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「山の日」制定を記念 「日本近代登山の父」宣教師ウォルター・ウェストンの手記、松本市などが初刊行

2016年8月11日13時31分
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「山の日」制定を記念 「日本近代登山の父」宣教師ウォルター・ウェストンの手記、松本市などが初刊行+
『ウェストンが残した「クライマーズ・ブック」』(写真:松本市山岳観光課提供)

今年から「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日として、8月11日が国民の祝日「山の日」となった。国民の休日が新しく制定されるのは、前回の海の日(1996年施行)以来で、これにより国民の休日は年間で16日になる。山の日の第1回記念全国大会が開催される長野県松本市は山の日制定に合わせて、日本近代登山の父と呼ばれる英宣教師ウォルター・ウェストン(1861~1940)が残した、外国人たちの日本アルプス登山手記『KAMIKOCHI ONSENBA CLIMBERS'BOOK』を関係機関と協力して翻訳・編集、7月28日、『ウェストンが残した「クライマーズ・ブック」』として発刊した。

ウェストンは、日本アルプスを海外に紹介し、日本山岳会の設立を進めるなど、日本の近代登山の発展に貢献した人物で、長野県西部の上高地には、その功績をたたえたレリーフがあり、毎年6月には「ウェストン祭」も開催されている。

『KAMIKOCHI ONSENBA CLIMBERS' BOOK』は1914年、ウェストンが最後の北アルプス登山のために上高地温泉に宿泊した際、懇意にしていた温泉宿の主人・加藤惣吉氏に託した1冊のノートが始まり。ノート巻頭にウェストン自らの文字で、「上高地温泉宿に滞在する欧米人登山者に、そのルートや時間、天候などの詳細を手短に記入してもらい、後の安全な登山に利用してもらうことを願って」と記されている通り、第2次世界大戦を挟んで、上高地の温泉宿を訪れた外国人らの手で書き継がれてきた。現在アルピコグループ(長野県松本市)が所有し、上高地ルミエスタホテル内で保管するこのノートは、これまで登山家のごく一部にはその存在が知られていたが、その中身については一般にほとんど知られることがなかった。

日本アルプスの自然に魅せられ、地元に生きる人々との交流を生んだウェストン。その思いに触れ、呼び掛けに応えた欧米人登山客の目に、スポーツ、行楽を目的とした近代登山の黎明(れいめい)を迎えた当時の槍・穂高の山々はどう映っていたのか、戦後にかけてどのような人々が訪れ、足跡を残していったのか――松本市は昨年9月、「海外からの登山家により、上高地の登山史を記す大変重要な資料であり、先人たちが育ててきた登山の歴史と文化を通じ、『安全な登山』『山の恵みの豊かさ』『次世代へつないでいく山岳文化』など、クライマーズ・ブックを通じ、国内外に向け発信していくことは、岳都・松本として意義深い」と、このノートにあらためて注目。刊行会を発足し、関係機関と協力しながら、山の日の発刊を目指してプロジェクトを進めてきた。

刊行会を主導した同市山岳観光課は刊行に当たって、「ウェストンが離日してから100年余りが経過した今、このノートを残したウェストンの思いを、さらにこの先の100年に引き継ぎ、山を愛する人々の輪が国境を越えて広がっていくことを祈念する」としている。

ウェストンは、英ダービー市出身、ケンブリッジ大学を卒業、リドレー・ホール神学校で英国国教会の聖職について学び、1888年に宣教師として初来日した。宣教師であると同時に、欧州のアルプスに登る登山家でもあったウェストンは、日本でも飛騨山脈(北アルプス)や赤石山脈(南アルプス)、富士山など各地の山々に登った。上高地周辺の山でいえば、92年に槍ヶ岳(標高3180メートル)に登頂、翌年には、地元の猟師らの案内で、外国人初として前穂高岳(標高3190メートル)に登頂している。

英国帰国後の1896年に、日本での経験を『日本アルプスの登山と探検』という1冊の本にまとめて出版。「日本アルプス」という呼称は別の英国人が名付け親だが、ウェストンが初めて単行本の表題に使用したことで、日本国内外に広く知れ渡ることになった。登山に関する記録が軸になっているのはもちろんだが、日本アルプス周辺に住む日本人の習俗や信仰、迷信についても(誇張されて書かれてはいるものの)書き残されているのが興味深い。

特に、それまでの日本では、山に登るという行為は、山岳信仰に基づく巡礼か、鉱物を掘るためのものであった。ウェストンも行く先々で「苦労してまでなぜ山に登るのか」といぶかしげな表情をされたそうだが、そうした現地の人々との交流が、日本人にレジャーとしての登山への気付きを与えていったことがうかがえ、この書物は日本登山史上、最も重要な位置を占める文献、日本近代登山を推進し育て上げる大きな役割を担ってきたと高く評価されている。

宣教師らしく、日本各地で出会ったキリスト者との交流の様子も散りばめられている。富山県ではある日曜日、民家から歌声が聞こえてきたので心惹かれて尋ねると、キリスト教徒の小さなグループの本部で、外国の助けなしに日本の奥深くのここかしこにまでキリスト教が入り込んでいることに感動を覚えたこと、長野県では、親しくなった村の巡査がキリスト教徒で、近所に50人ほどのキリスト教徒がいることを教えてくれたことなどが記録され、松本にいた日本人牧師・覚前政蔵と「ささやかな意義深い礼拝」をささげたことなどが記されている。

さらに、続編の『日本アルプス再訪』では、日本と古代ギリシャが非常に似通っていると考察し、「日本民族は自由を強く愛する心、誇り高い同族意識が他の民族より明確」であると述べるなど、当時の外国人宣教師の目に日本人がどのように映っていたのかを計り知る材料となる記述を数多く残した人物でもあるといえる。

『ウェストンが残した「クライマーズ・ブック」』は、A5判・172ページ。3500部作製され、「山の日」記念大会の記念品として配布、同市内小中学校・高校へ配布されるほか、市立博物館や長野県内書店で1620円で販売。また、第1回「山の日」記念全国大会関連行事として、特別展示「ウェストンが残した『クライマーズ・ブック』」が松本市立博物館の常設展示室で、9月4日(日)まで開催される。

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