キリスト教学校教育同盟が調査、教員に心因的支障事例「ある」 小は35%、中高は58%

2014年4月7日11時08分 記者 : 内田周作 印刷
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(写真:AJARI)

キリスト教学校教育同盟(東京都新宿区)は、学校業務上で心の疲れや孤独を感じる教職員が増えていることなどから、加盟するキリスト教主義学校に、教職員の心のケアに関する現状や対策を尋ねるアンケートを実施。その結果を、同団体が発行する月刊紙『キリスト教学校教育』(3月号)で発表した。

アンケートの回答は、加盟校の約半数にあたる70校(小:17校、中高:53校)から得られた。過去3年間に教職員の業務上での心因的な支障事例が「ある」と回答した小学校は17校中6校(35.3%)、中高は53校中31校(58.5%)で、「ない」と回答した小学校は同11校(64.7%)、中高は同22校(41.5%)。中高でより多い結果となっった。

教職員の業務上での心因的な支障事例としては、▼学校運営等で自信喪失になり休職、管理職からの注意に落ち込んで病気休暇、▼不登校につき保護者との対応でストレスがたまり精神科で治療(以上、小学校)、▼初年度に心身のバランスを崩した、▼学校崩壊による心身症、▼指導に悩み、ストレス、不眠等。生徒や保護者からの風当たりが強くなり、休職へと至った、▼新任教員が多忙さで心身のバランスを崩し、医師の判断で休職。残業をしないように管理職や学年主任から声がけをしたが本人からの申し出はなく、しかしその中で悪化していった(以上、中高)、といった報告があった。

具体的な対応、支援としては、▼「チームで指導し、全体で育てる」をモットーに、問題を担任1人で抱え込まないよう、学年として、また学校として指導に当たるようにしている、▼管理職・チャプレン・養護教諭から組織されている「サポートチーム」が相談に応じ、必要に応じて、スクールカウンセラーや学院の公的医療機関と連携をとれるようにしている(以上、小学校)、▼初任者は孤独感やストレスを感じるので「初任者研修委員会」を発足させ、1学期−生徒との対応の仕方、保護者との対応・心構え等、2学期−授業力の向上、3学期−次年度の担任力・学級経営力を身につけることを主として研修を行っている、▼校内ケアチーム(管理職・保健室・カウンセラー・生徒指導部長・衛生管理者)を立ち上げ対応に務めている、▼理事会に担当者を置き、主治医からの意見聴取、リハビリ出勤等必要な対応をとるようにしている、▼管理職を除く職員によるパワハラ相談担当者(男女1名)がいる(以上、中高)、などがあった。

一方、キリスト教学校教育同盟に求める支援、対策としては、▼各学校が独自に契約し学校カウンセラーを雇用することは決して容易ではない。地域の学校同士、あるいは医療機関等にカウンセラー派遣のネットワークがあればありがたい(以上、小学校)、▼特に長期や期間が決定できない場合の代替教員の確保に苦労している、▼公立校ではそして気に対応方法が確立しており、私学の遅れが大変気になっている、▼教育現場の事情に明るい心療内科、精神科医、臨床心理士、コンサルタント等のリストを作成してほしい、▼現状と近い状況の中で分かち合える希望の学校との連携、コミュニケーションの場を設けてほしい、▼巡回相談会や対応マニュアルなどがあればよい、▼休職することをためらわずに済む(給与面等)制度の推奨があればよいのではないか(以上、中高)、などの意見や要望が出された。

キリスト教学校教育同盟は、「昨今、学校業務の上で心の疲れや孤独を感じる教職員が増え、その支援対策については一校の枠を超えているのが現状」と、教職員の心のケアについての現状を伝える。その上で、「地区によっては学校間の連携・ネットワークを活かし、様々な模索を行っているところもありますが、この問題については教育同盟全体で受け止めてく必要があります」としている。

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