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福音の回復

福音の回復(7)補完機能 三谷和司

2016年4月13日17時16分 コラムニスト : 三谷和司
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関連タグ:三谷和司

「序」
3. 惑わしの仕組み

(3)補完機能

イエスは、私たちが当たり前のように積み上げてきた「この世の心づかい」と「富の惑わし」という「経験」が御言葉をふさぐと言われた。「また、いばらの中に蒔かれるとは、みことばを聞くが、この世の心づかいと富の惑わしとがみことばをふさぐため、実を結ばない人のことです」(マタイ13:22)。

私たちの「経験」が「○」という「神の言葉」に対し、それは「×」だとささやいてくるので御言葉がふさがれ、「神の言葉」が食べられない。その結果、甚大な被害が発生する。

今日、世界で起きているさまざまな争い、さまざまな不道徳、怒りや敵意、これら全ては「神の言葉」が食べられないことに起因する。しかし、「○」という「神の言葉」に対し、それを「×」だとするささやきは自らの「経験」から来るので、人は惑わされていることに全く気付かないのである。

これが、「惑わしの仕組み」の恐ろしさである。では、なぜ「経験」は「×」だとささやくのだろうか。そのからくりはどうなっているのだろう。

実は、人の脳には「補完機能」がある。「補完機能」とは、脳が積み上げてきた「経験」を使って、物事の意味を補完する働きである。脳は目や耳などから入ってくる情報に対し、積み上げてきた「経験」を使って、「それはこういう意味だよ」と理解を助ける働きをする。

これが脳の「補完機能」である。この機能こそ、「経験」がささやくからくりである。では、この機能を実際に体験してみよう。

下の図を見てほしい。左側の絵は平面に見えるだろう。しかし、それに幾つかの線を加えた右側の絵はどうだろうか。もう平面には見えなくなる。平面であった絵が、立体に見えるはずだ。これをしているのが、脳の「補完機能」である。

福音の回復(7)補完機能 三谷和司

平面の図に線を少し加えただけで、平面が立体に見えてしまう。「○」が「×」になってしまうのである。それは、脳がこれまで積み上げてきた経験から、「この線の形なら立体だ」と意味を補完し、脳の中に立体を描かせるからだ。

ということは、こうした線の形が立体であることを経験していない人には、脳は立体を描けないことになる。実際、そうした経験をしたことのない幼子には、この図はただの平面にしか見えないという。これが、積み上げてきた経験を使って行われる脳の「補完機能」であり、人はこの機能に惑わされてしまう。

このように、脳の「補完機能」は、積み上げてきた「経験」を使って意味を補完してくるため、先に見た平面図のように人は惑わされても気付かない。これが、「神の言葉」という情報に対しても起きている。脳は積み上げてきた「経験」を使い、「神の言葉」の意味を補完してくるのである。

ならば、脳の「補完機能」が問題なのだろうか。これが人を惑わす張本人で、人に罪を犯させているのだろうか。そうではない。この機能は生きていく上でなくてはならないものであり、それがないと実際の生活はままならなくなる。

本当の問題は「補完機能」ではなく、「補完機能」で使われている「経験」にこそある。その「経験」が御心に反するものであったから、「神の言葉」が御心とは異なる意味に補完されてしまうのである。

考えてみてほしい。人の積み上げてきた「この世の心づかい」という経験を。それは、一見すると、人を愛する思いのようだが、実際は人から良く思われ、人から愛されようとする思いであり、「人を愛しなさい」という御心に反している。

「富の惑わし」という経験はどうだろう。それは、神ではなく富を信頼しようとする思いであり、これも「神を信頼せよ」という御心に反している。

だから当然、そうした「経験」は、「神の言葉」に対して間違った意味を補完してしまう。このことを図で説明しよう。下の図を見てほしい。左の図は平行線に見えるはずだ。ところが、それに斜め線を付け加えた右の図は、もう二度と平行線には見えなくなる。

福音の回復(7)補完機能 三谷和司

この斜め線こそ、御心に反する「経験」に当たる。「神の言葉」である平行線に対し、御心に反する「経験」が斜め線となり、もう平行には見えなくさせてしまう。それにより、人は「神の言葉」が食べられなくなり、罪を犯してしまうのである。

例えば、神は、「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」(イザヤ43:4)と言われる。しかし、人から良く思われ愛されようとしてきた「この世の心づかい」という「経験」は、「自分が高価であるはずはない」と斜め線を入れてくる。「この世の心づかい」は、「行いを頑張らなければ愛されるはずはない」とささやいてくる。

すると、この「神の言葉」が食べられなくなり、パリサイ人のように律法の行いで神からの義を得ようとする。こうして、神の思いに逆らった生き方を目指すようになり、パリサイ人のように人をさばく罪を犯しても全く気付かなくなる。

これが「惑わしの仕組み」である。それは、見た目には脳による「補完機能」ではあるが、この仕組みを実際に牛耳っているのは御心に反する「経験」にほかならない。人の積み上げてきた「経験」が御心に反するものであったがために、脳は誤った意味を補完するのであって、「補完機能」が悪いわけでは決してない。

さて、こうした「惑わしの仕組み」が分かると、一つの疑問が湧いてくる。それは、神に似せて造られたはずの人が、一体どうして御心に反する「経験」を積み上げてきたのか、という疑問である。では、次にその疑問を解いてみよう。

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◇

三谷和司

三谷和司

(みたに・かずし)

神木(しぼく)イエス・キリスト教会主任牧師。ノア・ミュージック・ミニストリー代表。1956年生まれ。1980年、関西学院大学神学部卒業。1983年、米国の神学校「Christ For The Nations Institute」卒業。1983年、川崎の実家にて開拓伝道開始。1984年、川崎市に「宮前チャペル」献堂。1985年、ノア・ミュージック・ミニストリー開始。1993年、静岡県に「掛川チャペル」献堂。2004年、横浜市に「青葉チャペル」献堂。著書に『賛美の回復』(1994年、キリスト新聞社)、その他、キリスト新聞、雑誌『恵みの雨』などで連載記事。

新しい時代にあった日本人のための賛美を手掛け、オリジナルの賛美CDを数多く発表している。発表された賛美はすべて著作権法に基づき、SGM(Sharing Gospel Music)に指定されているので、キリスト教教化の目的のためなら誰もが自由に使用できる。

■ 神木イエス・キリスト教会ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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