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福音の回復

福音の回復(4)この世の心づかい 三谷和司

2016年3月2日15時59分 コラムニスト : 三谷和司
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「序」
2. うちなる敵

(2)この世の心づかい

私たちの中に、「神の言葉」をふさぐ敵がいる。イエスはその敵のことを、「この世の心づかい」と「富の惑わし」と言われた(マタイ13:22)。しかし、「富の惑わし」は納得できても、「この世の心づかい」に対しては、そう簡単に納得するわけにはいかないだろう。というのも、「この世の心づかい」とは、そもそも「人のことを思う」ことであり、それは良いこととされてきたからだ。

聖書にも、人を愛せよという教えがある。そうしたことから、「この世の心づかい」が「神の言葉」をふさぐ「敵」だと言われても、素直には受け入れられないのである。そこで、イエスが「神の言葉」をふさぐ敵の正体を言われた他の聖書箇所も見てみることにしよう。それを見ると、「この世の心づかい」が「神の言葉」をふさぐ「敵」であることに納得がいく。

ある時からイエスは、これからご自分に起こる多くの苦しみと、殺されて3日目によみがえることを弟子たちに示し始められた。大切な「神の言葉」を彼らに告げられたのである。しかし、それを聞いたペテロは、イエスを引き寄せ、「主よ。神の御恵みがありますように。そんなことが、あなたに起こるはずはありません」(マタイ16:22)といさめ、「神の言葉」をふさいでしまった。それに対して、イエスは次のように言われた。

「しかし、イエスは振り向いて、ペテロに言われた。『下がれ。サタン。あなたはわたしの邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている』」(マタイ16:23)

イエスは、「神の言葉」をふさいだペテロを厳しく叱られ、彼の中に潜んでいた「神の言葉」をふさぐ敵の正体を明らかにされた。それは、神のことを思わないで、「人のことを思う」気持ちだと。すなわち、「人のことを思う」という「この世の心づかい」が、「神の言葉」をふさぐ「敵」だと言われたのである。では、この場合の「この世の心づかい」とは、一体どういうものだったのだろう。

人から良く思われようとする「この世の心づかい」の手段は、大きく分けて二つのパターンがある。一つは、良く思われようと、相手の考えに自分の考えを合わせようとするパターンだ。これは、相手の持つ「常識」を共有しようとすることを意味する。人はよく相づちを打つが、それがこのパターンであり、人から良く思われるための基本となる。つまり、この世の「常識」を何よりも優先させることで、人から良く思われようとする。

もう一つは、良く思われようとする相手の期待に、頑張って応えようとするパターンだ。これには努力を必要とするが、期待に応えられればより一層、相手から良く思われる。このように、人から良く思われようとする「この世の心づかい」には二つのパターンがある。「常識」を優先しようとするパターンと、相手の期待に応えようとするパターンである。では、この場合のペテロはどちらだったのだろう。

ペテロはここで、「そんなことが、あなたに起こるはずはありません」(マタイ16:22)と言っている。この言葉から、彼は「常識」に立っていることが分かる。なぜなら、「常識」に立つなら、死んだ人がよみがえるなどあり得ないからだ。ペテロは人から良く思われようとする「この世の心づかい」から、すなわち「人のことを思う」気持ちから「常識」を優先させ、「神の言葉」をふさいでしまったのである。

それゆえイエスは、「あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている」と言われた。私たちも「人のことを思う」気持ちから「常識」を優先させてしまうので、困難にぶつかったとき、神が助けてくれるという「神の言葉」が信じられずにつぶやいてしまう。イエスが言われたように、「この世の心づかい」から「神の言葉」はふさがれてしまう。

ただし、このことは「常識」が悪いと言っているのではない。聖書に、「ユダヤ人にも、ギリシヤ人にも、神の教会にも、つまずきを与えないようにしなさい」(Ⅰコリント10:32)とあるように、つまずきを与えないために、この世の「常識」を持つことは間違いではない。

「常識」自体に問題があるわけではなく、「常識」を優先させ、「神の言葉」を素直に信じようとしないことに問題がある。優先すべきは「神の言葉」であり、「常識」ではない。「神の言葉」を否定するような「常識」は、決して受け入れてはならないのである。例えば、神を否定する「進化論」は、決して受け入れてはならない。ではもう一つ、イエスが「神の言葉」をふさぐ敵の正体について語られた聖書箇所を見てみよう。

イエスがある村に入ると、マルタは喜んでイエスを家に迎えた。マルタにはマリヤという妹がいた。マリヤは、イエスの接待もせず、ただ「神の言葉」を熱心に聞いた。それに対しマルタは、イエスを熱心に接待しもてなした。マルタは、接待に対する気遣いから、「神の言葉」を聞くことができなかった。

そして、ついにマルタは、マリヤが何の接待もしないことに腹を立て、イエスに、マリヤに手伝うよう叱ってくださいと訴えた。マリヤの訴えは、確かにこの世の常識に立てば正しかった。しかし、イエスは次のように言われた。

「マルタ、マルタ。あなたは、いろいろなことを心配して、気を使っています。しかし、どうしても必要なことはわずかです。いや、一つだけです。マリヤはその良いほうを選んだのです。彼女からそれを取り上げてはいけません」(ルカ10:41~42)

イエスは、この世の常識に反する行動を取ったマリヤを叱らなかった。逆に、マルタに対し、いろいろなことを心配して、「気を使っています」と注意された。そしてイエスは、マリヤは「神の言葉」を聞くという、最も良い選択をしたのだと言い、マルタの気遣いが、「神の言葉」をふさいでしまったことの問題を指摘された。このマルタの気遣いこそ、人から良く思われようとする典型的な「この世の心づかい」である。イエスはここで、「この世の心づかい」が「神の言葉」をふさぐと言われたのである。

ちなみに、イエスが「神の言葉」をふさぐ敵だと言われた、「この世の心づかい」の「心づかい」と訳されているギリシャ語は、「メリムナ」[μέριμνα]である。そして、イエスが「神の言葉」をふさぐ敵だとマルタに注意された、「気を使っています」と訳されているギリシャ語は、「メリムナオー」[μεριμνάω]という動詞で、先の「メリムナ」を語源としている。つまり、イエスは一貫して、人に対する「メリムナ」、すなわち人に気を使う「この世の心づかい」が、「神の言葉」をふさぐ敵であることを教えておられる。

このように、「この世の心づかい」は、「神の言葉」を食べさせない敵の正体で間違いない。普段当たり前のようにしている人に対する「心づかい」が、「神の言葉」をふさいでいるのである。そのことは、私たち自身を見ても確認できる。例えば、私たちは家族や友達に「神の言葉」である福音を語ることができるだろうか。多くの人は困難を覚えるだろう。

それは、福音を語れば嫌われるのではないかと恐れるからだ。そうした恐れは、人から良く思われようと、「この世の心づかい」に生きていることの証拠である。そのこと一つ取ってみても、人から良く思われようと「この世の心づかい」に生きることは、まことに「神の言葉」をふさいでしまう「敵」であることが分かる。

すると、人は思う。人のことを気遣う「この世の心づかい」という行為は悪なのだろうかと。人に施しをするという親切な行為は間違いなのだろうかと。そうではない。そうした人を愛する行為は大いにすべきであり、行為自体に問題があるわけではない。

そこに、自分がほめられたいという思いが混入してしまうことが問題なのである。そうしたことからイエスは、「だから、施しをするときには、人にほめられたくて会堂や通りで施しをする偽善者たちのように、自分の前でラッパを吹いてはいけません」(マタイ6:2)と言われた。つまり、自分が良く思われようとしない「この世の心づかい」であれば、何ら問題ないということだ。

しかし、残念ながら、私たちのする「この世の心づかい」には、自分がほめられたいという思いが混入してしまう。それゆえイエスは、「この世の心づかい」が御言葉をふさぐと言われたのである(マタイ13:22)。すなわち、「この世の心づかい」は、私たちに住みついている「うちなる敵」にほかならない。では、その「うちなる敵」は、一体どのような被害をもたらすのだろう。どのようにして、人を惑わすのだろう。次に、そうした事柄を見てみることにしよう。

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◇

三谷和司

三谷和司

(みたに・かずし)

神木(しぼく)イエス・キリスト教会主任牧師。ノア・ミュージック・ミニストリー代表。1956年生まれ。1980年、関西学院大学神学部卒業。1983年、米国の神学校「Christ For The Nations Institute」卒業。1983年、川崎の実家にて開拓伝道開始。1984年、川崎市に「宮前チャペル」献堂。1985年、ノア・ミュージック・ミニストリー開始。1993年、静岡県に「掛川チャペル」献堂。2004年、横浜市に「青葉チャペル」献堂。著書に『賛美の回復』(1994年、キリスト新聞社)、その他、キリスト新聞、雑誌『恵みの雨』などで連載記事。

新しい時代にあった日本人のための賛美を手掛け、オリジナルの賛美CDを数多く発表している。発表された賛美はすべて著作権法に基づき、SGM(Sharing Gospel Music)に指定されているので、キリスト教教化の目的のためなら誰もが自由に使用できる。

■ 神木イエス・キリスト教会ホームページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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