ベリーズは中央アメリカの東端に位置し、カリブ海に面した国である。北はメキシコ、西と南はグアテマラに接しており、かつては英領ホンジュラスと呼ばれていた。1981年に英国から独立し、現在も英連邦に属している。
人口は約40万人と少なく、英語を公用語とする中米唯一の国でもある。一方で、多くの国民はスペイン語やクレオール語、マヤ語など複数の言語を使用しており、文化的・民族的にも多様だ。
ベリーズの住民の大多数はキリスト教徒で、歴史的にカトリックが多数派を占めてきたが、20世紀後半以降、ペンテコステ派を中心とした福音派の勢力が急速に台頭してきた。ところが、定期的に教会に通う者は全人口のわずか10%程度にとどまっており、信仰は形骸化している。
こうした状況の中、福音派教会はベリーズ社会に対し、霊的覚醒と悔い改めを呼びかけ続けている。異教や相容れないオカルトが混ぜ物のように福音の純粋性を毀損しているのだ。真の福音が人々の心に届くためには、悪いパン種は取り除かれなければならない。
例えば、スペイン語を話す移民の中には、キリスト教の真理に土着的な迷信を混合してしまう者も少なくない。また、マヤ系の人々は伝統宗教とキリスト教の信仰を併存させており、霊的混乱が見られる。さらに、アフリカ系先住民であるガリフナの間では、黒魔術がキリスト教信仰と混在する場合もある。
このような宗教的混在と霊的無関心の中で、福音派は今後も文化に根ざした宣教戦略と聖霊による働きを必要としている。正しい教理と愛に基づく関係構築を通して、混乱した信仰を正し、真理への確信を人々のうちに育てる必要がある。ベリーズのリバイバルと霊的刷新のために祈っていただきたい。
■ ベリーズの宗教人口
プロテスタント 24・7%
カトリック 56・9%
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