クリスチャン憲法学者、深瀬忠一・北大名誉教授が召天

2015年10月5日19時04分 印刷
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深瀬忠一氏(2014年5月、札幌市内で撮影)

北海道大学名誉教授(憲法学)で札幌独立キリスト教会(札幌市)の執事を務めた深瀬忠一氏が5日、召天した。同教会が本紙に電話で語った。88歳。葬儀の日程は未定。北海道新聞(電子版)によると、同日午前、病気のため同市内の病院で死去したという。

1927年高知県出身。陸軍士官学校、旧制第一高等学校、東京大学法学部卒。戦後日本憲法学の第一人者である宮沢俊義・東京大法学部教授の下で研究に従事。64年から90年まで北海道大学法学部教授を務めたほか、77年から78年までパリ大学客員教授として日本国憲法に関する講義を行った。自衛隊の合憲性が争点となった恵庭事件や長沼事件の裁判にも関わった。

編著書に、『平和憲法の創造的展開―総合的平和保障の憲法学的研究』(87年)、『恒久世界平和のために―日本国憲法からの提言』(98年)、『平和憲法の確保と新生』(2008年)など多数。著書『戦争放棄と平和的生存権』(87年)は、日本平和学会編『平和を考えるための100冊+α』(14年)で、その100冊のうちの1冊に選ばれた。また、樋口陽一・東北大学名誉教授とのフランス語による共著書『Le Constitutionalisme et ses Problèmes au Japon: une approche comparative』などもある。

キリスト教に関するものでは、『平和憲法を守るキリスト者―恵庭事件における証し』(68年)、『平和の憲法と福音』(90年)、『平和憲法を守りひろめる―北海道キリスト者平和の会の証し』(01年)などがある。

昨年5月には、札幌市内で本紙とのインタビューに応じ、自身のこれまでの半生、また信仰や思想、学問、教育、そして実践としての自衛隊に関する憲法訴訟との関わりを振り返った。その中で深瀬氏は、札幌のキリスト教の精神、とりわけ内村鑑三の非戦・軍備撤廃主義の影響を非常に強く受けたと語るとともに、安倍政権の「積極的平和主義」について、結局は「破滅的軍拡主義と呼ぶべきだ」と強く批判。「今や世界の趨(すう)勢は国家の安全保障から人間の安全保障へ」と移ってきていると指摘し、「平和的生存権を侵すことは許されない。平和憲法がコモンセンスになると信じて努めている」と語っていた。

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