キリシタン大名・高山右近と京都伏見 「信仰の小道」継承の月桂冠、ウェブサイト公開

2015年11月18日19時27分 印刷
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月桂冠に受け継がれてきた高山右近ゆかりの小道。幅2・4メートル、奥行き8・4メートルで、右近はここを通って何度も伏見教会へ通った。現在は整備され、敷石が置かれている。(写真:月桂冠提供)

京都市伏見区に本社を置く酒造会社「月桂冠」は12日、「キリシタン大名・高山右近と京都伏見」と題するウェブサイト(日本語版と英語版)を公開した。今年没後400年となる高山右近と京都伏見との関わりを掘り下げ、ウェブサイトで紹介することで、歴史散策や観光で訪れる人たちの楽しみを増やしてもらうことが目的だ。

1637(寛永14)年創業の同社は、豊臣時代から徳川時代にかけての伏見城下町を描いた古絵図を所有している。京都聖母女学院短期大学名誉教授・三俣俊二氏の著書によると、本社の南側にあったとされる高山右近の武家屋敷は、04(慶長9)年からあったイエズス会の伏見教会だったと推測されている。伏見教会は14(慶長19)年に禁教令により破壊されたが、西側から教会へ入り込む小道が、同社の敷地として受け継がれてきたことをあらためて確認したという。

小道は、城下町図に描かれた通路に呼応する形で、月桂冠大倉記念館駐車場の北東端に現存する。同社はこれまでに、小道跡に踏石を敷くなどの整備を行い、右近ゆかりの新たな史跡として紹介してきた。この小道については、室町期の後崇光太上天皇の御陵(現在の宮内庁「伏見松林院陵」)の敷地に直結していたことが判明している。同社は、江戸時代初期には伏見教会への小道として、明治期以降には御陵への参道として機能したことにより、当時の形を保って区画が維持され、今日まで残ったものと推測する。

キリシタン大名・高山右近と京都伏見 「信仰の小道」継承の月桂冠、ウェブサイト公開
豊臣時代から徳川時代にかけての伏見城下町を描いた古絵図。中央に「高山右近」と記載されている所はイエズス会の伏見教会だったと推測されている。(写真:月桂冠提供)

今回新たに立ち上げたウェブサイトには、「キリシタン大名・高山右近と京都伏見」「高山右近ゆかりの伏見教会」「現在に引き継がれた『信仰の小道』」「京都伏見に残るキリシタンの足跡」の4つの項目が掲載されている。

これまで京都伏見が、右近ゆかりの地として取り上げられることは少なかった。しかし史料からは、右近の足跡が京都伏見に刻まれていることが分かる。近々、カトリック教会から聖者に次ぐ位の「福者」に認定される見通しの右近に注目が集まる今、同社では、右近が通った伏見教会への小道がひっそり受け継がれてきたことを、広く紹介していきたいとしている。

ウェブサイト「キリシタン大名・高山右近と京都伏見」はこちら

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