天皇中心の軍国主義国家は、国家神道という宗教と結びついた「カルト」であったというのです。天皇という「英雄」を軍部が祭り上げて、国民を強制的に天皇崇拝へと導いていった構図は、「支配」というキーワードを軸に考えるなら、いわゆるカルト宗教がもたらす問題と何ら変わりありません。軍国主義時代の話を聞くと、暴力事件は日常茶飯事でしたよね。だから、教会のカルト化を考えるとき、それは何も教会だけの問題ではなく、人間が本来的に持っている本能というか、罪の問題であると言わざるを得ないんです。

妹尾:カルト化する教会は、日本でも韓国でも共通した道をたどっているように思えます。牧会において、パワーハラスメントという、間違った方法で指導する牧師もいます。そして、その結果、必ず起こってくるのがセクハラやモラハラ、そして金銭の問題ですね。神学的に外れているわけではないけれども、牧会者や組織の誤ったやり方でカルトとなってしまった教会もあります。韓国の場合、男性は軍隊も経験し、儒教文化もありますから、縦社会を築き上げて、力で押さえつけるといったこともあるので、カルト化してしまうケースも多いと聞きます。怖いのは、本人たちはそれがイエス様のためだと思っていることです。人を集めるためには手段を選ばないという考えです。

日本で成長していたある韓国系の教会も、組織の中でリーダーは、集会などに人を連れていかなければならないノルマのようなものがあり、例えば早天祈祷会などの場合、早朝から家の前で待っていて、時間になっても出てこないと、ドアをドンドンとたたくなどして、引きずってでも連れていくという強硬な手段を取っていたと聞いています。また物品で釣るなど、とにかく人を教会へ連れていくというやり方をしていたようですね。確かに集会には多くの人が集いましたが、牧師の問題が露呈すると、集まっていた人たちは皆、散らされてしまいました。人集めをしていたリーダーも、救われた喜びからではなく、指導者を恐れる恐怖からそれをしていたと考えられます。

私たちも気を付けなければならないのは、「教会成長」の目標をどこに置くかです。教会成長=信徒の数ということだけになってしまうと、このように強引なことをして、束縛してでも教会に人を連れてくるといったことが起きてきます。もちろん、数という面は無視できません。大事です。しかし、その手段として、暴言や暴力であったり、ものを与えたり、反論もできないように服従させたりと、不健全な人間関係を結ぶことによって成り立っている組織は、それがカルトの素地(そじ)になるのではないでしょうか。教会の中で、いま言ったような考えを持つ人がリーダーになったりすると、そのグループは徐々にカルト化していってしまう危険性がありますね。

A:「成長」とか「繁栄」という言葉を、教会は全否定することは決してできません。キリストの大宣教命令(マタイ28:19~20)は、世界中に福音が広がるというご命令だったのですから。しかし、ある特定の人物、つまりそれを宗教的に導こうとする人々が、「成長」とか「繁栄」という出来事によって特別視されるようなことがあるとすれば、それは明らかにカルト化の道を歩んでいると言ってもおかしくありません。そういう意味では、牧師をはじめとする教役者という立場にある人たちは、自分自身がカルト化しやすいポジションにいるということを痛いほどに自覚しなければならない。もちろん、自分もですが・・・。私が神学生時代、「お金と異性には気を付けなさい」という先輩牧師の話を何度も聞いたことがあります。「牧師の誘惑なのだから」と。それがお題目のように唱えられているのもいかがなものかと思ったこともありましたが、それだけ牧師は弱い存在なのだということを牧師生活の中でつくづく感じています。常に、神様のもとに生かされているという謙虚さが求められているのではないでしょうか。

――妹尾先生が仕えられたヨイド教会のチョー・ヨンギ(趙鏞基)先生は、支配的でも強制的でもなかったのですね。

妹尾:私は40年この教団にいて、チョー先生を間近で見てきた1人ですが、とても紳士的な方ですよ。会って話してみるとよく分かると思います。育った時代は決して豊かではなかったそうですが、人々に愛されて育ってこられた方というふうにお見受けします。

戦前に米国アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団の宣教師が韓国に入ってきたとき、まだ時が満ちていなかったのか、長老教会が主な教会であった時代に、ペンテコステ信仰は異端視され、その活動は限られ、多くの実を結ぶことができなかったといいます。しかし、1950年代、韓国に住んでいた1人の肺結核の青年が救われました。この青年こそチョー先生です。ここから世界一のヨイド教会が生まれてくるのですね。そしてそれは、韓国のキリスト教会が変わっていく大きな起点となる出来事でもあったわけです。米国アッセンブリーの朝鮮半島における成功は何かと言ったら、チョー青年を救いに導いたことだといわれているほどです。

ヨイド教会が世界一の教会になったのは、すべては聖霊の力だと言わざるを得ません。教会員は皆、とても献身的です。強制されてではなく、救いの喜びに満ちあふれ、聖霊の力に押し出されて伝道し、人々をキリストのもとに導いたのです。誰もチョー先生に強制されて動いているということはなかったでしょうし、私が韓国で教区長をやっている間も、1度もそういったことを耳にしたことはありませんでした。もしそこにパワハラやモラハラがあったとしたら、すでに世界からヨイド教会はなくなっていたと思います。異端やカルトには手厳しい韓国教会の中にあって、現に生き残って成長し続けているのですから。

ただ私たち人間は、いつも弱さや誘惑にさらされています。支配欲であったり、権力であったり、ありとあらゆる誘惑があるわけです。特に男性には野心や野望という欲望があります。そこにサタンが働くと、カルト化してしまうのでしょうね。聖霊によらなければならないと強く思います。

――教会がカルト化しないためには何が必要でしょうか。

A:今年は宗教改革500周年ですが、500年前、マルティン・ルターが強調したかったのは、特定の人物の暴挙に対する「否」でした。人の言うことを鵜呑(うの)みにするのではなく、自分の目で見、耳で聞き、頭で考えて検証する。そのためにルターは自国語で聖書を読めるように翻訳し、平易な言葉で翻訳したのです。この姿勢こそ、カルト対策の一番重要なことであると思います。自分自身で検証する、確かめる、判断する。これ以外によい方法はないと私は断言します。宗教改革500周年という記念すべき時に、このことを再度強調し、考えるべきなのではないでしょうか。

妹尾:それから、互いに検証し、チェックし合う機能が必要です。それは教会内でもそうですし、教団として、またキリスト教界としての検証が必要なのです。私たちは罪人ですから、自分勝手に自分の都合のいいようにいろいろ判断してしまうこともありますから。それが神様にあって正しいのか、外部から見てもらうことが必要だと思います。

ヨイド教会も一時は韓国内外から異端扱いされ、その説教の一言一句を取り上げられて、批判にさらされたこともありました。そこで純福音教会では、まず内部機関として「神学研究所」を作り、何が批判され、何が理解されていないのか、自分たちの信仰を吟味し、ペンテコステ神学を研究する機関を運営してきました。異端とされた経緯から、それをバネに神学的な裏打ちする作業をして、より強固な教会へと発展してきたので、大きく道を外れることなく今まで歩んでこられたのだと思います。その後、チョー牧師を異端としていた韓国の一部保守団体は、異端指定を撤回しています。

また韓国には、教団や協議会などが運営するキリスト教の異端やカルトに関する諮問機関があります。そういう機関が、カルト・異端と疑われる教会や牧師を見つけると、時間をかけて研究し、何が間違っているのかを正します。その後、異端とされた牧師を審問会に呼んで、「あなたの教会はこういうところが問題だとされるが、いったいどうなっているのか」と質問します。もしこの諮問会の質問を拒否して自分たちを正しいとするなら、「異端の疑いがある」という判定をし、「異端疑非」とされます。そして諮問に応じ、自分たちの教えが間違っていたと認め、改めた牧師や教会には、ある一定の期間を置いて状況を見た後、異端解除の宣言をします。

――諮問機関のようなものは、日本にはないのでしょうか。

妹尾:各教団でもそれぞれが部署を置いたりしているようですが、協議会のようなレベルではないと思います。あっても拘束力がありません。日本のいいところでもあり、悪いところでもあるのですが、お互い過度な干渉はしないという暗黙の了解があるように思えます。ですから、個々の教会がそれぞれ活動をしていて、その働きがカルト化していても、誰もそれを指摘し、話し合いを持ったりするということはしていないという感じですね。しかし、無干渉である日本のキリスト教会の体質というのはある意味、非常に危ない。だからこそ、そのカルト化した教会にとどまり続けたり、傷ついたまま教会から離れたりする人もいるわけです。しかし、そんな気付きをしている人がその中にいて、どこか別の相談できる、助けてくれるところが必要だとも思います。

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■ 異端・カルトとどう向き合っていけばいいのか:(1)(2)(3)

関連タグ:異端カルト妹尾光樹趙鏞基(チョー・ヨンギ)汝矣島(ヨイド)純福音教会
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