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使徒の働き味読・身読の手引き

使徒の働き味読・身読の手引き(68) 宮村武夫牧師

2013年12月4日15時21分 コラムニスト : 宮村武夫
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宮村武夫牧師+

私のいのちは
使徒の働き20章22節~24節

[1]序

今回も、パウロがエペソ教会の長老たちに語る宣教のことばに心と耳を傾けます。前回は20章18節から21節を見、エペソ宣教において、「神に対する悔い改めと、私たちの主イエスに対する信仰とをはっきりと主張した」とパウロが強調している事実を確認しました。

このように過去の事柄に言及した後、22節では、「いま私は」とエルサレムに向かい旅路を急ぐパウロ自身の現在の姿に焦点を向け、「心を縛られて、エルサレムに上る途中です」と言明しています。

この「心を縛られて」との表現は、19章21節の「パウロは御霊の示しにより、マケドニヤとアカヤを通ったあとでエルサレムに行くことにした」などで明らかなように、聖霊ご自身の導きにより自分の計画と行動を進めているとパウロが深く自覚していた事実を示しています。

パウロが使命に生きる姿を通し、私たちもそれぞれ生かされている限り委ねられている自分のいのちをどのように生きるのか、また必ず直面する死をどのように迎えるべきか思い巡らし、キリスト者・教会として歩みを整えられたいと願います。

[2]私のいのちは-生かされている限り-

(1)明確な使命観
22~24節は、パウロが明確な使命観に立ち生きている事実を明示します。「主イエスから受けた、神の恵みの福音をあかしする任務を果たす」生き方を、「自分の走るべき行程(こうてい)を走り尽くし」と、明確な目標を目指し一心に走り続ける姿として描きます。自分の人生には、神から与えられた目標(使命)がある。生かされている限り死の瞬間まで、この目標を目指し一生懸命走り続けるのです。

このような明確な使命観に立つ生き方について、パウロはピリピ人への手紙3章13、14節、「兄弟たちよ。私は、自分はすでに捕らえたなどと考えてはいません。ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、キリスト・イエスにおいて上に召してくださる神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです」でもはっきりと語っています。

またパウロは生涯の終わりに臨み、「私が世を去る時はすでに来ました。私は勇敢に戦い、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました」(Ⅱテモテ4章6、7節)と。私たちは、パウロの壮烈な生き方に、ただただ圧倒されてしまいます。

しかしただ圧倒されるだけでなく、私たちなりに「私のいのち」について考え、はっきりした理解を持つべきです。そのためには、まず単純明快な事実をしっかり心に刻むべきです。私の人生は無目的・無意味なものではない。「私のいのち」を存在させてくださる主なる神は計画を持ち、確かな意図・目的に従い私を創造なさった。私だけでなく、一人一人がそれぞれ固有なその人なりの目的と賜物を与えられ、生かされているのです。

この点ついては、少し長くなりますが、ローマ人への手紙12章4~8節を味読します。

「一つのからだには多くの器官があって、すべての器官が同じ働きはしないのと同じように、大ぜいいる私たちも、キリストにあって一つのからだであり、ひとりひとり互いに器官なのです。私たちは、与えられた恵みに従って、異なった賜物を持っているので、もしそれが預言であれば、その信仰に応じて預言しなさい。奉仕であれば奉仕し、教える人であれば教えなさい。勧めをする人であれば勧め、分け与える人は惜しまずに分け与え、指導する人は熱心に指導し、慈善を行う人は喜んでそれをしなさい」

そうです。私のような者にも、主なる神は私なりの使命を与え、「私のいのち」を生かしていてくださる。この一事を、今回、互いに噛みしめ味わいたいのです。

(2)分からないこと、分かること
では明快な使命観に立つパウロは、すべてのことを見通し、何もかも知り抜きエルサレムへ向かい進むのでしょうか。

そうではないのです。「そこで私にどんなことが起こるのかわかりません」(22節)と、パウロは率直に自分の無知を認めています。

それでは、パウロは何も分からないのでしょうか。そうでもないのです。エルサレムで「なわめと苦しみ」が自分を待つとはっきり教えられ、承知しているのです。使命が果たされるのは、苦しみを通し、戦いを経てであることをパウロは熟知しているのです(ピリピ1章29節参照)。

果たすべき使命を与えられている。この確信に立つ歩みにおいても、何もかも自明であるとは限らないのです。

アブラハムと同じく、「どこに行くのかを知らないで出て行く」(ヘブル11章8節)経験も、時としてはするのです。進むべき道程のすべてを知り抜いているかどうかは決定的な問題ではないのです。

いずれにしても、苦しみを通して使命を果たし進むのです。使命は十字架です。主イエスご自身が生涯を通し明らかに実証なさっているように、十字架は苦しみです。十字架の道は苦しみの道です。十字架の苦しみ抜きに、使命を果たし得ないのです。

[3]私のいのちは-生死を越えて-

パウロは明確な使命観に立っています。確かに、今後の進むべき道について、今の時点ですべてを知り尽くしているわけではありません。しかしその現実の中で苦しみながらでも使命を果たして行く覚悟をしています。パウロのいのち、生活・生涯は、何と意味深く、張りのあるものでしょうか。

しかし、「私のいのちは少しも惜しいとは思いません」とパウロは断じ、自分のいのちを絶対化せず、いのちよりも大切なものが何かを悟っているのです。自分のいのちより大切なもの。それは、パウロにとって、自分に与えられている使命です。

より正確には、自分に使命を与えてくださるお方を自分のいのちよりも大切にしている。このお方が大切であると見なしておられるものを、自らも大切にし、そのために「私のいのち」を献げていると言うべきです。

自分が生きるか死ぬか、それがすべてではないのです。

「生きるにも死ぬにも私の身によって、キリストがあがめられること」(ピリピ1章20節)、この一事をパウロは願い求めているのです。

結局、自分のいのち、自分のことは思い煩う(わずらう)必要はないのです。主イエスの約束を信頼し(ロ-マ8章32節、「私たちすべてのために、ご自分の御子をさえ惜しまずに死に渡された方が、どうして、御子といっしょにすべてのものを、私たちに恵んでくださらないことがありましょう」)、これ程まで心配し導いてくださるお方に一切を委ね、生きるも死ぬも、与えられている使命を果たすように心を尽くすのです。

[4]結び

今回、私たち一人一人が「私のいのち」について考え、自らの死生観を確認する必要があります。

私が生かされている限り、必ず主なる神から委ねられている使命・目的がある。私がそれを実感できるかどうかは本当の問題ではない。人々が私についてどのように評価するか、それによっても根本的には左右されない。一人一人が父なる神から使命を与えられており、それを成し遂げて行く尊い義務(義なる務め)を委ねられていると聖書は明らかに教えています。

そして使命を果たす道は、十字架を負い苦しみの経験を通してなのです。このように尊い「私のいのち」。しかも「私のいのち」を中心に考えてはいけないのです。「私のいのち」の源であるお方が、私のような者を生かし使命を与えていてくださるのです。それ故、「私のいのち」を献げ、使命を果たすため進む。主イエスのおことば通り、パウロは「私のいのち」を見ています。私たちも同じ道を進むべきです。

「自分のいのちを自分のものとした者はそれを失い、わたしのために自分のいのちを失った者は、それを自分のものとします」(マタイ10章39節)。確かに、「いのちは宝」です。しかし問題は、その宝であるいのちを誰に献げるかです。どのように宝であるいのちを生き、どのように死ぬかです。

◇

宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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