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花嫁

花嫁(8)愛の深みを 星野ひかり

2024年7月25日18時10分 コラムニスト : 星野ひかり
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花嫁(1)食卓 星野ひかり+

イエス様の、くぎに刺し通された傷跡の灼熱(しゃくねつ)の痛みの中にハデス(地獄)があるようだと私はよく思ってきた。そのおどろおどろしい罪の灼熱の痛みにこそ、私たちが堕ちるべきであった罪の報いの世界があるのだ、と。

私は永久に燃やされるにふさわしかった。それでもイエス様の十字架の御救いにあって、イエス様のもの、この方の花嫁として歩む道が与えられた。

イエス様の愛とは、私たちの堕ちるべきだったハデス(地獄)の深みであろう。私はイエス様のくぎ痕の中にある、深い人間の・・・私の罪がよく見えるだけの人間になりたい。そしてその罪をあがなってくださった、御神の愛を知ってゆきたい。

そして、主イエス様の胸をたたき「ください」と、喜びを求めてゆこう。この信じがたい御救いの喜びを、喜びの門が開くまでたたき続けよう。

信じがたい御救い、無限の愛の世界へ没入するのだ。私たちの罪を打ち込まれ、たなごころ(手のひら)に私たちの名を刻まれた。

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された」(ヨハネ3:16)

イエス様の尊き命を引き換えにして、神は私たちを愛してくださった。それは笑ってしまうほどに信じがたいことなのだ。私は救われる前、今よりもっとずっと悪かった。自分の心地よさばかりを求め、少しでも人よりもいい思いをしなければ「負け」(誰に?)だとでもいうようにもがいては、悪だくみもした。

そのような私を、愛する御子を十字架の上であがないとしてささげてでも手にしたいと、神様が思われたというのだ。この尊さのかけらもなかったくずの命を救い上げて、罪をゆるされ、永遠に共に生きようと告白された。

十字架、愛・・・あわれみよ。この弱く愚かな者に注がれた、まなざしよ。

「求なさい、そうすれば与えられます。探しなさい。そうすれば見出します。たたきなさい。そうすれば開かれます」(マタイ7:7)

求め、探し、たたきたい。全身が浸され、甘美なる愛に酔いしれるまで。それが私の人生の目的であるといえよう。

「もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです」(ガラテヤ2:20)

そんなふうに、本当に愛を行える人になってみたい。私は冷たくいじけた心をいまだに握りしめているのだから。優しい人にはなりきれないし、人を愛せない心だってたくさんある。

夫が退院した翌週、夫と私と義母の3人で礼拝に出席した。ひさびさの礼拝であった。教会の牧師先生、兄弟姉妹は温かく迎えてくださった。そして、礼拝後に牧師先生は私たちへの歓迎の言葉を話し、夫も私も一言ずつ祈り支えてくださった兄弟姉妹にお礼を言った。私は良い地に落ちた種の御言葉を思い出し、「この病の経験が、30倍にも60倍にも100倍にも大いなる恵みとなり、実を結ぶことを信じています」と告白した。

そしてその時、それはもはやかなえられたような確信に近い思いがした。また、私自身の入院中にようやく院内の外出許可が下りたとき、私は病院の中庭に行った。中庭には大きな桜の木があって、その横に小さく弱い木が、何とか生きようともがいていた。私はその木を見つめて祈った。「折られたからこそ強くなる木のように、夫の体をはるかに強めてくださるように」と。その瞬間、天が開けて、この祈りは御心にかなったような気がしたのだ。

私の入院は過酷なものであった。10月の入院から日を置かず、5月に再発をして入院した。私の通っている精神科病院は、全閉鎖病院であり、入院するとたいてい即隔離である。看護師さんは四肢の不自由な方々のお世話で余裕がないのであろう。バタバタとせわしなく、笑顔もひきつっているようなありさまである。

私はお水を持ってきてもらうのもやっとであり、喉の渇きに苦しんだ。隔離患者の中には、喉の渇きに苦しんで、便器の水を飲む者もいると聞く。それはつらい入院生活であったが、隔離という治療は古いながらも一定の効果があるのだろうか・・・私はひと月足らずで寛解し、隔離も解けて院内の外出はできるようになった。

単調な生活、永遠にも思えるような退屈の中で、喜びを見つけること自体大変なことであったが、不思議な幸福感に守られていた。それは感謝ともいえるものであった。病棟の看護師さんは厳しい面持ちで走り回り、患者に優しい言葉をかける余裕もない。病棟に入院している患者さんたちからは驚くような不幸な身の上を語られる。このような場所で伝道できない(昨今は宗教活動に厳しい制限がある)ことが大変苦しかった。

私には病床にあるとはいえ愛する夫がおり、帰りたい家、帰れる家がある。戻りたい日常がある。そのことが大きな感謝となって、私を幸福感で満たし、守っていた。その上、御救いの喜びまで私は手にしている。なんという幸せなことであろうか。

喜びをください、と神様の胸をたたいてから、私の生活には喜びが与えられ始めている。夫ががんになろうとも、恵みと喜びが奪われることはなかった。嫁いだ家での家族のきずなも、闘病を通してより強く結ばれた。優しい義父が胃を弱めてしまったときには、夫の療養食や義父の胃腸に優しい食事を考え、料理を作る台所仕事は充実し、神様を学び、賛美するための勉強机に向かう時間もより大切なものとなっていった。

この病者にも小さな仕事が多く与えられている。その小さな仕事を祝福して、神様が喜びで満たしてくださる。でも、まだ私の心は暗く貧しく、いじけてしまうことも多い。だから、もっと・・・求めていきたい。「ください!」と、神様の胸をたたいて。

「その方は聖霊と火であなたがたにバプテスマを授けられます」(マタイ3:11)

それほどに熱い、聖なるものを受けて、「新生」といえるほどに変えられたい。そしてやがて、日ごとに生まれ、新しい朝を生きて、ある朝、御国かと思われるかのようなまばゆさの中で目覚めるのだ。・・・それが私の夢である。

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◇

星野ひかり(ほしの・ひかり)

千葉県在住。2013年、友人の導きで信仰を持つ。2018年4月1日イースターにバプテスマを受け、バプテスト教会に通っている。

■ 星野ひかりフェイスブックページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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