Skip to main content
2025年9月19日07時16分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

罪のない者が石を投げよ 安食弘幸

2024年3月27日17時19分 コラムニスト : 安食弘幸
  • ツイート
印刷
関連タグ:安食弘幸
罪のない者が石を投げよ 安食弘幸+

「あなたは、兄弟の目にあるちりは見えるのに、自分の目にある梁(はり)には、なぜ気がつかないのですか」(マタイ7:3)

一人の紳士が道を歩いていると、道端で少年たちが一匹の子犬を囲んで何やらもめています。紳士は、子犬がいじめられているのではと気になって近づき、「何をしているの?」と尋ねると、一人の少年が答えました。「みんな、この捨て犬を自分が飼いたいって言うんで、一番大きなうそをついた子がもらうことにしたんだ」

紳士は言いました。「君たち、うそつき競争なんてダメだよ。うそは悪いことなんだよ。オジさんは、君たちの歳の頃にはうそをついたことなんてなかったよ」

一瞬、沈黙が流れました。少年たちが納得してくれたとその紳士が思ったとき、一人の少年が大きなため息をついて言いました。「負けたよ、オジさんのうそが一番だよ。この犬はオジさんのものだよ」

私たちは人の罪や失敗、欠点をすぐ責めやすい者ですが、自分自身の中に同じ罪や失敗、欠点があっても、なかなか気付かないものです。イエス・キリストは、そんな人間の持っている盲点に光を与えるのです。

ある日、イエスが民衆に教えている現場に、律法学者たちが姦淫の現場で捕らえられた一人の女性を連れて来て、イエスに言います。「この女はモーセの律法では石打ちの刑で殺すように言っているけれど、あなたのご意見を伺いたい」

もしイエスが「赦(ゆる)してやりなさい」と答えられたら、律法学者は「イエスはわれわれが大切にしているモーセの律法を守らなくてもいいと言っている」と告発できます。その結果、民衆がイエスから離れていくことを期待できます。

逆にイエスが「モーセの律法に従って罰しなさい」と言えばどうなるのか。当時ユダヤの国はローマ帝国の支配下にあったため、「モーセの律法」に従って罰することはローマ法を無視することで、ローマに対する敵対行為と見なされたのです。

イエスがどう答えても、そこに罠が仕掛けられていました。その時、イエスは身をかがめて、指で地面に何かを書き始めました。何を書かれたのかは分かりませんが、私はむしろ「書く」という動作そのものに意味があったと考えます。

姦淫の現場で捕らえられた女に、民衆の視線が集中しています。その目は怒り、軽蔑、あざけり、好奇心に満ちていたことでしょう。この女性はその刺すような視線の真中で、死の恐怖と恥ずかしさの中に、ただ一人置かれているのです。

しかしイエスが地面に何かを書き始めると、民衆の視線はその女性から離れ、イエスの指先に向けられたと思います。イエスはこの行為によって、その女性を民衆の視線から解放されたのです。

これを「視線の肩代わり」といいます。ここにもイエスの人に対する愛や優しさを見ることができます。しかし、イエスの行動はここで終わりません。イエスは問い続けてやめない人々に対して言われました。「あなたがたのうちで、罪のない者が最初に彼女に石を投げなさい」

しばらく沈黙が流れた後、年長者たちから始めて、一人一人出ていったのです。イエスの言葉は、一人一人を自分の良心と向き合わせたのです。そして、そこにただ一人残された女性にイエスは言います。「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。今からは決して罪を犯してはなりません」

イエスはこの女性が二度と同じ罪を繰り返さないことを確信なさったのです。なぜなら民衆が皆去った後に、彼女もその場を急いで離れることが可能だったはずです。しかし彼女は、自分の意志で残ったのです。

イエスの言葉に、そこにいた全ての人々は自分の罪を示されて良心の呵責(かしゃく)を覚え、そこから去っていきました。しかし本当の悔い改めとは、良心の呵責に耐えかねてこそこそとイエスのもとを去ることではなく、その罪を赦してくださるイエスの足元に留まることなのです。

やがて私たちも地上生涯を終えたとき、ただ一人神の前に立つ時が来ます。その時に「わたしはあなたを罰しない。あなたの罪は赦されている」というイエスの宣言を聞く人は幸いです。

◇

安食弘幸

安食弘幸

(あんじき・ひろゆき)

峰町キリスト教会牧師。1951年、島根県出雲市に生まれる。関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球、関西六大学リーグのスラッガーとして活躍。関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒(哲学博士)。JTJ宣教神学校講師、国内外の教会や一般企業、ミッションスクール、病院、福祉施設などで講演活動を行っている。著書に『キリストを宣べ伝える―コリント人への手紙第二』『心の井戸を深く掘れ』『道徳力―モーセの十戒に学ぶ―』『ルツの選択、エステルの決断』など多数。

■ 峰町キリスト教会ホームページ
■ 峰町キリスト教会 YouTube
■ 峰町キリスト教会 Facebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:安食弘幸
  • ツイート

関連記事

  • 人の心を結ぶ言葉 安食弘幸

  • 成功を生み出す情熱 安食弘幸

  • いのちの水である聖霊の働き 安食弘幸

  • 死者は今どこに 安食弘幸

  • 人生の幸福の分岐点 安食弘幸

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「日本イスラエル・クリスチャン交流会」が発足、世界62カ国に広がる議員ネットワーク

  • 後藤文雄神父死去、96歳 カンボジア難民の子ども育て、学校建設に尽力

  • 花嫁(33)愛には恐れがない 星野ひかり

  • 右も左もわきまえないやから 穂森幸一

  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(28)ニコラス司教逮捕される

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • ワールドミッションレポート(9月19日):タイ シャン族に広がる希望の光

  • キリストの心と思いが与えられている恵み(3)神の御霊と一つ 加治太郎

  • ワールドミッションレポート(9月18日):パプアニューギニア イースターは1日じゃない、1カ月続くリバイバルだ

  • 「日本イスラエル・クリスチャン交流会」が発足、世界62カ国に広がる議員ネットワーク

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • 「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者

  • 後藤文雄神父死去、96歳 カンボジア難民の子ども育て、学校建設に尽力

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 「苦しみ」と「苦しみ」の解決(12)「苦しみ」から「光」へ 三谷和司

  • 「日本イスラエル・クリスチャン交流会」が発足、世界62カ国に広がる議員ネットワーク

  • 「世界で最も優しい裁判官」 フランク・カプリオさん死去、敬虔なカトリック信者

  • 米保守派活動家で熱心なクリスチャンのチャーリー・カーク氏、イベント中に射殺される

  • 石破茂首相が退陣表明、15年ぶりのクリスチャン首相

  • 「信教の自由を脅かす」 旧統一協会の解散命令巡り特別集会、西岡力氏らが登壇

  • 牧師を辞めた理由は? 元牧師730人を対象に調査 現役牧師や信徒へのアドバイスも

  • キリスト教に回心したウィキペディア共同創設者、所属教会を発表

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • ウェールズ聖公会、首座主教にレズビアンの女性主教選出 保守派からは強い批判の声

編集部のおすすめ

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 「罪のない赤ちゃんを殺さないで」 東京でマーチフォーライフ、中絶の問題を訴え

  • 教育改革が「日本のリバイバルにつながっていく」 牧師の金子道仁参院議員が講演

  • いのちの言葉聖書学校、日本語クラス2期生7人が卒業

  • 淀橋教会で新主管牧師就任式・祝賀会 金聖燮牧師が6代目に

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.