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エゼキエル書講解説教(3−3) 渡辺信夫牧師

2014年7月11日10時16分 コラムニスト : 渡辺信夫
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渡辺信夫牧師+
渡辺信夫牧師

しかし、「あなたが悪人を戒めて、その道から離れさせるように語らなかったら、悪人は自分の罪によって死ぬ。しかしわたしはその血を、あなたの手に求める」。滅ぶべき者が滅んだのであって、自分には責任がないと思ってはならない。見守る者が責任を果たさなかったために生じた破滅について、見守る者は責任を負わなければならない。警告すれば人に嫌われるが、警告しなければ神に罰せられる。

新約の民の群れの中で牧師が負う任務はこれである。牧師が御言葉を語っているつもりでいても、御言葉が聞く人の魂の奥まで達せず、悔い改めが起こらないなら、その人に御言葉が語られたことにはならない。キリストの教会に属すると言っていても、本当の悔い改めをしないなら、その人は狭き門から救いに入る人でなかったのだ。だが、その滅びの責任は悔い改めを促さなかった牧師に問われるのである。

悔い改めを迫ったけれども、その人が聞かないで、うるさいことを言われないで済む教会に移ってしまうならば、その時は責任を免れるかも知れない。しかし、抜け道があることを知りながら、抜け道に逃げるのを許したのは真実ではないであろう。要するに、罪の赦しを得させる悔い改めが宣べ伝えられねばならない。悔い改めがお話や解説に終わってはならない。エゼキエルに語られたことは現実性を持っている。

次に、我々がこの日本の国の中で見守る者としての務めを果たしているかどうかの検討も大事である。52年前まで続いたあの侵略戦争の中で、キリスト者は見守る者としての警告を語ったであろうか。日本の滅亡を黙視したのではないか。語っても聞いてもらえないから言わない、あるいは語ることによって引き起こされる迫害が恐ろしいという理由で沈黙したのではなかったか。迫害を招くだけで警告の効果はないとの予想は正しかったであろう。しかし、責任はないのか。

戦争中のことだけではない。戦後の日本はある面ではもっと悪くなった。それでもキリスト者らは沈黙を続けているではないか。人から嫌われることは言いたくない、どうせ聞いてくれないのだから、というだけの理由で沈黙して良いのであろうか。その責任はどうなるかを考えないのであろうか。戦後発展したと言われた日本は今、崩壊に差しかかっている。神はその崩壊の責任を我々に問いたもうのではないのか。

こうしてエゼキエルの預言者活動が始まった。「立って、平野に出て行きなさい」。出て行くとは家から出ることであろう。平野が彼の語る場所である。そこで不可解なことが起こる。エゼキエルは語ることができなくされる。先ず、霊は「行って、あなたの家にこもっていなさい」と言われる。次に「彼らはあなたの上になわをかけ、それであなたを縛り、あなたを民の中に行かせないようにする」と言われる。次に、「わたしはあなたの舌を上あごにつかせ、あなたを口のきけない人にして、彼らを戒めることができないようにする」と言われる。預言できなくされたのである。4章4節に左を下にして寝ることが命じられ、これがイスラエルの罰を表すと言われる。象徴的行為で期間は390日と定められる。これは預言者が恥をさらして、身をもって神の罰を預言したことである。それについては4章でもう一度学ぶ。

24章27節に「その日あなたは、そののがれてきた者に向かって口を開き、語り、もはや沈黙しない」とあるが、この時エゼキエルの沈黙が解かれるのであろうか。逃れてきた者とはエルサレムの陥落の中から逃れてバビロンに来たという意味である。ところが、33章22節に「その人がわたしのもとに来たころ、主はわたしの口を開かれた。わたしの口が開けたので、もはやわたしは沈黙しなかった」とある。24章のことは第9年であり、33章のことは第12年である。この第何年というのは1章2節にエホヤキン王の捕え移された第5年とあったその数え方によるのであろう。沈黙が解かれた日が食い違うし、沈黙させられる日が長すぎるのではないか。

そうではなく沈黙が解かれるのは27節に「わたしがあなたと語るとき」と言われる時である。神の言葉がエゼキエルに臨むのである。そして預言者は語る。聞く者は聞く。拒む者は拒む。我々は聞く者なのだ。

(1997年11月23日、日本キリスト教会東京告白教会にて)

■ エゼキエル書講解説教(3):(1)(2)(3)

◇

渡辺信夫(わたなべ・のぶお)

1923年大阪府生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。文学博士(京都大学)。1943年、学徒出陣で敗戦まで海軍服役。1949年、伝道者となる。1958年、東京都世田谷区で開拓伝道を開始。日本キリスト教会東京告白教会を建設。2011年5月まで日本キリスト教会東京告白教会牧師。以後、日本キリスト教会牧師として諸教会に奉仕。

著書に『教会論入門』『教会が教会であるために』(新教出版社)、『カルヴァンの教会論』(カルヴァン研究所)、『アジア伝道史』(いのちのことば社)他。訳書にカルヴァン『キリスト教綱要』『ローマ書註解』『創世記註解』、ニーゼル『教会の改革と形成』『カルヴァンの神学』(新教出版社)、レオナール『プロテスタントの歴史』(白水社)他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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