Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
聖山アトス巡礼紀行クリスマス

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人

2016年12月24日21時51分 コラムニスト : 中西裕人
  • ツイート
印刷
関連タグ:中西裕人正教会日本正教会(日本ハリストス正教会)ギリシャギリシャ正教会アトス

2015年大晦日、私は3度目のアトスを目指した。目的は、降誕祭、つまりクリスマスの取材のためである。

この時点で、2014年9月、2015年6月と過去2回アトスを訪れていたが、どちらも季節は夏で、大変過ごしやすい時期だった。今回は初の冬ということで、防寒着などの装備が多く大変荷物がかさばり、苦労したことを思い出す。

ギリシャ自体もとても寒く、テッサロニキ空港も閑散としていた。ウラノーポリに向かうバスターミナルも閑散としており、完全にオフシーズンである。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人
バスターミナルで修道士がチケットを買う

そのバスの途中で、1月1日の朝日を見ることになった。バスのカーテンがいたずらして、光が差し込んだ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人

アトスは、ユリウス暦を使用し続け、俗世とは13日のずれがある。つまり、年を越した1月7日が降誕祭、いわゆるクリスマスに当たる日となる。隔週配信をさせていただいているが、次回は1月7日を予定しており、まさにその時がアトスの降誕祭の真っ只中であると思うと、不思議な気分になる。

1月6日のクリスマスを迎える前は、数カ所の修道院を周り、取材を続けた。その様子は、1月7日以降に順を追って配信させていただく。

1月6日(アトスでは12月24日)、シモノスペトラ修道院を目指すために、ダフニ港へ向かった。以前は、シモノスペトラ修道院へは船でしか行けず、下船後300メートルもの山道を登らなくては行くことができなかったが、最近は道もでき、修道院からダフニ港に往復してくれるバスが配備されたことが、前回訪れたときに分かった。ダフニでしばらく待つと、やはりそのバスが到着した。

その運転手は、以前世話になったA修道士。シモノスペトラ修道院で降誕祭を迎えたいと交渉した。すると、私に任せてくださいと、普段は予約や事前連絡を入れないと乗せてくれないらしいバスに、快く乗せてくれたのだ。

しばらくするとあちらこちらから、冬の数少ない巡礼者たちが船を降り、集まり出した。親しげにA修道士と抱き合う。

「お久しぶりです。よく来られましたね」

話を聞いてみると、ここで降誕祭を毎年迎える約束をしているようで、中には、なんと数人の子どもたちも、親と共にこの地を訪れているという。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人
冬は天候も不順になる

バスが出発し、次第にシモノスペトラ修道院が近づくにつれ、アトス山も顔を出す。夏のカラッとした天候とは打って変わり、湿気の含んだ体の芯まで冷え込む、凍てつく寒さを感じさせる。雲も多く、どんより薄暗く次第に闇に変わっていく。冬の日の入りは早く、闇夜の時間が長いのも、この地域の特徴だ。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人
シモノスペトラ修道院

修道院に到着すると、すでに昨日からこの日を待つ巡礼者がおり、100人ほどになろうかというくらいごった返していた。修道院下のケリに住む修道士たちも集まり、総勢200人を超えるくらいに感じた。

また、この日は、このシモノスペトラ修道院の聖人の祭日とも重なり、誰もが今日この日を迎えられることへの喜びを隠しきれない表情で、聖堂や修道院のあちらこちらが賑わっていた。

ついにシマンドロが鳴り響く。修道士と巡礼者が主聖堂の周りに集まり出した。十字形の聖堂の両翼に聖歌隊が並ぶ。ろうそくに火を灯し、準備が進められる。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人

その聖歌隊の間には、なんと先ほどバスに一緒に乗ってきた子どもたちが混じっている。修道士たちも、子どもたちを大歓迎で招き入れ、最前列を用意するほどであった。

シモノスペトラ修道院の主聖堂で神に仕える修道士たちに混じり、ともにこの時間を過ごせるという子どもたちの喜びに溢れた表情は忘れることができない。彼らは自分の街の教会で日々のお祈りに参加し、聖歌をしっかり覚えてくる。神に一番近い場所で修道士に囲まれ、共に聖歌を口ずさむということは、どんな贈り物よりも喜びになるであろう。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人

聖歌隊の歌が始まった。子どもたちの声変わりしてない高い声が修道士たちの低音の声と混じり、なんとも気持ち良く、そして、遠くどこまでも、神の元へきっと聞こえているのだろうと感じさせる。突き抜けた子どもたちの歌声が聖堂内に響く。その美しく澄んだ歌声に、僕はただただ、圧倒され、聞き入るだけであった。

総主教が聖堂に招かれ、いよいよ始まりである。

聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人
聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(18)アトスの降誕祭1:子どもたちとの約束 中西裕人

次回予告(1月7日配信予定)

1月7日(1月6日深夜)同日、まさに降誕祭を迎えたその日に後半をお送りします。
良いクリスマスをお過ごしください! お楽しみに。

<<前回へ     次回へ>>

◇

中西裕人

中西裕人

(なかにし・ひろひと)

写真家。1979年生まれ。東京都杉並区出身。日本大学文理学部史学科卒。外苑スタジオ勤務後、雑誌「いきいき」(現「ハルメク」)専属フォトグラファーを経て独立、雑誌、広告、webを中心に活動中。2014年に洗礼を受ける。父は日本ハリストス正教会司祭であり、年に数回共にアトスを訪れ修道士の生活などに密着した取材を続けている。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:中西裕人正教会日本正教会(日本ハリストス正教会)ギリシャギリシャ正教会アトス
  • ツイート

関連記事

  • コラム「アトス巡礼紀行」連載中の中西裕人さん、「ナショナルジオグラフィック」12月号で特集掲載

  • 聖山アトス巡礼紀行番外編:ブルガリア巡礼紀行(1)ブルガリア正教会 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(17)記憶~アトスの巡礼者たち 中西裕人

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り―(特別編3)修道院の生活、食事と斎 司祭・パワェル中西裕一

  • 聖山アトス巡礼紀行―アトスの修道士と祈り(16)ディオニシウ修道院~巡礼者たちを照らす夕日 中西裕人

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(224)音楽が支える聖霊による祈り 広田信也

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.