24日講談社より発売されたスティーブ・ジョブズ氏の伝記「スティーブ・ジョブズ(著者:ウォルター・アイザックソン氏、日本語訳:井口耕二氏)」の著者ウォルター・アイザックソン氏が23日の米CBS「60ミニッツ」でのインタビューで、5日に死去したアップル共同創業者スティーブ・ジョブズ氏が自身の死が近づくにつれて神を信じることと宗教に関する葛藤に直面していたことを明らかにした。24日、米クリスチャンポスト(CP)が報じた。
アイザックソン氏によると、仏教徒であると自称していたジョブズ氏は、死に至る数か月間において、神の存在と人生の意味について深く模索し始めるようになっていたという。
アイザックソン氏は「ある日ジョブズ氏は裏庭に座り、神について話し始められたことがあったのを覚えています。ジョブズ氏は『ときどき、神を信じるんだ。しかし信じないときもある。多分半分は信じて半分は信じていないのだと思う。自分ががんになってから、このことについてもっと深く考えるようになってきたんだ。そしてもっと神を信じる時間が長くなっていることに気付いたんだ。多分その理由は、自分が死んだ後の世界があることを信じたいと思うからだと思う。つまりもし死んだら、その後全てのこと、これまで自分が積み重ねてきた知識の全てがただ無になるというわけではないと思うんだ。そのようなものはどうにかして死んだ後も残っているだろう―そうさ。生と死というのは、オンとオフで切り替わるスイッチのようなものだと思うこともあるんだ。クリックすると、死んでしまう―だからアップルの製品にはオン・オフで切り替わるスイッチをつけたいと思わないんだ』と話されていました」と番組内のインタビューで明らかにした。
ジョブズ氏はアイザックソン氏と自身の伝記を作成する話し合いをしている最中に、自分自身の存在意義についても疑問を感じていることを伝え、「ひとりで生まれてきたのだから、死ぬ時もひとりで死ぬだろう。そのときに問題となることは何だろうか?私が死んで周りが問題と思うのは、『スティーブ』という人間が失われたということだろうか?そのことに何の意味もないのではないだろうか」と述べていたという。
ジョブズ氏は5日に56歳の若さで死去した。生涯に置いてアップル製品の「iPod」「iPhone」「iPad」やオンライン「iTunesストア」などデジタルの世界を革命するアイデアによる製品・サービスを展開してきた。個人用ノートパソコンの市場進出に初めて成功した人物であり、ピクサーを資産価値数十億ドル規模の大企業へと成長させ、「ファインディングニモ」「トイ・ストーリー」「モンスターズ」などのヒット作品を世に送り出したことにも貢献した。
*米CBS「60ミニッツ」でのアイザックソン氏へのインタビュー番組はYouTubeで閲覧可能となっています(英語)。
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